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駅徒歩15分の物件でも入居は決まる?賃貸需要と成功のポイント

不動産投資を検討する際、「駅徒歩15分の物件では入居者が決まらないのでは」と不安に感じる方は少なくありません。確かに駅近物件の人気は高いものの、実際には駅徒歩15分の物件でも十分に入居需要があります。重要なのは立地だけでなく、物件の特性やターゲット層を正しく理解することです。この記事では、駅徒歩15分の物件における賃貸需要の実態と、入居率を高めるための具体的な戦略について詳しく解説します。初心者の方でも理解できるよう、データに基づいた情報と実践的なノウハウをお伝えしていきます。

駅徒歩15分物件の賃貸需要は本当にあるのか

駅徒歩15分物件の賃貸需要は本当にあるのかのイメージ

駅徒歩15分の物件に対する賃貸需要は、想像以上に存在します。国土交通省の住宅市場動向調査によると、賃貸住宅入居者の約40%が「駅徒歩10分以上」の物件を選んでいるというデータがあります。つまり、駅近だけが選択肢ではないということです。

実は入居者が物件を選ぶ際の優先順位は、ライフスタイルや家族構成によって大きく異なります。単身者や共働き夫婦は通勤時間を重視する傾向がありますが、ファミリー層や在宅勤務が多い方は、駅からの距離よりも部屋の広さや周辺環境を優先することが多いのです。特に2020年以降、テレワークの普及により「駅近である必要性」が薄れてきている層も増えています。

さらに注目すべきは、駅徒歩15分圏内の物件は家賃相場が駅徒歩5分圏内と比べて10〜20%程度安くなる傾向があることです。この価格差は入居者にとって大きな魅力となります。月額家賃が1万円安ければ、年間で12万円の節約になるため、コストパフォーマンスを重視する層からの需要は確実に存在します。

ただし、すべての駅徒歩15分物件が同じように需要があるわけではありません。周辺環境や物件の設備、管理状態によって入居率は大きく変わります。つまり、駅からの距離以外の要素をいかに充実させるかが、成功の鍵を握っているのです。

駅徒歩15分物件が選ばれる理由とターゲット層

駅徒歩15分物件が選ばれる理由とターゲット層のイメージ

駅徒歩15分の物件を積極的に選ぶ入居者層は、明確に存在します。まず最も大きなターゲットとなるのがファミリー層です。子育て世帯にとって、駅近よりも公園や学校、スーパーマーケットへのアクセスの方が重要になります。実際に不動産情報サイトの検索データを見ると、ファミリー向け物件を探す際に「駅徒歩」の条件を緩めに設定している人が多いことがわかります。

次に注目すべきは、在宅勤務やフリーランスで働く方々です。コロナ禍を経て、週の大半を自宅で過ごす働き方が定着しました。このような方々にとって、毎日の通勤時間よりも居住空間の快適さや家賃の安さが優先されます。駅徒歩15分の物件は、同じ予算でより広い部屋を借りられるため、在宅ワークスペースを確保したい層から支持されています。

また、車を所有している入居者も重要なターゲット層です。地方都市や郊外エリアでは、駅からの距離よりも駐車場の有無や道路へのアクセスが重視されます。国土交通省の調査では、地方圏の世帯の約80%が自家用車を保有しており、これらの層にとって駅徒歩時間はそれほど重要な要素ではありません。

さらに、高齢者や学生といった層も見逃せません。高齢者は静かな環境を好む傾向があり、学生は家賃の安さを最優先する傾向があります。特に大学周辺の物件では、駅からの距離よりも大学へのアクセスが重視されるため、駅徒歩15分でも十分な需要が見込めます。

入居率を高めるための物件選びのポイント

駅徒歩15分の物件で高い入居率を維持するには、立地以外の要素を充実させることが不可欠です。まず重要なのは、周辺環境の利便性です。駅からは遠くても、スーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストアが徒歩5分圏内にあれば、日常生活の利便性は大きく向上します。

