不動産の税金

立川で成功する中古マンション投資の始め方

立川駅周辺の再開発が進み、都心直結の交通網も整ったことで「中古マンションを買って賃貸に回したい」という声が年々高まっています。しかし初心者にとっては、立川というエリアの将来性や資金計画、物件選びのコツが分からず不安も多いはずです。本記事では「立川 マンション投資 中古」を軸に、最新データを交えながら市場環境から出口戦略までを丁寧に解説します。読み終える頃には、具体的な行動プランが描けるようになるでしょう。

立川の市場環境を読み解く

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まず押さえておきたいのは、立川の人口動態と再開発が生む賃貸需要です。JR中央線特快で新宿まで25分という利便性に加え、2024年の「GREEN SPRINGS」街区完成以降、オフィスと商業施設の集積が加速しています。

1つ目のポイントは人口の安定です。東京都の統計によると2025年1月時点の立川市人口は18万4,000人で、5年前から微増を続けています。特に20〜40代の単身世帯が33%を占め、ワンルームや1LDKへの需要が根強いことが分かります。

次に地価と賃料水準を見てみましょう。国土交通省の地価公示では、立川駅北口徒歩10分圏の住宅地が前年比+2.1%と緩やかな上昇を維持しています。賃料は東京23区平均より1〜2割低い一方、表面利回りは5〜6%台が中心で投資効率が高めです。このバランスが「都心より手頃、郊外より安定」という評価につながっています。

さらに空室率の低さも魅力です。民間調査会社タスの2025年4月レポートでは、立川市の駅徒歩10分以内中古マンション空室率は3.8%と都心並みの水準を記録しました。再開発による雇用創出が今後も続く見通しで、賃貸需要は当面底堅いと考えられます。

中古マンションに投資する魅力とリスク

中古マンションに投資する魅力とリスクのイメージ

重要なのは、同じ立川でも新築と中古で利回り構造が大きく異なる点を理解することです。中古は購入価格が抑えられるため、賃料が同水準なら利回りが高まりやすいという特徴があります。

まず価格面を見ておきましょう。不動産経済研究所の2025年上期データでは、立川駅徒歩10分圏の新築マンション平均単価が坪350万円前後なのに対し、築15年程度の中古は坪220万円前後にとどまっています。購入時に1,000万円以上の差が付くケースも珍しくありません。

一方でリスクも存在します。築古物件では給排水管や外壁の修繕履歴が十分でない場合、引き渡し後に予定外の出費が発生します。また耐震基準が旧耐震(1981年以前)だと金融機関の融資条件が厳しくなるため、昭和後期以降の新耐震基準物件を選ぶことが賢明です。

実は中古でもバリューアップ余地があります。共用部のLED化や室内のアクセントクロス施工など、100万円以下のリフォームで賃料を月5,000〜8,000円上げられた事例が増えています。リフォーム減価償却を活用すれば、所得税の圧縮効果も期待できる点は見逃せません。

成功率を高める物件選びの着眼点

ポイントは「駅距離」「間取り」「管理状況」の3要素を横断的に評価することです。まず駅距離ですが、立川の場合は徒歩10分以内を強く意識したいところです。再開発地区との相乗効果で家賃下落局面でも空室期間が短く済むからです。

間取りについては、単身向けワンルームよりも30〜40㎡の1LDKを推奨します。総務省の家計調査によると20代後半〜30代前半の単身可処分所得は月25万円台で推移しており、家賃10万円前後を許容する層が一定数います。この層は長期入居率が高く、退去後の原状回復費も抑えやすい傾向があります。

管理状況のチェックでは、長期修繕計画書と修繕積立金残高を必ず確認してください。国土交通省ガイドラインは「築30年時点で概算費用の70%以上を積み立てる」ことを推奨していますが、実務的には60%程度でも金融機関評価が通る例が多いです。管理組合議事録を読み、直近の大規模修繕準備が計画的かどうかを見ておくと安心です。

最後に周辺競合物件との家賃比較も欠かせません。SUUMOやHOME’Sで同条件の最新募集賃料を調べ、想定家賃を1割程度低く見積もるくらいが安全圏です。その分だけ利回りシミュレーションを保守的にし、空室リスクが顕在化しても耐えられる投資設計にしておきましょう。

