不動産の税金

広島でアパート経営|初期費用と資金計画の全体像

広島県でアパート経営を始めたいけれど、「初期費用がいくら必要か分からない」「自己資金はどれくらい用意すべきか」と悩んでいませんか。物件価格だけでなく、税金や諸費用など見落としがちなコストが多く、全体像をつかめないと一歩踏み出しにくいものです。

本記事では、広島県でアパート経営を検討している方に向けて、初期費用の内訳から融資戦略、地域特有のリスクまで具体的な数字を交えて解説します。読み終えるころには、ご自身に合った資金計画のイメージが明確になるはずです。

広島県がアパート経営に適している理由

まず、なぜ広島県がアパート経営の対象エリアとして注目されるのかを確認しておきましょう。結論から言えば、「安定した賃貸需要」と「抑えめの取得コスト」が両立している点が大きな魅力です。

人口動態と賃貸需要

広島市の人口は約119万人(2025年総務省推計)で、過去5年間の減少率は-0.2%と緩やかです。広島大学や県立広島大学など複数の大学があり、マツダをはじめとする製造業の拠点も多いため、単身者や転勤者の流動が活発に続いています。

全国アパート空室率が21.2%(2025年7月時点)であるのに対し、広島市中心部は19%前後とやや低めで推移しています。適切な立地と物件管理を行えば、想定利回りを確保しやすい環境といえるでしょう。

地価水準と利回りのバランス

国土交通省の2025年公示地価によると、広島市中区の平均地価は約22万4,000円/㎡です。同規模の政令指定都市と比べて約15%低い水準にあり、物件取得コストを抑えつつ安定収益を狙いやすいのが特徴です。

ただし、郊外やオーバーストック気味のエリアでは空室率が30%近い地区も存在します。エリア選定を慎重に行うことが、広島県でのアパート経営成功の第一歩です。

初期費用の内訳と目安

アパート経営を始める際、物件価格以外にも多くの費用が発生します。ここでは、広島市内で築15年・8戸の木造アパート(表面利回り8%・価格4,000万円)を購入するケースを想定し、初期費用の目安を整理します。

初期費用の一覧表

費用項目 計算方法・目安 金額目安
仲介手数料 物件価格×3%+6万円 約138万円
登録免許税 固定資産評価額×2%前後 約50〜80万円
不動産取得税 固定資産評価額×3〜4% 約80〜120万円
融資手数料 借入額×1〜2% 約30〜60万円
火災保険料 5〜10年一括払い 約20〜40万円
司法書士報酬・その他 登記代行等 約20〜30万円
合計 物件価格の10〜12% 約350〜450万円

上記のとおり、4,000万円の物件では諸費用だけで約400万円前後かかります。この金額を見落としたまま資金計画を立てると、融資審査時や購入直後に資金不足に陥るリスクがあります。

自己資金の目安

自己資金は物件価格の20%以上を用意することを推奨します。理由は以下の2点です。

  • 金融機関の融資審査で自己資本比率が重視され、審査通過率が高まる
  • 自己資金が厚いほど金利交渉で有利になり、長期的な利息負担を軽減できる

4,000万円の物件であれば、自己資金800万円+諸費用400万円で合計1,200万円程度が初期投資の目安となります。さらに、修繕予備費として家賃収入の5%相当を別途プールしておくと、突発的な設備交換にも対応しやすくなります。

融資戦略と返済計画のポイント

初期費用を把握したら、次は融資戦略を練りましょう。金利と返済期間の設定次第で、毎月のキャッシュフローが大きく変わります。

金利の目安と自己資金による優遇

2025年9月時点で、地方銀行のアパートローン金利は固定3年型で年1.7〜2.2%が一般的です。自己資金を30%入れると、金利1.5%台の優遇を提示されるケースもあります。

