不動産の税金

マンション売却後の確定申告に必要な書類を徹底解説

マンションを売却した後、「確定申告って何を準備すればいいの?」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。書類の種類が多く、どれが必要でどれが不要なのか、初めての方には判断が難しいものです。この記事では、国税庁の公式情報をもとに、マンション売却後の確定申告で必要な書類を分かりやすく整理しています。特例を使う場合の追加書類や、取得費が分からないときの対処法まで丁寧に解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

確定申告が必要になるケースとは

確定申告が必要になるケースとはのイメージ

まず押さえておきたいのは、マンション売却後に確定申告が必要になる条件です。国税庁の情報によると、土地や建物を売却して譲渡所得(利益)がある方は、原則として確定申告が必要とされています(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/keisubetsu/fudousan.htm)。

譲渡所得とは、売却価格から取得費(購入にかかった費用)と譲渡費用(売却にかかった費用)を差し引いた利益のことです。つまり、購入時より高く売れた場合には、その差額に対して税金がかかる可能性があります。一方、売却しても損失が出た場合は原則として申告不要ですが、特例を使って損失を他の所得と相殺したいときは申告が必要になります。

申告の時期についても確認しておきましょう。国税庁の情報(令和7年4月1日現在法令等)によると、譲渡所得の申告は売却した年の翌年2月16日から3月15日までに行う必要があります(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3102.htm)。申告する年分は、原則として買主へ物件を引き渡した日が基準となりますが、売買契約の効力発生日(通常は契約締結日)を基準にすることができる場合もあります。期限を過ぎると延滞税などが発生することがあるため、早めに準備を始めることが大切です。

基本の申告書類と必ず用意すべき書類

基本の申告書類と必ず用意すべき書類のイメージ

確定申告に必要な書類は、大きく「申告書類」と「添付書類」の2種類に分けられます。どちらも漏れなく準備することが重要です。

申告書類については、国税庁の情報によると、土地・建物の譲渡所得を申告する場合、申告書第一表・第二表に加えて、申告書第三表(分離課税用)と「譲渡所得の内訳書(土地・建物用)」を作成する必要があります(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3102.htm、https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/syotoku/r07.htm)。不動産の譲渡所得は給与所得などとは別に計算する「分離課税」という仕組みが適用されるため、通常の申告書に加えて第三表が必要になります。

「譲渡所得の内訳書」は、売却した物件の情報や売却価格、取得費、譲渡費用などを記入する書類です。国税庁の情報によると、この内訳書は1つの売買契約ごとに1枚ずつ作成し、売買契約書や領収書などに基づいて記載します(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2025/pdf/O/O1.pdf)。そのため、売買契約書や仲介手数料の領収書などは必ず手元に用意しておく必要があります。

また、確定申告書にはマイナンバー(個人番号)の記載と、本人確認書類の提示または写しの添付が必要です(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/06.htm)。マイナンバーカードを持っている方はカードのコピーで対応でき、持っていない方は通知カードと運転免許証などを組み合わせて対応します。

取得費・譲渡費用の計算に必要な書類

譲渡所得を正確に計算するためには、取得費と譲渡費用の根拠となる書類を揃えることが欠かせません。

取得費とは、マンションを購入したときにかかった費用のことです。国税庁の情報(令和7年4月1日現在法令等)によると、取得費には購入代金・建築代金・購入手数料のほか、設備費や改良費なども含まれます(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3252.htm)。これらを証明するために、購入時の売買契約書や仲介手数料の領収書、リフォーム工事の請負契約書などを準備しましょう。なお、建物部分の取得費は購入代金等の合計額から所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3252.htm)。

もし購入時の書類が見当たらず取得費が分からない場合でも、慌てる必要はありません。国税庁の情報(令和7年4月1日現在法令等)によると、取得費が分からないときは売却金額の5%相当額を取得費として計算することが認められています(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3258.htm)。ただし、この方法では取得費が低くなり税負担が重くなる場合があるため、できる限り実際の購入書類を探すことをおすすめします。

譲渡費用については、国税庁の情報(令和7年4月1日現在法令等)によると、仲介手数料・測量費・売買契約書の印紙代・立退料・建物取壊し費用などが該当します(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3202.htm)。一方で、修繕費や固定資産税は譲渡費用にはならないと明示されているため注意が必要です(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2025/pdf/O/O8.pdf)。これらの費用に対応する領収書や明細書は、必ず保管しておきましょう。

3,000万円特別控除など特例を使う場合の追加書類

マイホームを売却した場合、一定の条件を満たせば「3,000万円特別控除」という特例を利用できます。この特例を受けるには、通常の書類に加えていくつかの書類を添付する必要があります。

