不動産融資

不動産投資の固定金利・変動金利を比較!相談前に知りたい選び方

不動産投資を始めようとしたとき、多くの方が「固定金利と変動金利、どちらを選べばいいのか」という疑問にぶつかります。住宅ローンとは異なり、不動産投資ローンの金利選択は収益性に直結するため、慎重に判断しなければなりません。しかし、金融機関によって選べる金利タイプが大きく異なり、そもそも固定金利を扱っていない銀行も多いのが現実です。この記事では、固定金利と変動金利それぞれの特徴と比較ポイントを整理したうえで、実際に相談すべき金融機関の選び方まで、初心者にもわかりやすく解説します。

不動産投資ローンの金利タイプ、まず知っておくべき現実

不動産投資ローンの金利タイプ、まず知っておくべき現実のイメージ

実は、不動産投資ローンで固定金利を選べる金融機関は非常に限られています。住宅ローンであれば固定・変動の両方を幅広い銀行が提供していますが、不動産投資ローンの場合は「そもそも固定金利を取り扱っているか」を確認することが、比較検討の出発点になります(manabu不動産投資)。

変動金利型のローンは、多くの金融機関が提供しており選択肢が豊富です。一方で固定金利型は、一部の地方銀行や信用金庫、政府系機関に限られる傾向があります。そのため、「固定か変動か」を選ぶ前に、まず自分が利用できる金融機関の商品ラインナップを把握することが重要です。

また、金融機関によっては金利を公式サイトで公開せず、窓口や電話での照会を前提としているケースも少なくありません。実際に碧海信用金庫のアパートローンでは、金利は市場動向をもとに同金庫が決定し、申込時ではなく実際の借入実行日の金利が適用される仕組みになっています(碧海信用金庫公式サイト)。こうした仕組みを理解したうえで、早めに相談窓口へ問い合わせることが大切です。

固定金利と変動金利、それぞれのメリット・デメリット

固定金利と変動金利、それぞれのメリット・デメリットのイメージ

固定金利の最大のメリットは、返済額が一定で長期的な収支計画を立てやすい点です。金利が上昇しても毎月の返済額は変わらないため、家賃収入との収支バランスを安定的に管理できます。特に長期保有を前提とした不動産投資では、金利変動リスクを排除できることが大きな安心感につながります。

一方でデメリットとしては、変動金利と比べて当初の金利水準が高めに設定されることが多い点が挙げられます。たとえば住宅金融支援機構の賃貸住宅建設融資では、2026年7月の参考金利として35年固定で年3.94〜4.10%程度の水準が示されています(住宅金融支援機構)。ただし、この融資は新築賃貸住宅の建設を対象としたものであり、既存の収益物件を購入する際のローンとは用途が異なる点に注意が必要です。

変動金利のメリットは、固定金利よりも低い金利からスタートできるケースが多く、短期的なキャッシュフローを改善しやすい点です。しかし、金利が上昇すると返済額が増加するリスクがあります。オリックス銀行の不動産投資ローンでは、変動金利は短期プライムレートを基準に年2回見直しが行われ、返済額の増額は直前の返済額の1.25倍を上限とする仕組みが設けられています(オリックス銀行公式サイト)。この上限ルールは返済額の急増を防ぐ効果がありますが、金利上昇分が元本に積み上がるリスクも理解しておく必要があります。

主要金融機関の商品を比較する

固定・変動の両方を選べる金融機関として、常陽銀行のアパートローンが挙げられます。同行では固定金利として3年・5年・10年・15年の期間から選択でき、借入期間中に何度でも切り替えが可能です。借入上限は3億円、返済期間は最長35年(木造は原則30年)で、事務手数料は借入額の1.1%となっています(常陽銀行公式サイト)。

SMBC信託銀行プレスティアでは、変動金利型(1年見直し型)と固定金利型(10年型)を組み合わせた商品を提供しており、金利重視の「Aプラン」と初期費用重視の「Bプラン」から選べます。ただし、一度固定金利型に変更すると再度変動金利型には戻せない点は重要な注意事項です。また、年収1,000万円以上・借入500万円〜1億円・LTV80%以下という条件があり、対象エリアも東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県に限定されています(SMBC信託銀行プレスティア公式サイト)。

