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一棟アパートの探し方完全ガイド|初心者が押さえるべき5つのポイント

一棟アパート投資に興味はあるけれど、どこから物件を探せばいいのか分からない。そんな悩みを抱えている方は少なくありません。実は、一棟アパートの探し方には明確な手順とコツがあり、それを知っているかどうかで投資の成否が大きく変わってきます。この記事では、初心者の方でも実践できる一棟アパートの効果的な探し方を、具体的な方法から注意点まで詳しく解説します。物件情報の集め方、信頼できる不動産会社の見分け方、現地調査のポイントなど、実際の投資に役立つ知識を身につけることができます。

一棟アパート探しを始める前に知っておくべき基礎知識

一棟アパート探しを始める前に知っておくべき基礎知識のイメージ

一棟アパート投資を成功させるには、物件探しの前に基本的な知識を身につけることが重要です。多くの初心者が物件情報を見ることから始めてしまいますが、実は投資の目的や予算を明確にすることが最初のステップになります。

まず自分の投資目的をはっきりさせましょう。安定した家賃収入を得たいのか、将来的な資産形成を目指すのか、それとも節税対策が主な目的なのか。目的によって選ぶべき物件の種類や立地が大きく変わってきます。例えば、安定収入を重視するなら都心部の築浅物件、資産形成なら郊外の高利回り物件といった具合です。

次に予算の設定が必要です。一棟アパートの価格は地域によって大きく異なりますが、一般的に5000万円から2億円程度の範囲で検討することが多くなります。自己資金として物件価格の20〜30%を用意できると、金融機関からの融資を受けやすくなります。また、物件価格以外にも仲介手数料や登記費用、不動産取得税などの諸費用が物件価格の7〜10%程度かかることも覚えておきましょう。

投資エリアの選定も重要なポイントです。国土交通省の住宅統計によると、2025年12月時点で全国のアパート空室率は21.2%となっており、前年比で0.3%改善しています。しかし、地域によって空室率には大きな差があり、都市部では15%程度、地方では30%を超える地域もあります。このため、人口動態や賃貸需要を事前に調査することが欠かせません。

効果的な一棟アパートの探し方|5つの主要な方法

効果的な一棟アパートの探し方|5つの主要な方法のイメージ

一棟アパートを探す方法は複数ありますが、それぞれに特徴とメリットがあります。複数の方法を組み合わせることで、より多くの物件情報にアクセスできるようになります。

最も一般的な方法は不動産ポータルサイトの活用です。楽待や健美家、アットホームといった大手サイトでは、全国の一棟アパート情報が豊富に掲載されています。これらのサイトでは、価格帯や利回り、築年数などの条件で絞り込み検索ができるため、効率的に物件を探せます。ただし、掲載されている物件は多くの投資家が目にするため、好条件の物件はすぐに商談が入ってしまう点に注意が必要です。

不動産投資会社への直接問い合わせも効果的な方法です。大手不動産投資会社は独自のネットワークを持っており、ポータルサイトには掲載されない非公開物件を紹介してもらえることがあります。特に、自分の投資条件を明確に伝えることで、希望に合った物件を優先的に紹介してもらえる可能性が高まります。複数の会社に登録しておくことで、より多くの情報を得られるでしょう。

地域密着型の不動産会社を訪問する方法も見逃せません。地元の不動産会社は、その地域の賃貸需要や相場感を熟知しており、大手にはない地域特有の情報を持っています。実際に店舗を訪れて担当者と直接話すことで、信頼関係を築きやすく、良い物件情報を優先的に教えてもらえることもあります。特定のエリアに絞って投資を考えている場合は、この方法が非常に有効です。

不動産オークションやセミナーへの参加も選択肢の一つです。不動産オークションでは、競売物件や任意売却物件など、市場価格より安く購入できる可能性があります。ただし、物件の状態確認が限られることや、入札のタイミングが重要になるため、ある程度の経験が必要です。また、不動産投資セミナーでは、物件情報だけでなく投資のノウハウも学べるため、初心者にとっては一石二鳥の機会となります。

最後に、人脈を活用した情報収集も重要です。既に不動産投資をしている知人や、税理士、ファイナンシャルプランナーなどの専門家から紹介を受けることもあります。こうした人脈経由の情報は信頼性が高く、表に出る前の物件情報を得られることもあります。不動産投資家のコミュニティに参加することで、自然と人脈が広がっていくでしょう。

信頼できる不動産会社の見分け方

一棟アパート探しにおいて、信頼できる不動産会社を見つけることは成功への重要な鍵となります。残念ながら、中には投資家の利益よりも自社の利益を優先する会社も存在するため、慎重に選ぶ必要があります。