資金計画と2025年度の融資動向

まず押さえておきたいのは、自己資金とローン比率のバランスです。地方銀行や信用金庫のアパートローンでは、2025年時点で物件価格の80%までをフルローン、残り20%を自己資金とするケースが主流になっています。自己資金を2割以上入れると金利優遇が得られやすく、0.2〜0.3%の差が長期では大きな効果を生みます。

2025年度も続く代表的な制度として「登録免許税の軽減措置」があります。中古マンション取得時の保存登記や移転登記について税率が一部引き下げられ、2025年3月31日取得分まで延長される見込みです。数十万円規模のコスト削減につながるため、決済スケジュールを意識しましょう。

融資審査では「賃料収入の安定性」が重視されます。空室率20%でも返済比率が年収の35%以内に収まる試算を提示できれば、金融機関の印象は格段に良くなります。返済期間は最長35年が一般的ですが、建物の残存法定耐用年数とバランスを取る必要があります。築20年のRC造なら耐用年数47年から差し引き27年が目安となり、35年ローンを希望しても30年で打診されるケースが多いです。

金利タイプは変動と固定の混在型が選択肢に増えています。短期プライムレート連動の変動金利は1.5%前後、35年固定は2.0%台前半が多く、0.5%の差でも総返済額は500万円以上変わる場合があります。将来の金利上昇リスクとキャッシュフローの余裕を天秤にかけ、自分のリスク許容度に合わせた組み方を検討してください。

運用管理と出口を見据えた戦略

実は運用フェーズで失敗する投資家の多くが、管理と出口の計画を曖昧にしています。まず管理会社選定では「入居付け力」と「修繕対応の早さ」を重視しましょう。管理手数料が家賃の5%前後でも、空室期間を10日短縮できれば差額は十分回収できます。

ランニングコストの削減にも目を向けてください。例えば共用部電力を一括契約に変更するだけで月2,000円ほどの固定費を削減できた例があります。年間では2万4,000円、利回り0.1%向上に相当します。小さな改善の積み重ねが長期収益を押し上げるのです。

出口戦略は「保有継続」「売却」「相続」の3つに大別できます。立川エリアでは再開発の波が続く2028年ごろまで価格上昇余地があると見込まれ、短期売却益を狙う動きも増えています。ただし所得税の短期譲渡税率は39.63%と高いので、5年以上保有して長期譲渡(20.315%)に乗せるほうが手取りは多くなる傾向です。

保有継続の場合は大規模修繕のタイミングを利用し、追加リノベーションで賃料アップを狙う戦略が有効です。相続を視野に入れるなら、建物評価額の減価により相続税圧縮効果も期待できます。これらを踏まえ、購入時点で5年後・10年後のシナリオを複数描いておくことが、安心して運用を続けるコツとなります。

まとめ

立川は再開発と人口流入が支える安定した賃貸需要が魅力で、中古マンション投資なら新築より高い利回りが期待できます。物件選びでは駅徒歩10分以内の1LDKタイプを中心に、管理状況と修繕積立金を必ず確認しましょう。資金計画では自己資金2割と保守的な家賃設定を前提に、金融機関と粘り強く交渉することが重要です。最後に管理と出口戦略を早い段階から設計すれば、長期にわたり安定したキャッシュフローを得られるはずです。今日の一歩が将来の資産形成につながりますので、情報収集とシミュレーションを重ねて具体的な行動に移してみてください。

参考文献・出典

  • 東京都都市整備局 – https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/
  • 不動産経済研究所 – https://www.fudousankeizai.co.jp/
  • 国土交通省 地価公示データ – https://www.mlit.go.jp/
  • タス「賃貸住宅市場レポート」2025年4月版 – https://www.tas-japan.com/
  • 総務省統計局 家計調査 – https://www.stat.go.jp/
  • 立川市公式統計サイト – https://www.city.tachikawa.lg.jp/
  • 日本銀行「金融システムレポート」2025年4月 – https://www.boj.or.jp/

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