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ヴィーナスフォートの写真で振り返る、2022年閉館の記憶

「ヴィーナスフォートの写真をもう一度見たい」「あの幻想的な空間をもっとよく知りたかった」——そんな気持ちを抱えている方は、決して少なくないはずです。お台場のパレットタウンに位置したヴィーナスフォートは、中世ヨーロッパの街並みを再現したテーマパーク型商業施設として、多くの人に愛されてきました。しかし2022年3月27日、惜しまれながらその歴史に幕を下ろしました。この記事では、ヴィーナスフォートがどんな場所だったのか、どんな写真映えスポットがあったのかを、当時の記録をもとに丁寧に振り返ります。閉館を知らなかった方にも、思い出を持つ方にも、ぜひ読んでいただきたい内容です。

ヴィーナスフォートとはどんな場所だったのか

ヴィーナスフォートとはどんな場所だったのかのイメージ

まず押さえておきたいのは、ヴィーナスフォートが単なるショッピングモールではなかったという点です。お台場で中世ヨーロッパの雰囲気を楽しめるテーマパーク型商業施設として開業したこの場所は、訪れるだけで異国の街を歩いているような感覚を味わえる、唯一無二の空間でした。

ヴィーナスフォートは、森ビル株式会社が手がけた「パレットタウン」の施設のひとつとして誕生しました(森ビル株式会社 プレスリリース)。パレットタウンは1999年3月に開業し、モビリティの体験型テーマパーク「MEGA WEB」、「パレットタウン大観覧車」、音楽ライブ会場として名高い「Zepp Tokyo」など、多様な施設が集結する複合エリアでした。その中でもヴィーナスフォートは、特に女性客を中心に絶大な人気を誇り、ファッションや雑貨、グルメを楽しめる場として長年にわたって親しまれてきました。

館内に足を踏み入れると、石畳の路地や噴水、ヨーロッパ風の建物のファサードが広がり、まるで本当に海外の街を歩いているかのような錯覚を覚えます。日本にいながらにして非日常を体験できるこの空間は、デートスポットとしても、友人同士の外出先としても、長く愛され続けました。開業から閉館まで約23年間、多くの人の思い出の一ページに刻まれた場所です。

写真映えの名所だった館内スポット

写真映えの名所だった館内スポットのイメージ

ヴィーナスフォートが多くの写真愛好家や観光客を惹きつけた最大の理由は、その圧倒的な「絵になる空間」にあります。館内のいたるところに、思わずカメラを向けたくなるような演出が施されていました。

特に有名だったのが、2階の天井面を空に見立てた「スカイプログラム」と呼ばれる演出です(森ビル株式会社 資料)。1日の空の移り変わりを再現するこの仕掛けは、朝の清々しい青空から夕暮れ時のオレンジ色、そして夜の深い藍色へと変化し、訪れる時間帯によって異なる表情を楽しめました。この天井を背景に撮影した写真は、まるで本当に屋外で撮ったかのような雰囲気を醸し出し、SNSが普及する以前から多くの人に愛されていました。

撮影スポットとして特に人気が高かったのは、噴水広場、オリーブ広場、そして教会広場の3か所です(森ビル株式会社 資料)。噴水を囲む石畳の広場は、ヨーロッパの街角を思わせる雰囲気があり、カップルや友人同士の記念撮影に最適な場所でした。オリーブ広場はその名のとおり緑が映える落ち着いた空間で、教会広場は荘厳な建築様式が写真に深みを与えてくれました。これらのスポットは、季節ごとのイベント装飾と組み合わさることで、さらに魅力的な撮影場所へと変貌しました。

なお、当時の施設では撮影取材を行う場合、プロモーショングループへの事前連絡・相談が必要とされており、各店舗の撮影については別途店舗の許可が必要とされていました(森ビル株式会社 資料)。一般来訪者の個人的な撮影については個別の案内が設けられていましたが、プロ向けの取材には明確なルールが存在していたことがわかります。

クリスマスイルミネーションの幻想的な世界

ヴィーナスフォートの写真を語るうえで、クリスマスシーズンのイルミネーションは欠かせないテーマです。毎年冬になると館内は特別な光の演出で彩られ、その美しさは多くの人の記憶に深く刻まれています。