まず確認すべきは会社の実績と専門性です。不動産投資専門の会社であれば、一棟アパートの取引実績が豊富にあるはずです。ホームページで過去の取引事例や顧客の声を確認し、どのような物件を扱っているか、どのようなサポートを提供しているかをチェックしましょう。また、宅地建物取引業の免許番号も確認し、更新回数が多いほど長く営業している証拠となります。

担当者の対応も重要な判断材料です。良い担当者は、こちらの投資目的や予算をしっかりヒアリングした上で、適切な物件を提案してくれます。一方で、強引に契約を迫ったり、デメリットを説明しなかったりする担当者には注意が必要です。複数の物件を比較検討させてくれるか、質問に対して丁寧に答えてくれるかなど、コミュニケーションの質を見極めましょう。

物件情報の透明性も確認ポイントです。信頼できる会社は、物件の良い面だけでなく、リスクや注意点も正直に説明してくれます。例えば、周辺の空室率や修繕履歴、将来的な大規模修繕の必要性など、投資判断に必要な情報を包み隠さず提供してくれるかどうかが重要です。逆に、良い情報ばかり強調する会社には警戒が必要でしょう。

アフターサポートの充実度も見逃せません。物件購入後の管理や運営についても相談できる体制があるか、トラブル時の対応はどうなっているかを事前に確認しておきましょう。賃貸管理サービスを提供している会社であれば、購入から運営まで一貫してサポートを受けられるため、初心者にとっては安心です。

物件情報を見る際の重要チェックポイント

一棟アパートの物件情報を見る際には、表面的な数字だけでなく、様々な角度から検討する必要があります。初心者が見落としがちなポイントを押さえることで、失敗のリスクを大きく減らせます。

利回りの数字は最も目を引く情報ですが、表面利回りだけで判断するのは危険です。表面利回りは年間家賃収入を物件価格で割った数字で、管理費や修繕費、空室リスクなどが考慮されていません。実質利回りを計算するには、年間の運営経費を差し引いた純収益で考える必要があります。一般的に、表面利回りから2〜3%程度低い数字が実質利回りの目安となります。

立地条件は長期的な投資成功を左右する最重要ポイントです。最寄り駅からの距離、周辺の商業施設や学校の有無、治安の良さなど、入居者目線で魅力的な環境かどうかを確認しましょう。また、将来的な地域の発展性も重要です。再開発計画や新しい交通網の整備予定がある地域は、将来的に資産価値が上がる可能性があります。逆に、人口減少が著しい地域では、長期的な賃貸需要の低下が懸念されます。

建物の状態と築年数も慎重にチェックが必要です。築年数が古い物件は価格が安く利回りが高く見えますが、近い将来に大規模修繕が必要になる可能性があります。外壁や屋根の状態、配管設備の老朽化具合など、修繕履歴と合わせて確認しましょう。また、新耐震基準(1981年6月以降)を満たしているかどうかは、融資の受けやすさにも影響します。

現在の入居状況と家賃設定も重要な情報です。満室稼働している物件は魅力的に見えますが、周辺相場より家賃が高く設定されている場合、退去後に同じ家賃で入居者が決まらない可能性があります。逆に、空室が多い物件でも、家賃を適正価格に見直すことで満室にできるケースもあります。周辺の類似物件の家賃相場を調べ、適正な収益が見込めるか判断しましょう。

現地調査で確認すべき具体的なポイント

物件情報だけで判断せず、必ず現地調査を行うことが一棟アパート投資の鉄則です。写真や資料では分からない重要な情報が、実際に現地を訪れることで見えてきます。

建物の外観チェックから始めましょう。外壁のひび割れや塗装の剥がれ、錆びた鉄部分などは、メンテナンス状況を示す重要なサインです。特に、外壁のひび割れから雨水が浸入すると、内部の構造材が腐食する原因となります。また、屋根の状態も可能な範囲で確認し、雨漏りの痕跡がないかチェックしましょう。共用部分の清掃状態や照明の点灯状況なども、管理の行き届き具合を判断する材料になります。

室内の状態確認も欠かせません。可能であれば複数の部屋を見せてもらい、床の傾きや壁のシミ、水回りの状態などを確認します。特に、水回りの設備は交換費用が高額になるため、給湯器やトイレ、浴室の老朽化具合は重要なチェックポイントです。また、結露やカビの発生状況は、建物の断熱性能や換気状況を示す指標となります。

周辺環境の調査も重要です。最寄り駅までの実際の距離と所要時間を歩いて確認しましょう。物件情報に記載されている徒歩時間は、1分=80メートルで計算されていますが、坂道や信号待ちなどで実際にはもっと時間がかかることもあります。また、スーパーやコンビニ、病院などの生活利便施設の位置も確認し、入居者にとって住みやすい環境かどうかを判断します。

