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不動産投資の日本と海外の違い

日本の不動産投資と海外の不動産投資には大きな違いが多く存在します。
海外不動産投資において、その違いを理解することは今後の投資活動のヒントになる部分もあるかもしれません。
今回はそんな日本と海外の不動産投資の違いをいくつか取り上げてみます。

インカムゲインよりキャピタルゲイン狙い?

日本では一般的に家賃収入を目的とした「インカムゲイン投資」に対し、海外では物件購入価格から値上がり益を目的とした「キャピタルゲイン投資」が一般的です。もちろん、海外の物件でも、家賃収入(インカム)はありますので、海外の場合は「キャピタルゲイン+インカムゲイン投資」が正しい表現かもしれません。

日本の投資家の中には「本当に物件価格は上昇するの?」といった人も多いのではないでしょうか?日本は消費税の増税などありましたが、実質デフレが続いています。海外ではというと、インフレの国も多く存在します。インフレが起こるということは、物価が高くなりますので、家賃も物件価格も上昇します。そのため、キャピタルゲインが発生します。
インフレであれば、不動産価格だけ上がらないというのは考えにくいです。

また、それ以外に一人あたりのGDP成長率や、人口増加も影響します。経済が成長し、人口が増加をすれば、それだけ住宅の需要が高まり、そして価格が上昇する要因に繋がります。その際に合わせて確認したいのが新規の住宅供給数です。要するにどのように不動産価格が上がるのか・・その理由を考えれば自然と答えは見えてきます。日本以外の多くの国は人口が増加し、そして経済も成長しています。経済的に考えて当たり前のことなのですが、そのような要素が揃っている国は不動産価格が上昇して当たり前なのです。バブルによっての上昇なのか、実需によっての上昇なのか、しっかりと見極めていくことが不可欠です。

建物への考え方〜建物の価値は永遠か〜

日本は戦後に急に建築物を建設したため、30年程度で家を建て替えてしまう「スクラップ&ビルド」という文化が根づいていました。もともと日本は地震も多いので新しい方が耐震にも適しているという考え方もあります。日本の場合、不動産を購入すると、時価が上がらない限り、建物価値は年々下がりますので、一部の地域を除き、多くの不動産は価値が下がります。

では、海外ではどうでしょうか?
イギリスを始め、西洋の文化の国では、「建物の価値は永遠のもの」という考え方が一般的です。ヨーロッパ旅行等に行かれたことがある方は、街中が古い建物で溢れ、古い建物こそ価値がある、リノベーションして200年も使っているなど、肌で感じたりしたのではないでしょうか?
もちろん、湿気など建物の環境もありますが、リノベーションを定期的に行い、建物をきれいに保つことにより建物の価値は下がらないという考えが浸透しています。
もちろん、それは木造物件であっても同様です。また、ニュージーランドのように一生のうちの何度も家を買い換えるという文化を持つ国も多く存在します。購入した物件を数年で買い替え、きれいにリノベーションをし、高く売り、次の住宅資金にするという考え方の国も多く、数年ごとに綺麗にリノベーションをするという風習が、そのようなきれいな住宅を保ち続けられるという要因なのかもしれません。
つまり、多くの国では、このような大小のリノベーションを繰り返すことにより、古くても綺麗でメンテナンスの行き届いた家が多く存在しており、建物価値は下がらず、高い価値を保ち続け、不動産価格の上昇に繋がります。むしろ、古くからの物件は立地が優れているものが多いため、掘り出し物の優良物件も多く見受けられます。

不動産にかかる税金が違う

日本は不動産を購入した際に、印紙税・登録免許税・不動産取得税・固定資産税・都市計画税・消費税・所得税など様々な税金がかかります。では、他の国ではどうでしょうか?
例えば、ニュージーランドでは不動産への税金はほとんどありません。消費税も不動産にはかかりません。固定資産税や消費税のみです。日本では購入時に消費税の10%がかかりますので、不動産価格とは別のコストが必要ですが、ニュージーランドではそんな心配も必要ありません。更にいうとニュージーランドでは相続税も贈与税もありません。そのおかげで祖父や祖母の不動産、両親の不動産を引き継いだ場合に税金の支払いに困ることもありません。ニュージーランドでは相続にあたり、資産が減っていくということがないわけです。
これをみてニュージーランドへ移住しようと思った方は多いんではないでしょうか??

空室率の違い

ちなみに、東京の空室率は何%かご存知でしょうか?一部の人気エリアを見ると空室はあまりないように感じますが、実際は東京全体で言うと8%になります。東京の空室率が8%ということは、地方はさらに空室率が高く、空室が目立つ地域も多く存在します。
それはなぜでしょうか?日本は少子高齢化が進み、どんどん人口は減っています。これは統計上、明確に数値が出ており、将来も減少することは明確です。唯一、人口増加が見られるのは東京のみですが、これは地方から仕事や学校など関係で移住してくる方が多いだけで、無論、少子高齢化対策がうまくいっているわけではありません。
日本は昔からの文化もあり、海外からの移住者を積極的に受け入れていません。労働人口減少等、将来の働き手を確保するためにも政府には思い切った施策を期待したいところではありますが、なかなか難しいようです。日本は、日本全体で考えると間違いなく人口が減少し、そうなると当然ながら空室が目立つようになります。空室率は、人口増加と住宅の新規供給数に大きく影響されるものです。不動産の賃貸運営を行う上で非常に重要な数値ですので、是非参考にしてみてください。

貸主の優位性

日本では、不動産賃貸業を行う場合、貸主の立場は決して強くありません。例えば、家賃未納による立ち退きでも、なかなか立ち退かすことができず、強制執行などを行いたい場合、裁判などかなり面倒な工程を行わなければならない場合が多く存在します。
ニュージーランドを始め、イギリス系の法律を採用している国の多くが、貸主が圧倒的に優位な法律が整備されています。例えば、賃貸契約の解除や、家賃の値上げ等、「○○日前に通告する」という法律のルールに従って行えば、強制的に借主を立ち退かせられたり、家賃を上げることが可能です。日本では借主の与信によっては大きなリスクを伴う場合が多いですが、海外ではリスクを軽減するために物件オーナーである貸主を保護する法律がきちんと整備されています。そのため家賃回収率が高く、裁判なども少なく住んでいます。
このように日本と海外では多くの不動産投資の違いが存在します。
海外投資を考えている方はもちろん、日本の不動産投資にも是非参考にしてみてください。

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