「大井町って、これから本当に変わるの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。実は今、大井町駅周辺の広町地区では、JR東日本や品川区が主導する大規模な再開発プロジェクトが着々と進んでいます。2026年3月には「OIMACHI TRACKS(大井町トラックス)」としてまちびらきを迎え、街の姿が大きく変わろうとしています。この記事では、再開発の概要から街の変化、そして不動産投資を検討している方が押さえておきたいポイントまで、初心者にもわかりやすく解説します。
広町地区はどんな場所なのか

まず押さえておきたいのは、広町地区が持つ地理的なポテンシャルです。品川区公式サイトによると、広町地区はJR線・りんかい線・東急線の3路線が結節する大井町駅に近接した、交通利便性の高いエリアです(品川区)。さらに品川区役所などの行政機能が集積する、品川区の中心的な拠点でもあります。
3路線が利用できるという点は、不動産投資の観点からも非常に魅力的です。通勤・通学の利便性が高いエリアは、賃貸需要が安定しやすい傾向があります。また、行政機能が集まる地区は長期的に人の流れが維持されやすく、街としての持続性も期待できます。
品川区はこの広町地区において、多様な都市機能を備えた複合拠点の整備、北側駅前広場や歩行者広場の整備、歩行者ネットワーク形成などによる交通結節機能の強化、そして防災力の強化を図る方針を掲げています(品川区)。つまり、単なる商業施設の建設にとどまらず、街全体の機能を底上げする総合的なまちづくりが進んでいるのです。
再開発の規模と事業の全体像

再開発の規模感を知ることで、この事業がいかに大きなものかが実感できます。UR都市機構の資料によると、広町二丁目土地区画整理事業の地区面積は約6.1haで、事業期間は令和4年度から令和15年度までとされています(UR都市機構)。約10年以上にわたる長期プロジェクトであることがわかります。
品川区の都市計画資料によると、大井町駅周辺広町地区開発はA1地区とA2地区に分かれており、A1地区の敷地面積は約22,340㎡で最高高さは約115m、A2地区の敷地面積は約7,090㎡で最高高さは約16mとされています(品川区)。
JR東日本が2023年3月に発表した資料では、A1地区が地上26階・地下3階・高さ約115m、A2地区が地上2階・地下2階・高さ約16mという構成が示されていました(JR東日本)。延床面積はA1地区だけで約250,000㎡にのぼり、オフィスビル1棟分をはるかに超える巨大な複合施設であることがわかります。これほどの規模の開発が大井町駅直結で進んでいるという事実は、エリア全体の価値を押し上げる大きな要因となり得ます。
OIMACHI TRACKSとはどんな街になるのか
2024年10月8日、JR東日本はこの開発のまちの名称を「OIMACHI TRACKS(大井町トラックス)」と決定し、2026年3月のまちびらきに向けた取り組みを発表しました(JR東日本)。「TRACKS」という名称には、鉄道の線路(トラック)と、人々が新しい軌跡(トラック)を描く場所という意味が込められているとされています。
施設の内容は非常に多彩です。JR東日本の発表によると、歩行者デッキや広場空間に面して1階から5階に約80店舗が出店するアウトモール型商業施設を中心に、シネマ、ホテル、レジデンス、オフィス、コンファレンス、広場などの複合機能を備えています(JR東日本)。大井町駅直結という立地に、これだけ多様な機能が集まることで、日常の買い物から宿泊・ビジネスまで幅広いニーズに対応できる街が誕生します。
特に注目したいのが「レジデンス」機能の存在です。駅直結の複合施設内に住居機能が含まれることは、エリア全体の居住需要を高める効果があります。新たな住民が増えることで、周辺の商業施設や飲食店の需要も底上げされ、街全体の活性化につながるという好循環が期待できます。
防災機能の充実が示す街の信頼性
再開発において見落とされがちですが、防災機能の充実は街の長期的な価値を支える重要な要素です。JR東日本の発表によると、OIMACHI TRACKSでは品川区と連携して防災拠点・広場の整備が計画されており、発災時には約4,600㎡の「TRACKS PARK」を広域避難場所として開放するとしています(JR東日本)。