時間帯を変えて複数回訪問することも推奨されます。昼間は静かでも、夜間に騒音が発生する環境かもしれません。また、平日と休日では周辺の雰囲気が大きく変わることもあります。可能であれば、朝・昼・夜の異なる時間帯に訪れ、それぞれの環境を確認しましょう。近隣住民の様子や、周辺の治安状況なども、実際に足を運ぶことで感じ取れる情報です。

地域の不動産会社や管理会社にヒアリングすることも有効です。その地域の賃貸需要や入居者層、家賃相場などの生の情報を得られます。また、近隣の競合物件を見て回ることで、自分が検討している物件の競争力を客観的に評価できます。同じエリアで似たような条件の物件がいくつもある場合、差別化のポイントを見つける必要があるでしょう。

購入判断を下す前の最終確認事項

気に入った物件が見つかっても、すぐに購入を決めるのではなく、最終的な確認作業を丁寧に行うことが重要です。この段階での慎重な判断が、後悔のない投資につながります。

収支シミュレーションを複数パターン作成しましょう。楽観的なシナリオだけでなく、空室率が20〜30%になった場合や、金利が上昇した場合など、厳しい条件でも収支が成り立つか確認します。また、大規模修繕の時期と費用も見込んでおく必要があります。一般的に、外壁塗装は10〜15年ごと、屋根の修繕は15〜20年ごとに必要となり、それぞれ数百万円の費用がかかります。

融資条件の確認も欠かせません。複数の金融機関に事前審査を申し込み、金利や融資期間、融資額などの条件を比較検討しましょう。金利が0.5%違うだけでも、30年間の総返済額は数百万円の差が生じます。また、変動金利と固定金利のメリット・デメリットを理解し、自分のリスク許容度に合った選択をすることが大切です。

法的な問題がないかの確認も重要です。重要事項説明書や売買契約書の内容を、できれば不動産に詳しい弁護士や司法書士にチェックしてもらいましょう。特に、建築基準法や都市計画法に違反していないか、境界が確定しているか、抵当権などの権利関係に問題がないかなどを確認します。また、過去に事故や事件があった物件でないかも、念のため調査しておくと安心です。

税金面での影響も計算しておきましょう。不動産取得税や登録免許税などの初期費用に加え、毎年の固定資産税や都市計画税、所得税への影響なども考慮する必要があります。特に、減価償却による節税効果がどの程度見込めるか、税理士に相談して試算してもらうことをお勧めします。

最後に、信頼できる管理会社を確保できるかも確認しましょう。自主管理する場合を除き、賃貸管理を委託する会社の選定は投資成功の鍵となります。管理手数料だけでなく、入居者募集の実績や対応の質、トラブル時のサポート体制などを総合的に評価し、長期的なパートナーとして信頼できる会社を選びましょう。

まとめ

一棟アパートの探し方は、単に物件情報を集めるだけでなく、投資目的の明確化から現地調査、最終的な購入判断まで、体系的なプロセスを踏むことが重要です。不動産ポータルサイトや投資会社、地域密着型の不動産会社など、複数の情報源を活用することで、より多くの選択肢の中から最適な物件を見つけられます。

物件選びでは、利回りの数字だけでなく、立地条件や建物の状態、周辺環境など、多角的な視点で評価することが成功への近道です。また、必ず現地調査を行い、写真や資料では分からない実際の状態を自分の目で確認しましょう。時間帯を変えて複数回訪問することで、より正確な判断ができます。

購入を決める前には、厳しい条件でも収支が成り立つかシミュレーションし、融資条件や法的問題、税金面での影響なども総合的に検討することが大切です。信頼できる不動産会社や管理会社、専門家のサポートを受けながら、慎重に判断を進めていきましょう。

一棟アパート投資は、適切な物件選びと運営によって、長期的に安定した収益をもたらす可能性があります。この記事で紹介した探し方のポイントを参考に、あなたに最適な一棟アパートを見つけてください。焦らず、じっくりと時間をかけて物件を探すことが、後悔のない投資への第一歩となります。

参考文献・出典

  • 国土交通省 住宅統計 – https://www.mlit.go.jp/statistics/details/t-jutaku-2.html
  • 国土交通省 不動産市場動向 – https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000085.html
  • 公益財団法人 不動産流通推進センター – https://www.retpc.jp/
  • 一般財団法人 日本不動産研究所 – https://www.reinet.or.jp/
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室 – https://www.fsa.go.jp/receipt/soudansitu/index.html
  • 総務省統計局 住宅・土地統計調査 – https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/index.html
  • 公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会 – https://www.zentaku.or.jp/

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