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地方ワンルームマンション投資|狙い目エリアの選び方

「ワンルームマンション投資は東京がいいのか、それとも地方が狙い目なのか」。初心者が最初にぶつかる悩みです。実は地方中核都市には、都心にはない利回りの高さと競合の少なさという魅力があります。一方で人口減少リスクや出口戦略の難しさも見逃せません。本記事では最新の地価公示や人口推計データを交えながら、地方ワンルーム投資のエリア選定ポイントを解説します。

地方投資が注目される理由

地方投資が注目される理由

近年、地方中核都市のワンルームマンションが投資家の関心を集めています。背景にあるのは、都心物件の価格高騰による利回り低下です。東京23区の新築マンション平均価格は2025年時点で7,500万円を超え、表面利回りは4%を切るケースも珍しくありません。

一方、地方中核都市では物件価格が抑えられるため、表面利回り6〜8%を狙える物件が存在します。さらに、地方四市(札幌・仙台・広島・福岡)を中心に再開発やインフラ整備が進み、賃貸需要が底堅いエリアも増えています。

地方と都心の比較

地方と都心の比較

投資判断をする前に、地方と都心の違いを整理しておきましょう。以下の表で主要な指標を比較します。

項目 東京23区 地方中核都市
平均家賃(1R・駅徒歩10分) 8〜10万円 4〜6万円
表面利回り目安 3.5〜4.5% 6〜8%
空室率(2024年) 約5% 約8〜12%
物件流動性 高い やや低い
人口動態 転入超過 都市により差あり

この表からわかるように、地方は利回りが高い反面、空室率や流動性に課題があります。どちらが有利かは投資目的と資金計画によって異なります。

狙い目エリアを見極める3つの指標

地方でワンルーム投資を成功させるには、エリア選定が最重要です。以下の3つの指標を必ずチェックしましょう。

1. 人口動態と将来推計

国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2050年時点で人口が増加する市区町村は全体の約4.5%にとどまります。地方投資では「人口が減りにくいエリア」を選ぶことが鉄則です。

具体的には、転入超過が続く福岡市・仙台市・札幌市中央区などが有力候補になります。総務省の住民基本台帳人口移動報告で、過去5年間の転入超過数を確認しましょう。

2. 地価動向と再開発計画

令和7年地価公示によると、地方四市の住宅地は前年比で平均3.5%上昇しました。特に福岡市は天神ビッグバンの効果で商業地・住宅地ともに上昇が続いています。

地価が上昇しているエリアは賃貸需要も堅調な傾向があります。ただし、取得価格が高騰すると利回りが下がるため、再開発の初期段階で参入するのが理想です。

3. 空室率と賃貸需要の質

日本賃貸住宅管理協会の調査では、地方中核都市の空室率は8〜12%が平均です。しかし、駅徒歩5分以内かつ大学・病院が近いエリアでは5%前後に収まるケースもあります。

空室率だけでなく、入居者属性も重要です。学生や単身赴任者が多いエリアは回転が速く、社会人単身者が多いエリアは長期入居が期待できます。投資スタイルに合った需要層を見極めましょう。

地方投資で注意すべきリスク

地方ワンルーム投資には特有のリスクがあります。以下の3点を事前に把握しておきましょう。

人口減少リスク

地方都市の多くは長期的に人口減少が予測されています。特に単一産業に依存する都市は、企業撤退や工場閉鎖で賃貸需要が急減するリスクがあります。複数の雇用拠点があるかを確認しましょう。

ワンルームマンション条例

自治体によっては、ワンルームマンションの建築に規制を設けています。最低住戸面積の基準や管理人設置義務などが定められているため、購入前に条例内容を確認してください。規制が厳しいエリアでは新規供給が抑えられ、既存物件の希少価値が高まるメリットもあります。

出口戦略の難しさ

地方物件は都心に比べて流動性が低く、売却に時間がかかる傾向があります。購入時点で「10年後に誰が買うか」をイメージし、駅近・築浅・管理良好な物件を選ぶことが出口戦略の基本です。

融資と税制のポイント

地方物件への融資は、都心物件に比べて審査が厳しくなる傾向があります。金融機関は物件の担保評価だけでなく、エリアの将来性も重視するためです。

融資条件の目安

金利タイプ 目安金利(2025年) 特徴
変動金利 0.6〜1.0% 金利上昇リスクあり
投資用ローン(変動) 2.0〜2.5% 審査は収益性重視
フラット35(賃貸不可) 約2.0% 自己居住用のみ

自己資金を3割以上用意すると、金利優遇や融資年数の延長が受けやすくなります。地方物件は担保評価が低く出やすいため、頭金を多めに準備しておきましょう。

減価償却と節税

ワンルームマンション投資では、減価償却費を活用した節税が基本戦略です。鉄筋コンクリート造の法定耐用年数は47年で、築20年の物件なら残存27年で償却できます。給与所得と損益通算することで、実効税率を下げる効果が期待できます。

ただし、過度な節税目的の投資は税務署に否認されるリスクがあります。修繕費と資本的支出の区分を正確に行い、必要に応じて税理士に相談しましょう。

現地調査のチェックリスト

物件購入前には必ず現地を訪れ、以下の項目を確認してください。

  • 生活利便性:コンビニ・スーパーが徒歩5分圏内にあるか
  • 夜間の安全性:街灯の数、人通りの多さ
  • 共用部の管理状態:郵便受け、エントランスの清掃状況
  • 周辺の建築計画:役所で都市計画図面を閲覧
  • 駐車場の有無:地方では車社会のため重要

特に地方では駐車場の有無が入居率に直結します。敷地内に駐車スペースがない物件は、近隣の月極駐車場の空き状況も確認しておきましょう。

まとめ

地方ワンルームマンション投資は、利回りの高さと競合の少なさが魅力です。一方で、人口減少リスクや出口戦略の難しさを理解したうえで臨む必要があります。

エリア選定では、人口動態・地価動向・空室率の3つの指標を必ずチェックしてください。現地調査で生活利便性と管理状態を確認し、融資条件と税制メリットを踏まえた収支計画を立てましょう。

まずは気になるエリアを一つ選び、実際に街を歩いてみることをおすすめします。入居者目線で街の雰囲気を感じることが、成功への第一歩です。

参考文献・出典

  • 国土交通省「令和7年地価公示」 – https://www.mlit.go.jp
  • 総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」 – https://www.stat.go.jp
  • 国立社会保障・人口問題研究所「将来推計人口」 – https://www.ipss.go.jp
  • 日本賃貸住宅管理協会「賃貸住宅市場景況感調査」 – https://www.jpm.jp
  • 不動産経済研究所 – https://www.fudousankeizai.co.jp

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