変動金利のみを扱う金融機関としては、オリックス銀行やスルガ銀行があります。オリックス銀行は年収500万円以上・借入2,000万円〜2億円・最長35年という条件で、Web相談フォームも整備されています(オリックス銀行公式サイト)。スルガ銀行は手数料が融資額の0.55%と比較的低水準ですが、実行後5年以内の繰上返済には繰上返済額の2.0%の手数料が発生する点に注意が必要です(スルガ銀行公式サイト)。

金利タイプを選ぶ際の実践的な判断基準

金利タイプを選ぶうえで重要なのは、自分の投資スタイルと保有期間を明確にすることです。短期売却を前提とするなら、当初の返済負担を抑えられる変動金利が有利に働くケースがあります。一方、10年・20年と長期保有して安定した家賃収入を得ることを目指すなら、固定金利で返済計画を固めるアプローチが有効です。

また、金利水準だけでなく、諸費用の総額も比較対象に含めることが大切です。たとえばSMBC信託銀行プレスティアのAプランでは事務手数料が借入額の2.2%かかりますが、Bプランでは一律22,000円に抑えられます(SMBC信託銀行プレスティア公式サイト)。金利が低くても諸費用が高ければ、トータルコストは変わらないこともあります。

さらに、固定金利期間終了後の取り扱いも確認が必要です。常陽銀行のように期間中何度でも切り替えられる商品もあれば、SMBC信託銀行プレスティアのように一度固定にすると変動に戻せない商品もあります。固定期間終了後に金利がどう変わるかを事前に把握しておくことで、長期的な収支シミュレーションの精度が高まります。

相談前に準備しておくべきこと

金融機関への相談を効果的に進めるためには、事前の準備が欠かせません。まず自分の年収・勤務先・保有資産・借入状況などの基本情報を整理しておきましょう。金融機関によって審査基準が大きく異なるため、複数の機関に相談することで自分に合った条件を見つけやすくなります。

相談の際には「固定金利を取り扱っているか」「固定期間終了後の金利はどうなるか」「繰上返済の手数料はいくらか」といった具体的な質問を用意しておくと、比較がスムーズになります。碧海信用金庫のように金利を窓口でしか案内していない金融機関もあるため、電話や来店相談を積極的に活用することが重要です(碧海信用金庫公式サイト)。

また、住宅金融支援機構のような政府系機関は、長期固定の選択肢として検討に値しますが、対象が新築賃貸住宅の建設に限定されるなど、利用条件が民間銀行とは異なります。自分の投資計画に合った機関を選ぶためにも、各機関の公式サイトで最新の融資条件を確認することをおすすめします。

まとめ

不動産投資における固定金利と変動金利の選択は、単純な金利の高低だけでなく、投資期間・諸費用・金利変更の柔軟性・審査条件など、多くの要素を総合的に判断する必要があります。まず「固定金利を扱っている金融機関かどうか」を確認し、複数の機関を比較しながら自分の投資スタイルに合った選択をすることが成功への近道です。金利情報は市場環境によって変動するため、各金融機関の公式サイトや窓口で最新情報を確認しながら、慎重に判断を進めてください。一歩ずつ丁寧に情報を集めることが、長期的に安定した不動産投資につながります。

参考文献・出典

  • 常陽銀行 アパートローン — https://www.joyobank.co.jp/personal/loan/apartment/
  • 碧海信用金庫 へきしん「アパートローン」 — https://www.hekishin.jp/business/service/apartloan.php
  • SMBC信託銀行プレスティア 不動産投資ローン — https://www.smbctb.co.jp/wealth/investment-loan.html
  • SMBC信託銀行プレスティア 不動産投資ローン 金利プランのご案内(2026年7月) — https://www.smbctb.co.jp/loan/products/pdf/investment_loan_interest.pdf
  • オリックス銀行 不動産投資ローン 商品説明書 — https://www.orixbank.co.jp/personal/property/account.html
  • オリックス銀行 借入金利と返済方法 — https://www.orixbank.co.jp/personal/property/repayment.html
  • スルガ銀行 投資用不動産ローン 商品概要説明書 — https://www.surugabank.co.jp/surugabank/prod/pdf/real_estate.pdf
  • 住宅金融支援機構 賃貸住宅を建設する場合 令和8年7月の参考金利のお知らせ — https://www.jhf.go.jp/files/topics/5378_ext_99_0.pdf
  • manabu不動産投資 不動産投資ローンの金利相場や種類を解説 — https://manabu.orixbank.co.jp/archives/369

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