実際に入居者アンケートを見ると、「駅近よりも買い物の便利さを優先した」という回答が多く見られます。特に食料品や日用品を扱う店舗へのアクセスは、毎日の生活に直結するため重要視されます。物件を選ぶ際は、Googleマップなどで周辺500メートル圏内の商業施設を確認しましょう。

次に注目すべきは、バス便の充実度です。駅徒歩15分の物件でも、バス停が近くにあり本数が多ければ、実質的な利便性は大きく向上します。特に雨の日や荷物が多い日には、バスの存在が大きな価値を持ちます。バスの運行本数が1時間に4本以上あれば、入居者にとって十分な利便性があると言えます。

物件自体の設備も重要な差別化ポイントです。駅からの距離というハンデを補うために、室内設備を充実させることが効果的です。具体的には、独立洗面台、浴室乾燥機、オートロック、宅配ボックス、インターネット無料などの設備があると、駅近物件と比較しても選ばれやすくなります。

さらに、築年数や建物の外観も見逃せません。駅徒歩15分でも築浅で清潔感のある物件は、駅近の古い物件よりも選ばれることがあります。特に女性の単身者は、セキュリティと清潔感を重視する傾向が強いため、これらの要素を満たすことで需要を取り込めます。

家賃設定と収益性のバランスを考える

駅徒歩15分の物件で成功するには、適切な家賃設定が極めて重要です。基本的に駅からの距離が遠くなるほど家賃相場は下がりますが、この価格差を正しく理解することが収益性を高める鍵となります。一般的に、駅徒歩5分の物件と比較して、駅徒歩15分の物件は10〜20%程度家賃が安くなります。

重要なのは、この価格差を入居者にとっての「お得感」として訴求することです。例えば、駅徒歩5分の1Kが月7万円のエリアで、駅徒歩15分の1Kを月6万円で提供すれば、年間12万円の差額が生まれます。この金額を具体的に示すことで、コストパフォーマンスの高さをアピールできます。

ただし、家賃を下げすぎると収益性が悪化してしまいます。適正な家賃を設定するには、周辺の類似物件を最低10件以上調査し、平均値を把握することが必要です。不動産ポータルサイトで「駅徒歩15分」「同じ間取り」「同程度の築年数」という条件で検索し、相場を正確に把握しましょう。

投資家の視点からは、利回りの計算も欠かせません。駅徒歩15分の物件は、駅近物件と比べて物件価格が安いため、表面利回りが高くなる傾向があります。例えば、駅徒歩5分の物件が2000万円で月額家賃7万円(表面利回り4.2%)の場合、駅徒歩15分の物件が1500万円で月額家賃6万円なら表面利回りは4.8%となり、投資効率は向上します。

さらに、空室期間を最小限に抑えることも収益性に直結します。家賃を相場より5000円安く設定することで、空室期間が1ヶ月短縮できれば、年間の実質収益は向上します。つまり、適度に競争力のある家賃設定が、長期的な収益の安定につながるのです。

入居率を上げるための具体的な対策

駅徒歩15分の物件で高い入居率を維持するには、戦略的なアプローチが必要です。まず最も効果的なのは、物件の魅力を最大限に伝える広告戦略です。不動産ポータルサイトに掲載する際は、写真の質と説明文の内容が成否を分けます。プロのカメラマンに依頼して、明るく清潔感のある写真を撮影することで、問い合わせ数は大きく変わります。

説明文では、駅からの距離というネガティブ要素を補う情報を積極的に記載しましょう。「駅徒歩15分ですが、バス停徒歩2分で駅まで5分」「スーパー徒歩3分で日常の買い物に便利」「静かな住宅街で子育てに最適」など、具体的なメリットを明記することが重要です。

次に、初期費用の軽減も効果的な施策です。敷金・礼金をゼロにする、または仲介手数料を半額にするなどの条件を提示することで、入居のハードルを下げられます。特に引っ越しシーズン以外の閑散期には、このような優遇措置が決め手となることが多いのです。

設備の充実も継続的に検討すべきポイントです。初期投資は必要ですが、インターネット無料化や宅配ボックスの設置は、長期的に見れば入居率向上と家賃維持につながります。総務省の調査によると、賃貸物件選びで「インターネット無料」を重視する人は全体の60%以上に上ります。