自己資金比率 金利目安(固定3年)
10% 2.0〜2.2%
20% 1.7〜2.0%
30%以上 1.5〜1.8%

初期費用を厚めに用意することで、総支払利息を圧縮できる点は覚えておきたいポイントです。

返済期間の設定と総利息のトレードオフ

木造アパートの場合、返済期間は最長25年、RC造なら35年が上限となる金融機関が多いです。返済期間を5年短縮すると、総支払利息は約15%減少する一方、毎月の返済額は増加します。

返済比率(年間返済額÷年間家賃収入)は50%以下に抑えるのが理想です。この比率を守ることで、空室や修繕が発生してもキャッシュフローに余裕を持たせられます。

広島県特有のリスクと対策

広島県でアパート経営を行う場合、地域特有のリスクを事前に把握しておく必要があります。主なリスクと対策を整理しました。

豪雨被害・土砂災害リスク

広島県は山間部に近い市街地が多く、土石流危険区域が点在しています。物件購入前に市区町の防災マップを必ず確認し、該当エリアの物件は資産価値が下がりやすい点を考慮してください。

塩害による外壁劣化

瀬戸内気候の影響で、沿岸部では塩害による外壁劣化が進行しやすい傾向があります。外壁塗装を10〜12年周期で計画し、修繕費を平準化することが重要です。

供給過剰による家賃下落

大学周辺や工場エリアでは賃貸需要が集中する一方、新築アパートが同時期に竣工すると供給過剰となり、家賃下落やフリーレント競争に巻き込まれる恐れがあります。

対策としては、以下のような付加価値を充実させ、他物件との差別化を図ることが効果的です。

  • インターネット無料化
  • 宅配ボックスの設置
  • 室内設備のグレードアップ(独立洗面台、浴室乾燥機など)

内見時に他社物件と比較して優位性が一目で分かる設備投資は、長期的に高い入居率を保つ鍵となります。

初心者が踏み出すためのステップ

最後に、これからアパート経営を始める方が具体的に何をすべきか、3つのステップで整理します。

ステップ1:物件のピックアップと収支シミュレーション

物件価格4,000万円前後で表面利回り7〜9%の案件を複数ピックアップし、空室率や家賃下落を想定したシビアなシナリオで収支表を作成してください。広島市中区や西区は需要が底堅い一方、物件価格がやや高い傾向にあるため、安佐南区や東広島市で交通利便性の高いエリアも比較検討すると選択肢が広がります。

ステップ2:金融機関の比較と事前審査

地方銀行や信用金庫に加え、ノンバンク系の長期固定ローンも視野に入れましょう。各行の審査基準を把握し、自己資金や物件評価を踏まえて事前審査を同時に進めることで交渉力を高められます。

ステップ3:建物診断と修繕計画の策定

専門業者へ建物診断を依頼し、修繕計画と見積もりを取得して総投資額を確定させます。この順序を守ることで資金計画にブレが生じにくく、購入後の資金繰りに余裕を持たせられます。

まとめ

広島県でアパート経営を始める際のポイントを振り返ります。

  • 広島県は安定した賃貸需要と抑えめの地価が両立し、投資対象として魅力的
  • 初期費用は物件価格の10〜12%、自己資金は20%以上を目安に準備する
  • 金利と返済期間を調整し、返済比率50%以下でキャッシュフローに余裕を持たせる
  • 土砂災害・塩害・供給過剰といった地域特有のリスクを把握し、事前に対策を講じる

これらを踏まえて資金計画を立てれば、広島県でのアパート経営を安心してスタートできます。ぜひ本記事を参考に、具体的な行動へ移してみてください。

参考文献・出典

  • 国土交通省住宅統計調査 2025年7月速報 – https://www.mlit.go.jp/
  • 国土交通省 地価公示 2025年(広島市) – https://www.mlit.go.jp/
  • 広島県 人口推計2025 – https://www.pref.hiroshima.lg.jp/
  • 財務省 登録免許税法(2025年度版) – https://www.mof.go.jp/
  • 国税庁 不動産取得税の概要 2025年度 – https://www.nta.go.jp/

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