毎年届く固定資産税の納税通知書を見て、「もう少し税負担を減らせないだろうか」と感じたことはないでしょうか。実は町田市には、住宅に関するさまざまな固定資産税の減免・減額制度が用意されています。新築住宅の減額から、バリアフリー・省エネ・耐震改修に伴う軽減措置、さらには生活保護受給者や災害被害者向けの減免まで、対象となる制度は意外と多岐にわたります。この記事では、2026年度時点で町田市が実施している固定資産税・都市計画税の減免・減額制度を、初心者にもわかりやすく整理してお伝えします。自分がどの制度を使えるのかを把握するための第一歩として、ぜひ最後までお読みください。
固定資産税の「減免」と「減額」はどう違うのか

まず押さえておきたいのは、「減免」と「減額」という2つの言葉の違いです。どちらも税負担を軽くする制度ですが、対象となる状況や手続きの仕組みが異なります。
「減免」とは、生活保護の受給や災害・火災といった特別な事情がある場合に、税額の一部または全部を免除する制度です。町田市の公式サイト(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/koteisisangenmen/index.html)によると、減免を申請する際は必ず納期限前に申請書を提出する必要があり、受理後の未到来納期限分のみが対象となります。つまり、すでに納期限を過ぎた分には適用されないため、事情が生じたらできるだけ早めに動くことが大切です。
一方「減額」とは、新築住宅や各種改修工事を行った場合に、一定期間・一定割合で税額を引き下げる制度です。こちらは住宅の状態や工事内容に応じて自動的に適用されるケースもあれば、申告が必要なケースもあります。どちらの制度も、知らないまま放置すると本来受けられる恩恵を逃してしまうことになるため、自分の状況に当てはまるものがないか確認することが重要です。
住宅用地の課税標準特例と空き家への注意点

固定資産税の仕組みを理解する上で欠かせないのが、「住宅用地の課税標準特例」です。これは、住宅が建っている土地に対して課税標準(税額計算の基となる価格)を大幅に引き下げる制度で、多くの住宅所有者が恩恵を受けています。
町田市の公式情報(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/totikazei/tochihyouka.html)によると、1戸につき200㎡以下の部分については固定資産税が評価額の6分の1、都市計画税が3分の1に軽減されます。200㎡を超える部分については、固定資産税が3分の1、都市計画税が3分の2となります。一般的な一戸建て住宅であれば、敷地の多くがこの特例の恩恵を受けられるため、税負担の軽減効果は非常に大きいといえます。
ただし、この特例には重要な注意点があります。「管理不全空家等」や「特定空家等」に該当し、市から勧告を受けたにもかかわらず賦課期日(1月1日)までに必要な措置が講じられない家屋の敷地は、この特例の対象から除外されます。また、賦課期日時点で住宅の建設が予定されているだけの土地や建設中の土地も、原則として住宅用地として扱われません。ただし、同一所有者が既存住宅を建て替えている場合は、一定の条件のもとで住宅用地として取り扱われることがあります。空き家を所有している方は特に注意が必要で、適切な管理を怠ると税負担が大幅に増加するリスクがあります。
新築住宅・長期優良住宅で受けられる減額制度
新しく住宅を建てた場合や、認定長期優良住宅として建築した場合には、固定資産税の減額制度が適用されます。これは不動産投資や自宅購入を検討している方にとって、特に注目すべき制度です。
町田市の公式情報(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/sintikukeigen.html)によると、新築住宅の減額制度では、専用住宅・共同住宅・併用住宅(居住部分が2分の1以上)で、居住部分の床面積が40㎡以上240㎡以下であることが基本要件です。なお、2026年3月31日までに新築された住宅については経過措置が設けられており、床面積要件が異なる場合があります。要件を満たす場合、1戸当たり120㎡相当分までの居住部分について固定資産税が2分の1に減額され、期間は新たに課税される年度から3年度分です。3階建て以上の準耐火建築物・耐火建築物については5年度分となります。なお、都市計画税は減額の対象外である点も覚えておきましょう。
認定長期優良住宅として建築した場合は、さらに優遇された減額が受けられます。同じく1戸120㎡相当分まで固定資産税が2分の1減額されますが、期間が5年度分(3階建て以上の準耐火・耐火建築物は7年度分)と通常の新築住宅より長くなります。ただし、この制度は申告制であり、新築した翌年の1月31日までに「認定長期優良住宅に係る固定資産税減額申告書」と「認定通知書等の写し」を資産税課家屋・償却資産係へ提出する必要があります(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/choukigengaku.html)。申告を忘れると減額が受けられなくなるため、新築後はすぐに手続きを確認することをおすすめします。
改修工事で受けられる4つの減額制度
既存の住宅に対しても、一定の改修工事を行うことで固定資産税の減額を受けられる制度が複数あります。バリアフリー改修・省エネ改修・耐震改修・マンション大規模修繕の4種類が主な対象です。
バリアフリー改修の減額(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/barrierfree.html)は、令和13年(2031年)3月31日までの間に行われた工事が対象です。工事完了翌年1月1日時点で65歳以上の方や要介護・要支援認定者、障がいのある方が居住していることが要件のひとつです。補助金等控除後の自己負担額が50万円を超える場合、翌年度分の固定資産税が1戸100㎡相当分まで3分の1減額されます。この制度は1戸につき1回限りで、工事完了後3か月以内に申告が必要です。
省エネ改修の減額(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/shouene.html)は、国土交通省によると平成26年4月1日以前から所在する家屋が対象で、適用期限は令和13年3月31日までです。自己負担額は、窓の断熱改修等を含み、補助金等控除後に工事全体で60万円超などの要件を満たした場合、翌年度分の固定資産税が1戸120㎡相当分まで3分の1減額されます。こちらも翌年度1年分が対象で、工事完了後3か月以内の申告が必要です。
