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マンション投資で失敗?やめた方がいい人の特徴

マンション投資に興味はあるものの、「自分は本当に向いているのだろうか」と不安を抱える方は少なくありません。周囲の成功談を聞く一方で、「赤字続きで物件を手放した」という声も耳にします。本記事では、15年以上投資現場を見てきた立場から、マンション投資をやめた方がいい人の特徴と回避策を解説します。読むことで、自分に適した投資スタイルを見極め、無用なリスクを避けられるようになります。

マンション投資の基本を押さえる

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まず押さえておきたいのは、マンション投資が「長期の事業」である点です。金融機関からの融資、賃料収入、修繕積立金など、家計とは別のキャッシュフロー管理が欠かせません。国土交通省の賃貸住宅市場データによると、平均空室率は全国で約11%ですが、エリアによって大きく異なります。つまり、同じ都内でも駅徒歩5分内と15分圏では収益性が変わり、短期での売却益を狙うのは難しいのが現実です。

さらに、不動産経済研究所の2025年12月調査では、東京23区の新築マンション平均価格は7,580万円で前年比3.2%上昇しています。価格が高止まりする一方、賃料は横ばい傾向にあり、利回りは年々低下しています。この構造を理解せずに参入すると、ローン返済と諸費用で手残りが出ない状況に陥ります。したがって、表面利回りだけで判断せず、実質利回りを試算し、長期保有前提で計画する姿勢が求められます。

やめた方がいい人の共通点とは

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実は、マンション投資 やめた方がいい人にはいくつかの共通点があります。第一に「短期間で大きな利益を得たい」と考える人です。不動産は株式と違い流動性が低く、売却には仲介手数料や税金がかかります。年5〜7%の利回りを地道に積み上げる発想がなければ、精神的な負担が増えるだけです。

二つめは、自己資金が極端に少なく、フルローンに依存する人です。全額を借り入れると、金利上昇リスクや空室発生時の赤字幅が拡大します。日本銀行が2025年10月に示した金融政策方針では、長期金利の変動幅拡大が示唆されており、今後の金利上昇は十分想定する必要があります。自己資金1割以下で始めると、たった1%の金利上昇でも年間キャッシュフローが大きく悪化します。

三つめは、管理業務を完全に委託すれば安心だと思い込む人です。管理会社任せにすると、修繕コストや入居者対応の実態を把握できず、赤字状態に気付くのが遅れます。つまり、オーナーとしての主体性が欠けていると、投資が「他人任せのギャンブル」になりかねません。

向いていない人が陥りやすい失敗例

ポイントは、「想定外」を想定していなかった点にあります。たとえば、築浅ワンルームを購入したAさんは、表面利回り4%と低めでも「都心だから空室にならない」と判断しました。しかし、近隣に大型の新築物件が複数竣工し、賃料相場が下がった結果、入居付けに時間がかかり、初年度は3カ月空室。家賃9万円の物件で合計27万円の収入減となり、管理費と返済で赤字に転落しました。

また、Bさんは「節税になる」と勧められ、木造アパートを法人名義で購入しました。減価償却による節税効果は確かにあるものの、建物が法定耐用年数を過ぎると銀行評価が下がり、追加融資が受けにくくなりました。言い換えると、「今どれだけ節税できるか」だけに目を奪われ、将来の資金計画を軽視したことが原因です。

これらの失敗例に共通するのは、長期的な収支シミュレーションの欠如です。金融庁の「資産形成レポート」でも、複数シナリオを用いたストレステストの重要性が強調されています。悪いケースを想定しても黒字が確保できるか検証しなければ、景気や人口動態の変化に耐えられません。

逆に向いている人が実践するリスク管理

一方で、同じ環境下でも安定収益を得ている投資家が存在します。重要なのは、数字と現場を自分の目で確認する姿勢です。例えば、購入前に平日と休日の駅利用者数をカウントし、夜間の街灯や騒音をチェックする人がいます。この細かな労力が、将来の空室リスクを大幅に下げています。

また、キャッシュフロー管理の基本として、家賃収入の20%を「修繕・空室予備費」として別口座に積み立てる方法があります。日本賃貸住宅管理協会は、築10年超のマンションで平均年間修繕費が家賃収入の13%に達すると報告しています。余裕を持って20%を確保すれば、突発的な設備故障にも対応でき、赤字転落を防げます。

さらに、2025年度も継続する「住宅セーフティネット法」の改正により、高齢者や子育て世帯向け賃貸需要が増加しています。ターゲットを明確にし、バリアフリー改修やWi-Fi整備を行うと、競合物件との差別化につながります。つまり、入居者のニーズ変化を先読みし、物件価値を高める努力を続ける人こそ、マンション投資に向いていると言えます。

2025年度の制度と市場動向を正しく理解する

まず押さえておきたいのは、2025年度時点で投資用マンションに対する直接的な補助金制度は存在しない点です。一方で、耐震改修や省エネ改修を行う場合、自治体の助成金が利用できるケースがあります。たとえば東京都の「既存住宅省エネ改修補助」は、賃貸住宅も対象で、工事費の3分の1・上限120万円まで支援されます(2025年度予定)。期限や予算枠があるため、検討中の方は早めに申請要件を確認する必要があります。

また、税制面では固定資産税の経年減点補正が続くため、築年数が進むほど税額が下がる一方、修繕費は増えます。固定資産税の減少分を修繕費に回す計画を立てておくと、収支が安定します。金融機関もESG投資の観点から、断熱性能向上に伴うリフォームに対し優遇金利を提供し始めています。市場全体が「環境性能」を重視する流れにあるので、物件選定時にも省エネ性能をチェックすると将来的な競争力につながります。

加えて、総務省の将来推計人口では、単身世帯が2040年まで増加する見通しです。需要の中心はワンルームや1LDKですが、供給も増えているため、立地と管理レベルで差別化しないと賃料下落リスクが高まります。つまり、人口動態と行政施策を同時に把握することで、長期的な賃貸需要を読み解けるようになります。

まとめ

ここまで、マンション投資 やめた方がいい人の特徴と、向いている人が実践するリスク管理を解説しました。短期利益を求めがち、自己資金が乏しい、管理を丸投げする――この三つに当てはまる場合は、一度立ち止まって計画を練り直すことをおすすめします。一方で、自ら現場を確認し、長期の資金計画とストレステストを行い、制度や市場の変化に合わせてPDCAを回せる人は、安定した収益を期待できます。まずは自己資金比率とキャッシュフローを見直し、小さく始めて学びながら規模を拡大する姿勢が、2025年以降の不動産投資で成功する近道です。

参考文献・出典

  • 国土交通省 賃貸住宅市場データ集 2025年度版 – https://www.mlit.go.jp/
  • 不動産経済研究所 新築マンション市場動向 2025年12月 – https://www.fudousankeizai.co.jp/
  • 日本銀行 金融政策決定会合資料 2025年10月 – https://www.boj.or.jp/
  • 日本賃貸住宅管理協会 賃貸住宅修繕費調査 2025 – https://www.jpm.jp/
  • 総務省 将来推計人口(2025年改訂) – https://www.stat.go.jp/

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