また、内見時の印象を良くする工夫も欠かせません。室内を清潔に保つのはもちろん、玄関やエントランスの清掃、照明の明るさ、においの管理など、細部にまで気を配ることが大切です。内見者の多くは最初の数秒で物件の印象を決めるため、第一印象を良くすることが成約率を高めます。

さらに、管理会社との連携も重要です。優秀な管理会社は、物件の特性を理解し、適切なターゲット層にアプローチしてくれます。定期的にコミュニケーションを取り、空室が出た際の対応スピードを確認しておくことで、空室期間を最小限に抑えられます。

エリア選定で失敗しないためのチェックポイント

駅徒歩15分の物件で成功するには、エリア選定が極めて重要です。同じ駅徒歩15分でも、エリアによって需要は大きく異なります。まず確認すべきは、そのエリアの人口動態です。総務省の統計データで、過去5年間の人口推移を確認しましょう。人口が増加傾向にあるエリアは、将来的な賃貸需要も期待できます。

次に重要なのは、周辺の開発計画です。大型商業施設の建設予定や、道路の整備計画などがあれば、将来的に利便性が向上し、物件価値も上がる可能性があります。自治体のホームページや都市計画課で、今後5〜10年の開発予定を確認することをお勧めします。

治安の良さも見逃せないポイントです。警視庁や各都道府県警察のホームページでは、地域別の犯罪発生率を公開しています。特に女性の単身者や家族連れは治安を重視するため、犯罪率の低いエリアを選ぶことで入居者層を広げられます。実際に現地を訪れ、夜間の雰囲気も確認しておくと良いでしょう。

また、競合物件の状況も詳しく調査する必要があります。同じエリアで駅徒歩15分圏内の賃貸物件がどれくらいあるか、それらの入居率はどうかを確認します。不動産ポータルサイトで「駅徒歩15分」「募集中」で検索し、長期間空室の物件が多い場合は、そのエリアでの需要が限定的である可能性があります。

さらに、そのエリアの主要な需要層を把握することも大切です。大学や大企業の事業所が近くにあれば、学生や社会人の需要が見込めます。病院や福祉施設が多いエリアなら、医療従事者の需要があるかもしれません。エリアの特性に合わせて、ターゲット層を明確にすることが成功への近道です。

まとめ

駅徒歩15分の物件でも入居は十分に決まります。重要なのは、駅からの距離というハンデを他の要素で補い、明確なターゲット層に向けて物件の魅力を訴求することです。ファミリー層、在宅勤務者、車所有者など、駅近を必須条件としない入居者層は確実に存在します。

成功のポイントは、周辺環境の利便性、適切な家賃設定、設備の充実、そして効果的な広告戦略にあります。スーパーやバス停へのアクセス、コストパフォーマンスの高さ、清潔で快適な室内環境を整えることで、駅近物件に負けない競争力を持つことができます。

また、エリア選定の段階で人口動態や開発計画、治安などを十分に調査することも欠かせません。データに基づいた冷静な判断と、入居者目線での物件づくりが、長期的な安定収益につながります。

駅徒歩15分という条件を弱みではなく、価格競争力という強みに変えることで、不動産投資は十分に成功できます。この記事で紹介した戦略を参考に、あなたの物件に最適なアプローチを見つけてください。適切な準備と運営により、高い入居率と安定した収益を実現しましょう。

参考文献・出典

  • 国土交通省 住宅市場動向調査 – https://www.mlit.go.jp/statistics/details/t-jutaku-2_tk_000002.html
  • 総務省統計局 人口推計 – https://www.stat.go.jp/data/jinsui/
  • 国土交通省 不動産市場動向マンスリーレポート – https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000085.html
  • 警察庁 犯罪統計 – https://www.npa.go.jp/publications/statistics/crime/situation.html
  • 総務省 通信利用動向調査 – https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html
  • 国土交通省 都市計画基礎調査 – https://www.mlit.go.jp/toshi/tosiko/toshi_tosiko_tk_000005.html
  • 不動産流通推進センター 不動産統計集 – https://www.retpc.jp/research/

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