新型コロナウイルスの影響で様々な方の働き方が大きく様変わりしています。働き方が変われば、生活のスタイルも変わっていかざるを得ず、住居に対するニーズも多様になっていくことが考えられます。今回はWithコロナ時代の不動産投資について考えていきます。
今までならワンルームマンションで十分だと考えていた単身者でも、自宅で仕事をする機会が増え、ミーティングに参加する際にきれいな状態の部屋にしておきたいと考える人も増えていくのではないでしょうか?ワンルームマンションでは手狭だから1LDKや2DKなど、部屋数が多いアパートやマンションを希望する人が今後増えると予測できます。
夫婦の場合も、単身者と同様、自宅で仕事をするなら、仕事用の部屋を確保したいと考えるのではないでしょうか?子供がいるなら学校内で新型コロナのクラスターが発生した場合、自宅待機や遠隔授業になります。その他にも自宅にいる時間が長くなることで、室内でできるような趣味やトレーニングルームがあったほうがいいと考える人も増えることなども考慮すると、今後は部屋数が多いアパートや、マンションが求められるようになっていくでしょう。
年老いていくと、自宅にいてもなるべく動きたくないと考える人は多いです。また、在宅介護を頼むような場合は、部屋数が少ないほうが費用を抑えられますし、ホームヘルパーさんもどこに何がおいてあるか把握しやすいです。デイサービスを利用する場合、自宅で入浴をする必要がなくなるため、ユニットバスでも気にしない人が増えていく可能性があります。ただし、訪問介護が必要になる人を入居させるなら、段差をなくしたり手すりをつけたりと最低限のバリアフリーは設置するといいでしょう。
日本では2015年から人口減少が始まっていますが、東京都の人口減少が始まるのは2025年以降と東京都は発表していました。ところが2020年5月の人口移動報告(外国人含む)では、転入と転出の差が1069人と転出のほうが上まっていると総務省から公表されました。また総合人材サービスの大手パソナグループは、2020年8月31日に都内の本社機能を担う約1,800人のうち、3分の2に当たる1,200人を淡路島へ移すと発表しました。つまり、今回のコロナ禍は、人口動態にも影響を与えてしまったわけです。価格は高くても都内の不動産投資なら安心だと考えていたかもしれませんが、今後はどの様になるのかわかりません。大阪や福岡、名古屋も同様です。
都市部の人口が減少したからと言って、むやみに恐れる必要はありません。あなたよく知った地域を選んで不動産投資をすると良いでしょう。なぜなら地域の特性を知っているため人の動きなどをある程度予測できるからです。10年後も家族世帯が増えそうな地域なのか、単身者が増えそうな地域なのか、それとも年配者が増えそうなのかをある程度掴んでから物件を選ぶようにしましょう。地方の中古アパートやマンションなら利回りが高いものもあります。Withコロナ時代を見据えながら入居対象者が希望しやすい物件で、不動産投資に向いている部屋数が多いものを探してみるといいでしょう。
新型コロナウイルスによって緊急事態宣言が出されたことにより、多くの企業では、売上が減少、その対応に追われ、銀行は各企業に対して融資を行うために忙しくなりました。その結果、不動産投資に対する融資は緊急性がないために後回しにされていましたが、今後は、新型コロナウイルスの感染予防から経済を回していくことに国の方向性がシフトしていくことで、コロナ禍以前のような対応に変化していくことが予測されます。一定期間は不景気が続き、金利は低く抑えられるのではないかと予想されますので、お近くの銀行に問い合わせてみるといいでしょう。
飲食店は客足が止まってしまったことにより、倒産あるいは閉店を余儀なくされているところが散見されます。テナントの不動産投資は、居住用の不動産投資と比較すると、利回りが高いことがメリットになりますが、今回のようなコロナ禍では、長期の空室が予想されます。
今後、長期の空室に耐えきれなくなり、テナントを手放すオーナーが増え、物件価格自体が下がる可能性もあります。購入したい物件が出てきた時には金額だけに惑わされず、アフターコロナの時代でもニーズがある物件を見極め、かつ手持ち資金を十分に確保してから投資をすると良いでしょう。
不動産投資には、100人いれば100通りのやり方があります、その中で新型コロナウイルスの影響を受けにくいようなWithコロナ時代にあった不動産投資を行っていきましょう。
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