鹿児島で住宅ローンを返済中の方にとって、金利動向や家計の変化は気になるところです。特に変動金利で借りて10年以上経過している場合、今の返済条件が本当に最適なのか疑問を抱く方も多いでしょう。
国土交通省の調査によると、令和4年度の住宅ローン新規貸出額に占める借り換えの割合は5.9%まで増加しています。低金利環境が続く中、借り換えによって返済負担を軽減できる可能性は十分にあります。
本記事では、鹿児島県内で利用できる住宅ローンの特徴から、借り換えの判断基準、具体的な手続きまでを詳しく解説します。
鹿児島の住宅ローン市場と主な金融機関

鹿児島県では地方銀行と信用金庫のシェアが高く、独自の金利優遇やサービスを展開しています。借り換えを検討する際は、地元銀行とネット銀行の両方を比較することが重要です。
鹿児島で住宅ローンを扱う主な金融機関
県内で住宅ローンを提供している金融機関は多岐にわたります。主な選択肢として、鹿児島銀行、南日本銀行のほか、宮崎銀行、熊本銀行、信用金庫、JAバンクなどがあります。また、全国展開のネット銀行も利用可能です。
| 金融機関タイプ | 変動金利の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 地元地銀・信金 | 年1.5〜2.0%程度 | 対面相談可能、団信保障が充実 |
| ネット銀行 | 年0.5〜0.8%程度 | 金利が低い、手続きがオンライン完結 |
鹿児島銀行は県内シェアトップで、がん保障付き団信を金利上乗せなしで提供するなど保障面が充実しています。一方、ネット銀行は金利の低さが魅力ですが、対面での相談が難しい点は考慮が必要です。
住宅ローンの組み直し(借り換え)とは

住宅ローンの組み直しとは、現在返済中のローンを別の金融機関で借り入れた資金で一括返済し、新しいローンに切り替えることです。「借り換え」とも呼ばれ、より有利な条件でローンを組み直すことで返済負担の軽減を目指します。
日銀のマイナス金利政策以降、住宅ローン金利は歴史的な低水準が続いています。数年前に契約したローンよりも現在の方が低金利であれば、借り換えによって総返済額を削減できる可能性があります。
借り換えで得られる主なメリット
住宅ローンを借り換えることで、以下のようなメリットが期待できます。
- 毎月の返済額軽減:金利が下がれば、月々の支払いを抑えられます
- 総返済額の圧縮:金利差1%で数百万円の削減効果が見込めるケースもあります
- 返済期間の短縮:月々の返済額を維持しつつ完済を早められます
- 団信の保障見直し:より充実した保障内容の商品に切り替え可能です
- 金利タイプの変更:変動から固定へ切り替えて将来の金利上昇リスクに備えられます
一般的に、残高1,000万円以上・残期間10年以上・金利差1%以上の条件を満たす場合、借り換えメリットが出やすいとされています。
借り換えのデメリットと注意点
借り換えにはコストやリスクも伴います。事前に十分理解しておきましょう。
諸費用の発生
借り換え時には以下の費用がかかります。
- 事務手数料(定額型で5万円程度、定率型で借入額の2.2%程度)
- 保証料(一括前払いで借入額の2%程度)
- 抵当権抹消・設定の登記費用(6〜10万円程度)
- 印紙税
総額で50〜80万円程度かかることが多いため、金利差による利息軽減額がこれを上回るかどうかの確認が必須です。
その他の注意点
- 再審査が必要:借り換え時も融資審査があり、健康状態や収入によっては通らない場合もあります
- 同一銀行での借り換えは困難:基本的に別の金融機関への借り換えとなります
- 住宅ローン減税への影響:借り換え後も要件を満たせば控除継続可能ですが、事前確認が必要です
借り換えを検討すべきタイミングと判断基準
借り換えで効果が出やすいケースの目安をまとめました。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| ローン残高 | 1,000万円以上 |
| 残りの返済期間 | 10年以上 |
| 現在との金利差 | 0.5〜1.0%以上 |
また、毎月の返済額が家計支出の30%を超えている場合は、借り換えによる負担軽減を積極的に検討すべきタイミングといえます。
2024年に日銀がマイナス金利を解除し、今後の金利上昇が見込まれる中、変動金利から固定金利への切り替えを検討する方も増えています。
住宅ローン借り換えの具体的な手順
借り換えは以下の流れで進めます。手続き全体で2〜3か月程度を見込んでおきましょう。
ステップ1:情報収集と比較
現在のローン残高証明書と返済予定表を取り寄せ、複数の金融機関の金利・諸費用を比較します。各銀行のシミュレーションツールを活用し、総返済額の差を確認しましょう。
ステップ2:仮審査の申し込み
有望な候補先2〜3行に仮審査を申し込みます。審査基準は金融機関ごとに異なるため、複数同時に進めて通った中から最良条件を選ぶのがコツです。
ステップ3:本審査と契約
仮審査通過後、本申込みを行います。源泉徴収票、物件の登記簿謄本、現在のローン契約書などの書類が必要です。
ステップ4:融資実行と既存ローン完済
新ローンの融資実行日に、既存ローンを一括返済します。金融機関同士で資金移動が行われるため、タイムラグなく処理されます。
ステップ5:登記手続き
司法書士を通じて、旧抵当権の抹消登記と新抵当権の設定登記を行います。登記完了まで約2週間かかります。
2025年度に活用できる公的支援制度
住宅ローン見直しと併せて確認しておきたい制度があります。
住宅ローン減税
2025年度も継続されており、控除率は年0.7%、新築で最長13年間適用されます。借り換え後も居住要件などを満たせば残期間分の控除が継続可能です。
住宅取得資金贈与の非課税枠
2025年度は省エネ等住宅で最大1,000万円まで非課税です。親からの援助を受けて借り換え時に繰上返済を行う場合は活用を検討しましょう。
まとめ:後悔しない借り換えのために
鹿児島で住宅ローンの借り換えを成功させるポイントを整理します。
- 残高・残期間・金利差を確認し、借り換えメリットが出るか試算する
- 地元銀行とネット銀行の両方を比較検討する
- 諸費用を含めた総コストで判断する
- 複数の金融機関に仮審査を申し込み、条件を比較する
- 住宅ローン減税など公的制度の適用条件を事前に確認する
金利だけでなく、団信の保障内容や繰上返済手数料なども含めて総合的に判断することが重要です。まずは現行ローンの条件を整理し、シミュレーションで具体的な効果を確認することから始めてみてください。
参考文献・出典
- 国土交通省「令和4年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」
- 日本銀行「金融政策決定会合」関連資料
- 住宅金融支援機構「フラット35金利情報」
- 全国銀行協会「住宅ローン金利推移データ」