駐車場経営に興味はあるけれど、「どこでローンを借りればいいのか」「金利はどのくらいかかるのか」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。アパートやマンション投資と比べて初期費用が抑えやすい駐車場経営ですが、まとまった資金が必要になるケースも少なくありません。この記事では、駐車場経営に活用できるローンの種類と、2026年6月時点で公開されている各金融機関の金利情報を分かりやすく比較・解説します。資金調達の全体像をつかんでから動き出すことで、無駄なく最適な借入先を選べるようになります。
駐車場経営にローンは使えるのか

まず押さえておきたいのは、駐車場経営専用のローン商品は非常に限られているという現実です。多くの金融機関では「アパートローン」や「不動産投資ローン」として商品を設計しており、駐車場だけを対象にした専用ローンを全国一律で公開している大手都市銀行は、今回の調査では十分に確認できませんでした。
ただし、地域の金融機関や信用金庫の中には、駐車場を含む土地活用を対象とした商品も存在します。たとえば長浜信用金庫(ながしん、滋賀県長浜市)の「資産活用応援ローン」は、アパートや貸店舗の改修資金と並んで、駐車場を含む所有不動産の有効活用に関する事業資金を使いみちとして案内しています(長浜信用金庫 資産活用応援ローン概要より)。このような地域密着型の金融機関を探すことが、駐車場経営の資金調達における第一歩となります。
また、駐車場の土地購入のみを対象とした専用ローンは、多くの金融機関で個別見積もり前提となっており、店頭金利が公開されていないケースがほとんどです。そのため、まずは複数の金融機関に相談し、自分の状況に合った条件を引き出すことが重要になります。
主要金融機関の金利を比較する

実際にどのくらいの金利水準で借りられるのかを知ることは、資金計画を立てる上で欠かせません。ここでは、2026年6月時点で公開されている各金融機関の不動産投資ローン・アパートローンの金利情報をまとめます。なお、以下の情報はいずれも各金融機関の公式資料または提携情報サイトに基づくものですが、実際の適用金利は審査結果や物件条件によって異なります。
変動金利の低さで注目されるのが、きらぼし銀行の「リバティローン」です。公式サイトによれば変動金利は年3.550%、固定金利は3年もの年2.950%・5年もの年3.000%で、融資上限は1億円、最長30年まで利用できます(きらぼし銀行公式サイト)。一方、さわやか信用金庫については公式サイトでの金利公開が確認できず、個別見積もりが前提となります。また、auじぶん銀行は住宅ローン(自宅用)のみを提供しており、駐車場経営など事業用の不動産投資ローンの取り扱いは公式サイトで確認できませんでした(auじぶん銀行公式サイト)。
オリックス銀行についても融資規模に応じたプランがあるとされていますが、公式サイトでの金利公開は確認できず、民間の仲介サイト(agent-hp.com)の情報にとどまります。SMBC信託銀行プレスティアは変動金利型(1年見直し型)の特別金利プランを用意していますが、適用金利は審査結果により異なり、対象エリアなどの詳細は最新の商品概要で確認する必要があります(SMBC信託銀行プレスティア 不動産投資ローン金利プランのご案内)。
固定金利を選ぶ場合は、伊達信用金庫のアパートローンが参考になります。複数の固定期間型が公開されており(伊達信用金庫 2025年8月25日現在)、変動金利のリスクを避けたい方にとって選択肢の一つとなります。
政策金融機関と民間ローンの違いを理解する
金融機関を選ぶ際に見落としがちなのが、日本政策金融公庫の活用です。日本政策金融公庫(国民生活事業)は、民間の金融機関が融資しにくい事業者に対しても積極的に融資を行う政策金融機関であり、不動産賃貸業や駐車場経営にも対応しています。
日本政策金融公庫の金利水準については、税務申告を2期終えた事業者向けの融資条件が設定されていますが、具体的な利率は時期によって変動するため、公式サイトで最新情報をご確認ください(日本政策金融公庫 金利情報)。民間の不動産投資ローンと比べると金利はやや高めに見えることもありますが、担保や保証人の条件が柔軟な場合があり、事業実績が浅い段階でも相談しやすいという特徴があります。
一方、民間の不動産投資ローンは金利が低い反面、審査基準が厳しく、年収や資産状況、物件の収益性などが厳しく問われます。AGビジネスサポートの不動産投資ローンは固定・変動ともに2.49〜7.99%と幅が広く(AGビジネスサポート 2025年3月時点)、申込者の属性によって適用金利が大きく変わることを示しています。つまり、表面上の金利だけでなく、自分が実際に適用される金利帯を見極めることが重要です。
金利タイプと返済期間の選び方
ローンを組む際に必ず直面するのが、変動金利と固定金利のどちらを選ぶかという問題です。変動金利は一般的に金利が低く設定されていますが、将来的な金利上昇リスクを負うことになります。固定金利は返済額が安定する反面、変動金利より高めに設定されることが多いです。
駐車場経営の場合、アパートやマンションと比べて月々の収益が安定しにくいケースもあるため、返済計画に余裕を持たせることが特に重要です。たとえば、みずほ信託銀行の「プロデュースII」では固定金利選択型として2年・3年・5年・10年などの期間を選べますが(みずほ信託銀行 2026年6月10日現在)、固定期間終了後は変動金利に移行するリスクも考慮しておく必要があります。