耐震改修の減額(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/taisinkasyuusokusinzeisei.html)は、1982年1月1日以前から所在する住宅が対象で、工事費が1戸当たり50万円を超えること、国の耐震基準に適合することが証明されることが要件です。1戸120㎡相当分まで固定資産税が2分の1減額され、長期優良住宅認定を受けた改修の場合は3分の2減額となります。なお、耐震改修はバリアフリー改修・省エネ改修との同時適用ができない点に注意が必要です。また、市の木造住宅耐震化助成制度を利用した場合でも「簡易耐震工事」は対象外となります。
マンションの大規模修繕減額(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/20230419.html)は、2023年4月1日から2027年3月31日までの工事が対象で、新築から20年以上経過した10戸以上のマンションで修繕積立金の引き上げを行っていることなどが要件です。1戸100㎡相当分まで翌年度の固定資産税が3分の1減額されます。分譲マンションの場合は区分所有者ごとに申告が必要で、管理組合が取りまとめて提出することが案内されています。
生活保護・災害・火災による減免制度
特別な事情がある場合には、固定資産税・都市計画税そのものが減免される制度もあります。これは減額とは異なり、税額の大部分または全額が免除される仕組みです。
生活保護を受給している方が所有する固定資産は、生活減免の対象となります(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/koteisisangenmen/seikatsu.html)。申請には固定資産税・都市計画税減免申請書と添付書類が必要で、詳細は財務部資産税課管理係(電話:042-724-2530)へお問い合わせください。
災害や火災で家屋に被害を受けた場合も減免の対象となります。火災等による減免(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/koteisisangenmen/kasai.html)では、被災後なるべく早く資産税課へ連絡し、消防署が発行した「罹災証明書」を添付して申請します。減免割合は被害の程度によって異なり、全壊・流失・埋没等の場合は10分の10(全額免除)、価値が10分の6以上減じた場合は10分の8、10分の4以上10分の6未満の場合は10分の6、10分の2以上10分の4未満の場合は10分の4が減免されます(https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/koteisisangenmen/saigai.html)。いずれの場合も、申請は納期限前に行う必要があるため、被災後は速やかに手続きを進めることが重要です。
まとめ
町田市の固定資産税・都市計画税に関する減免・減額制度は、住宅の状況や所有者の事情に応じてさまざまな種類があります。新築住宅の減額から認定長期優良住宅の優遇、バリアフリー・省エネ・耐震改修の減額、マンション大規模修繕の減額、そして生活保護や災害・火災による減免まで、対象となる制度を見落とさないことが大切です。多くの制度では「工事完了後3か月以内」「納期限前」といった申請期限が設けられているため、タイミングを逃さないよう注意しましょう。制度の詳細や申請書類については、財務部資産税課(家屋・償却資産係:042-724-2118、土地係:042-724-2116)へ直接お問い合わせいただくか、町田市の公式ウェブサイトで最新情報をご確認ください。自分に合った制度を活用して、賢く税負担を軽減していきましょう。
参考文献・出典
- 町田市 固定資産税・都市計画税の減免 — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/koteisisangenmen/index.html
- 町田市 固定資産税・都市計画税減免一覧表 — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/koteisisangenmen/ichiran.files/gemenichiran_01.pdf
- 町田市 生活減免 — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/koteisisangenmen/seikatsu.html
- 町田市 災害減免 — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/koteisisangenmen/saigai.html
- 町田市 火災等による減免 — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/koteisisangenmen/kasai.html
- 町田市 土地の評価と課税(住宅用地特例) — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/totikazei/tochihyouka.html
- 町田市 新築住宅に対する減額について — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/sintikukeigen.html
- 町田市 認定長期優良住宅に対する減額について — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/choukigengaku.html
- 町田市 住宅のバリアフリー改修に伴う減額について — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/barrierfree.html
- 町田市 住宅の省エネ改修に伴う減額について — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/shouene.html
- 町田市 住宅の耐震改修に伴う減額について — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/taisinkasyuusokusinzeisei.html
- 町田市 マンションの大規模修繕工事に伴う減額について — https://www.city.machida.tokyo.jp/kurashi/tax/kotei/kaokukazei/gengaku/20230419.html