これは単なる施設の付加価値にとどまりません。首都直下地震のリスクが指摘される東京において、広域避難場所の確保は、地域住民にとって切実な問題です。行政と民間が連携してこれだけの防災機能を整備することは、エリアへの信頼性を高め、「安心して住める街」というイメージの形成に直結します。
不動産投資の観点からも、防災機能が充実したエリアは入居者から選ばれやすい傾向があります。特に子育て世代や高齢者世帯は、安全性を重視して住まいを選ぶことが多く、こうした設備が整った街は長期的な賃貸需要の維持に貢献すると考えられます。
不動産投資家が注目すべきポイント
実は、再開発エリア周辺の不動産は、開発の進捗とともに注目度が高まる傾向があります。大井町エリアはもともと交通利便性が高く、品川・渋谷・新宿などの主要ターミナルへのアクセスも良好なため、賃貸需要の底堅さが期待できます。そこに今回のような大規模再開発が加わることで、エリアの魅力がさらに高まる可能性があります。
ただし、再開発エリアへの投資には注意点もあります。開発期間中は工事の影響で一時的に生活環境が変化することがあるほか、開発完了後に物件価格が上昇している場合は利回りが低下することも考えられます。また、UR都市機構の資料では事業期間が令和15年度まで示されており(UR都市機構)、全体の整備が完了するまでには時間がかかります。投資判断は、短期的な価格変動だけでなく、長期的なエリアの発展性を見据えて行うことが重要です。
さらに、再開発によって街の人口構成や商業環境が変化することも念頭に置く必要があります。高層レジデンスや商業施設の増加は、周辺の賃貸市場に競合物件を増やす可能性もあります。投資を検討する際は、ターゲットとする入居者層と物件の特性が合っているかを慎重に見極めることが大切です。個別の物件選びや資金計画については、不動産の専門家や金融機関に相談することをおすすめします。
まとめ
大井町の広町地区では、JR東日本と品川区が連携した大規模な再開発が進んでいます。3路線が利用できる交通利便性の高さに加え、約80店舗の商業施設・シネマ・ホテル・レジデンス・オフィスなどを備えた「OIMACHI TRACKS」が2026年3月にまちびらきを迎え、街の姿は大きく変わろうとしています。防災機能の充実も含め、長期的に住みやすく、働きやすい街づくりが着実に進んでいます。不動産投資を検討している方は、エリアの変化を継続的にウォッチしながら、専門家の意見も取り入れつつ慎重に判断を進めてみてください。大井町の未来は、今まさに動き始めています。
参考文献・出典
- 品川区 「広町地区のまちづくり」 — https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kankyo/kankyo-toshiseibi/kankyo-toshiseibi-project/20211026133056.html
- 品川区 「大井町駅周辺広町地区開発(仮称)に本格着手します」 — https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kankyo/kankyo-toshiseibi/kankyo-toshiseibi-project/jr_ooimachi_kaihatsu.pdf
- UR都市機構 「広町二丁目地区(東京都品川区)」 — https://www.ur-net.go.jp/toshisaisei/case_hiromachi.html
- 東京都環境局 「手続きの進捗状況 大井町駅周辺広町地区開発」 — https://www.kankyo1.metro.tokyo.lg.jp/archive/assessment/information/projects_list/369dtl.html
- JR東日本 「大井町駅周辺広町地区開発(仮称)に本格着手します」(2023年3月) — https://www.jreast.co.jp/press/2022/20230307_ho03.pdf
- JR東日本 「大井町駅周辺広町地区開発(仮称)のまちづくり」(2024年10月) — https://www.jreast.co.jp/press/2024/20241008_ho03.pdf
- OIMACHI TRACKS 公式サイト — https://oimachi-tracks.com