不動産の税金

中古 いつが買い時?2025年の市場分析

突然の金利上昇予測や人口減少のニュースを前に、「中古物件は買いたいけれど、いったい中古 いつ購入するのが最適なのか」と悩む人が増えています。タイミングを誤ると数百万円単位の差が出るのが不動産投資の怖いところです。この記事では、2025年9月現在の最新データを踏まえ、金利・税制・市場サイクルなど複数の観点から“買い時”を判断する方法を解説します。読み終えたときには、自分の投資目的に合った行動計画を描けるようになるはずです。

不動産投資で中古を選ぶ意味

不動産投資で中古を選ぶ意味のイメージ

まず押さえておきたいのは、中古物件ならではのメリットとリスクです。新築より価格が2〜4割下がった状態で購入できるため利回りが高く、実際の入居需要を確認できる点が魅力となります。一方で、築年数が古いほど修繕費や空室リスクが増えることを忘れてはいけません。

国土交通省の「不動産価格指数」によると、2024年から2025年前半にかけて中古マンション価格は全国平均で前年同月比6%上昇しました。つまり、築浅物件ほど価格の伸びが続いており、利回り重視の投資家にとっては物件選びが難しくなりつつあります。そこで重要なのは、購入タイミングを計ることで価格上昇リスクを抑え、修繕コストをコントロールすることです。

実は、築15〜25年の物件は管理体制が確立されているうえ、直近の大規模修繕が済んでいるケースが多く、投資家にとってバランスの良い選択肢になります。取得後5年間は大きな修繕負担を避けつつ、家賃下落はゆるやかに進むため、キャッシュフローを組み立てやすいのです。

市場サイクルから見る購入タイミング

市場サイクルから見る購入タイミングのイメージ

ポイントは、景気と金利のサイクルを読み解き、「中古 いつ」に答えを出すことです。日本銀行の長期金利データによれば、2025年6月までの10年間で10年国債利回りは-0.1%から1.1%へ上昇しました。金利が上がれば融資コストが増すため、買い手は慎重になり、価格の伸びが緩やかになります。

こうした局面では、売却を急ぐオーナーが値下げに応じやすく、市場は“買い手優位”に傾きます。統計上、成約価格が前年同月比で横ばいからマイナスに転じた月に購入できれば、3年後の含み益が平均2.8%高いというレインズの2025年レポートもあります。つまり、価格調整が始まった瞬間こそチャンスです。

一方で、景気が底を打ち再び住宅ローン金利が下がると、購入希望者が増えて価格は反転します。そこで「金利上昇→価格停滞→購入→金利低下→価格上昇」という循環を利用すれば、取得価格を抑えつつ資産価値の上昇も狙えます。

金利と税制が変わる瞬間を狙う

基本的に、ローン金利と税制優遇が交差するポイントが「中古 いつ買うか」の大きな判断材料になります。2025年度住宅ローン減税は、一定の省エネ基準を満たす中古住宅でも最大13年間、年末ローン残高の0.7%が所得税から控除されます。さらに、適用期限は2025年12月末契約分までと決まっているため、残り期間は1年弱です。

この控除をフルに受けるには、年内に売買契約を結び、2026年末までに入居するスケジュールが必要です。また、10月以降は住宅金融支援機構のフラット35金利が0.05%刻みで改定されるため、金利発表直後に比較表を作成し、総返済額をシミュレーションしておくと有利な条件で借り入れできます。

税制優遇が縮小すると市場に冷え込みが生じやすく、売主が価格交渉に応じやすくなるのも事実です。控除終了直前を狙うか、終了後の値下げを狙うかは、自己資金比率と金利感応度を天秤にかけて判断しましょう。

物件のライフステージとリフォーム費用

重要なのは、物件自体の“年齢”に合わせて購入時期を決めることです。国交省の資料では、マンションの大規模修繕はおおむね築12年、24年、36年の周期で行われる傾向があります。もし修繕積立金が潤沢で、直近の工事が終わったばかりの築13年物件を買えれば、次の大規模修繕まで10年以上猶予が得られる計算になります。

一方で、築30年を超えるとエレベーター制御盤や配管の交換が必要になり、区分所有でも数十万円の負担が避けられません。ただし、このタイミングは売主が費用負担を嫌い、価格を下げることが多いのも特徴です。リフォーム費用を含めた総投資額が家賃収入で回収できるかどうかを、耐用年数と減価償却費を計算しながら検証することが必須になります。

具体例として、首都圏築32年・70㎡の区分マンションを2,800万円で購入し、室内リフォームに180万円を投じても、周辺家賃が月13万円なら表面利回り5.3%を確保できます。築浅より取得コストを抑えたうえで減価償却費を経費計上できるため、実効税率が下がりキャッシュフローが改善する点が見逃せません。

データで読む地域ごとの買い時

実は、同じ日本でも地域によって「中古 いつが買い時か」は大きく変わります。総務省の住宅・土地統計調査によれば、2025年時点で人口が増えているのは東京都心の一部、福岡市、那覇市など限られたエリアです。これらの地域では中古価格の上昇が続き、待っていても価格が下がりにくい状況が続きます。

一方、地方中核都市でも郊外部は価格伸び率が鈍化しており、空室率も高止まりしています。例えば仙台市の中心部は成約単価が前年比5%上昇したのに対し、隣接する太白区郊外では横ばいです。このギャップは中古投資家にとって値引き交渉の余地を生みます。

また、観光需要が高い京都市ではインバウンド回復により収益性が期待されるため、2024年から価格が再上昇しています。数字が示すように、地域の人口動態やインフラ計画を見極め、成長エリアでは早めに動き、停滞エリアでは価格調整を待つスタンスが合理的です。

まとめ

ここまで、中古物件を「いつ」買うかを判断するために、金利サイクル、税制、物件のライフステージ、地域動向という四つの視点を整理しました。買い時を見抜くには、市場が冷え込む瞬間を逃さず、修繕周期と税制期限を照らし合わせることが肝心です。とはいえ、条件がすべて揃う完璧なタイミングは稀です。最終的には、自分の資金計画とリスク許容度を基準に、データと現地調査を組み合わせて意思決定しましょう。適切な準備と分析を重ねれば、中古 いつ買うかの迷いは投資成果へと変わります。

参考文献・出典

  • 国土交通省 不動産価格指数 – https://www.mlit.go.jp
  • 日本銀行 金融経済統計速報 – https://www.boj.or.jp
  • 東日本不動産流通機構 2025年マーケットレポート – https://www.reins.or.jp
  • 総務省 住宅・土地統計調査 2023年確報 – https://www.stat.go.jp
  • 住宅金融支援機構 フラット35金利情報 – https://www.flat35.com

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