2019〜2020年のイルミネーション「VenusFort Illumination 2019-2020 -Grateful Harmony-」では、噴水広場にドレープライトがドーム型の吹き抜け天井を飾り、ミラーボールによる「光の雪」の演出が加わることで、クリスマスムードを最高潮に高めました(森ビル株式会社 プレスリリース)。この光と影の競演は、写真に収めると息をのむほど美しく、多くの来館者がシャッターを切り続けました。さらにメインエントランスである2階正面入り口には「ARIGATO」の文字を型どった遊び心あふれるフォトスポットが設置され、記念撮影の定番スポットとして大きな話題を呼びました。

こうしたイルミネーション企画は毎年趣向を凝らして実施されており、リピーターを生み出す大きな要因のひとつでもありました。同じ場所でも季節や年によって異なる表情を見せてくれるのが、ヴィーナスフォートの魅力のひとつだったといえます。光の演出と中世ヨーロッパ風の建築が融合した空間は、他のどこにもない特別な雰囲気を生み出していました。

閉館前のファイナル企画と最後の記録

2022年3月27日の閉館に向けて、ヴィーナスフォートでは「VenusFort Thankful Carnival」と題したファイナル企画が実施されました(森ビル株式会社 プレスリリース)。22年間にわたって施設を愛してくれた来館者への感謝を込めたこの企画は、多くのファンが最後の思い出を作るために訪れる機会となりました。

ファイナル企画の第一弾として用意されたのは、ヴィーナスフォートの名物企画のひとつでもある噴水広場を中心としたイルミネーションでした。施設最後の演出として特別なショーも用意され、心に残るひとときを届けることを目指した内容でした。閉館を惜しむ多くの来館者がカメラやスマートフォンを手に訪れ、最後の姿を写真に収めようとする光景が広がりました。長年通い続けたファンにとって、それは単なる記念撮影ではなく、大切な場所への別れを告げる儀式のようなものだったかもしれません。

閉館後、パレットタウン全体の施設も順次事業を終了し、お台場の風景は大きく変わりました。ヴィーナスフォートが存在した場所は、今では別の用途へと転換されています。しかし、当時を知る人々の記憶の中には、あの幻想的な空間の写真とともに、鮮やかな思い出が残り続けています。

まとめ

ヴィーナスフォートは、1999年のパレットタウン開業とともに誕生し、2022年3月27日に閉館するまでの約23年間、お台場を代表する写真映えスポットとして多くの人に愛されてきました。スカイプログラムによる天井の空の演出、噴水広場・オリーブ広場・教会広場といった撮影スポット、そして毎年冬に開催されたクリスマスイルミネーションは、訪れた人々の心に深く刻まれています。閉館から時間が経った今も、当時の写真を見返すたびにあの空間の温かさや非日常感がよみがえってくるという方も多いのではないでしょうか。ヴィーナスフォートが残してくれた記憶と写真は、これからも多くの人の宝物であり続けるはずです。

参考文献・出典

  • 森ビル株式会社 会社情報 歴史・沿革 — https://www.mori.co.jp/company/history/
  • 森ビル株式会社 プレスルーム「パレットタウン 各館閉館/事業終了について」 — https://www.mori.co.jp/press/release/post_603/
  • 森ビル株式会社 プレスリリース「ヴィーナスフォート・ファイナル企画 VenusFort Thankful Carnival」 — https://www.mori.co.jp/press/release/22venusfort_thankful_carnival/
  • 森ビル株式会社 プレスリリース「VenusFort Illumination 2019-2020 -Grateful Harmony-」 — https://www.mori.co.jp/company/press/release/2019/10/20191016150000003960.html
  • 森ビル株式会社 資料(2010年イルミネーション関連) — https://www.mori.co.jp/img/article/101007.pdf
  • 森ビル株式会社 資料(2009年関連) — https://www.mori.co.jp/_mori_assets/files/assets/3f2dbd9a710d4daaaa8451a27e512959/96c50dd3ea0f4b05952575aeddd4b368/091210.pdf

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