返済期間については、金融機関によって大きく異なります。長浜信用金庫の資産活用応援ローンは最長15年、AGビジネスサポートやSMBC信託銀行プレスティアは最長30年など、商品によって幅があります。なお、auじぶん銀行は住宅ローン(自宅用、最長50年)のみを提供しており、駐車場経営など事業用の不動産投資ローンとは商品性質が異なる点に注意が必要です。返済期間が長いほど月々の返済額は抑えられますが、総返済額は増えるため、収益シミュレーションをしっかり行った上で判断することが大切です。
また、融資金額の上限も商品ごとに異なります。長浜信用金庫の資産活用応援ローンや、みずほ信託銀行「プロデュースII」など、商品によって融資可能額の規模感は大きく異なるとされています。具体的な上限額は金融機関や審査条件によって変動するため、最新の商品概要で確認することをおすすめします。駐車場経営の規模や投資計画に合わせて、適切な商品を選ぶようにしましょう。
審査を通過するために準備すべきこと
金利の比較と同じくらい重要なのが、審査に向けた事前準備です。不動産投資ローンの審査では、申込者の属性(年収・勤続年数・資産状況)と物件の収益性の両方が評価されます。
まず自己資金の準備が欠かせません。多くの金融機関ではLTV(融資額の物件評価額に対する割合)に上限を設けており、金融機関によってLTVの条件が異なり、LTVが上がるほど金利が上乗せされる仕組みになっています。自己資金を多く用意するほど有利な条件で借りられる可能性が高まります。
次に、収支計画書の作成が重要です。駐車場経営の場合、想定稼働率や月額賃料をもとにした収益シミュレーションを用意しておくと、金融機関への説明がスムーズになります。楽観的な数字だけでなく、稼働率が低下した場合や修繕費が発生した場合のシナリオも含めた保守的な計画を示すことで、金融機関からの信頼を得やすくなります。
さらに、複数の金融機関に相談することも大切です。同じ物件・同じ属性でも、金融機関によって審査基準や金利条件は大きく異なります。地元の信用金庫や地方銀行は、大手銀行が対応しにくい案件でも柔軟に対応してくれる場合があるため、幅広く比較検討することをおすすめします。
まとめ
駐車場経営のローン選びは、金利の低さだけで判断するのではなく、融資金額・返済期間・審査基準・対象エリアなどを総合的に比較することが重要です。2026年6月時点では、変動金利で低い水準から利用できる商品がある一方、政策金融機関でも選択肢に入ります。まずは自分の投資規模と属性に合った金融機関を絞り込み、複数の機関に相談しながら最適な条件を引き出すことが成功への近道です。なお、各金融機関の最新金利や審査基準は変動することがあるため、必ず各機関の公式サイトや窓口で最新情報をご確認ください。
参考文献・出典
- 日本政策金融公庫 金利情報(小規模事業者/個人事業主の方) — https://www.jfc.go.jp/n/rate/index.html?referral=base
- 長浜信用金庫(ながしん、滋賀県長浜市)資産活用応援ローン概要 — https://www.nagashin.co.jp/service/loan/doc/index-shisan-katsuyou.pdf
- 伊達信用金庫 アパートローン — https://www.shinkin.co.jp/dateshin/common/asset/data/pdf/business_loan02_250825.pdf
- AGビジネスサポート 不動産投資ローン — https://www.aiful-bf.co.jp/products/mortgage_loan/investment.html
- SMBC信託銀行プレスティア 不動産投資ローン 金利プランのご案内 — https://www.smbctb.co.jp/loan/products/pdf/investment_loan_interest.pdf
- HSBC スマート不動産投資ローン金利のご案内 — https://www.hsbc.co.jp/-/media/cl-japan/pdfs/product-services/4-aug2025-j-mortgage-interest-rate-from-2008dec-to-2010oct-v1.pdf
- みずほ信託銀行 ローン金利情報 — https://www.mizuho-tb.co.jp/kinri/loan.html
- みずほ信託銀行 賃貸マンション・アパートローン「プロデュースII」 — https://www.mizuho-tb.co.jp/produce/index.html
- auじぶん銀行 住宅ローン(自宅用) — https://www.jibunbank.co.jp/products/homeloan/
- きらぼし銀行 リバティローン(不動産担保ローン) — https://www.kiraboshibank.co.jp/kariru/hudousantanpo/point.html
- オリックス銀行 不動産投資ローン情報(民間仲介サイト agent-hp.com調べ、公式情報未確認) — https://www.agent-hp.com/orix-bank/
- L&Fアセットファイナンス 不動産投資ローン情報(民間仲介サイト agent-hp.com調べ、公式情報未確認) — https://www.agent-hp.com/lf-asset-financ/