国税庁の情報(令和7年4月1日現在法令等)によると、3,000万円特別控除を受けるには一定の書類を添えて確定申告することが必要です(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm)。主な添付書類として、譲渡所得の内訳書(土地・建物用)が必要です。さらに、売買契約締結日の前日時点での住民票の住所と売却した物件の所在地が異なる場合は、戸籍の附票の写しなどの追加書類が必要になります(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/06.htm)。住民票の住所と物件所在地が一致しているかどうかを事前に確認しておくと安心です。

10年超所有したマイホームに対する軽減税率の特例を受ける場合は、さらに譲渡した居住用財産の登記事項証明書が主な添付書類として必要になります(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/06.htm)。登記事項証明書は法務局で取得できます。なお、不動産番号等の記載のある書類を添付することで代替できる場合もあります(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/06.htm)。

住宅ローンが残るマイホームを売却して損失が出た場合の特例では、譲渡資産に係る住宅借入金等の残高証明書(譲渡契約締結日の前日のもの)が必要になります(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2024/kakikata/02/meisai.htm)。また、マイホームを買い換えた場合の譲渡損失特例では、損失明細書・計算書に加えて、譲渡資産と買換資産の登記事項証明書や売買契約書、買換資産の住宅借入金等残高証明書なども必要になります(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2024/kakikata/01/meisai.htm)。適用する特例によって必要書類が異なるため、自分のケースに合った書類を事前に確認することが大切です。

書類の準備で迷ったときの相談先

書類の準備を進める中で、「自分のケースはどうなるの?」と判断に迷う場面が出てくることもあります。そのような場合は、公的な相談窓口を積極的に活用しましょう。

国税庁の情報によると、一般的な税務の相談は国税局の電話相談センターで受け付けており、具体的な書類や事実関係の確認が必要な相談は所轄税務署の面接相談(事前予約制)が案内されています(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/sodan/denwa-sodan/)。電話相談は手軽に利用できますが、個別の事情が複雑な場合は面接相談の方が丁寧な対応を受けられます。

また、国税庁のウェブサイトではチャットボットによる相談も提供されており、確定申告に必要な書類や不動産の譲渡所得に関する質問にも対応しています(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/chatbot/001.htm)。24時間いつでも利用できるため、夜間や休日に疑問が生じた際にも便利です。さらに、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に沿って入力するだけで申告書を作成できるため、初めての方でも比較的スムーズに手続きを進められます。

繰越控除の特例を利用する場合は、損失が生じた年分の確定申告書を提出期限までに提出し、その後も連続して確定申告書を提出し続ける必要があります(国税庁 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2024/kakikata/01/meisai.htm)。1年でも申告を怠ると特例が適用されなくなる可能性があるため、毎年の申告を忘れないよう注意が必要です。

まとめ

マンション売却後の確定申告は、準備すべき書類が多く複雑に感じられますが、一つひとつ整理すれば決して難しくはありません。基本となるのは申告書第一表・第二表・第三表と譲渡所得の内訳書であり、売買契約書や領収書などが根拠資料として必要です。3,000万円特別控除や軽減税率特例などを利用する場合は、追加の書類も必要になるため、自分のケースに合った書類を早めに確認しておきましょう。不明な点は税務署への相談や国税庁のチャットボットを活用することで解決できます。申告期限(翌年2月16日〜3月15日)を意識しながら、余裕を持って準備を進めてください。

参考文献・出典

  • 国税庁 不動産等を売却した方へ|令和7年分 確定申告特集 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/keisubetsu/fudousan.htm
  • 国税庁 No.3102 譲渡所得の申告期限 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3102.htm
  • 国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの特例 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
  • 国税庁 申告書の提出 Q20 所得税等の確定申告書を提出する際に必要な書類はどのようなものですか — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/06.htm
  • 国税庁 確定申告書等の様式・手引き等(令和7年分) — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/syotoku/r07.htm
  • 国税庁 令和7年分 譲渡所得の申告のしかた(土地や建物をお売りになった場合) — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2025/pdf/O/O1.pdf
  • 国税庁 No.3258 取得費が分からないとき — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3258.htm
  • 国税庁 No.3252 取得費となるもの — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3252.htm
  • 国税庁 No.3202 譲渡所得の計算のしかた(分離課税) — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3202.htm
  • 国税庁 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例の適用に当たっての添付書類一覧 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2024/kakikata/01/meisai.htm
  • 国税庁 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例の適用に当たっての添付書類一覧 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2024/kakikata/02/meisai.htm
  • 国税庁 国税に関するご相談について — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/sodan/denwa-sodan/
  • 国税庁 チャットボットの相談範囲 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/chatbot/001.htm
  • 国税庁 事例2(記載例)居住用財産を売却して譲渡益が算出されるケース — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2025/pdf/O/O8.pdf

関連記事

TOP
不動産売買なら青山地所