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札幌の収益物件が高利回りな3つの理由と注意点

札幌で収益物件を探していると、「なぜこんなに利回りが高いのだろう」と感じる方は多いのではないでしょうか。東京や大阪と比べると、同じ規模の物件でも表示される利回りが明らかに高く、初心者の方ほど「本当に大丈夫なのか」と不安になるかもしれません。この記事では、札幌の収益物件が高利回りになる構造的な理由を丁寧に解説します。さらに、高利回りだからこそ見落としがちなリスクや、エリア別の特徴まで幅広くカバーしています。数字の背景を正しく理解することで、失敗しない物件選びの第一歩を踏み出せるはずです。

札幌の利回りは実際どのくらい高いのか

札幌の利回りは実際どのくらい高いのかのイメージ

まず押さえておきたいのは、札幌の収益物件の利回りが他都市と比べてどの程度の水準にあるかという点です。感覚的に「高い」と言われても、具体的な数字がなければ判断できません。

不動産投資情報サイトの集計によると、札幌市の一棟アパートは他の主要都市と比べて利回りが高い傾向が示されており、札幌は利回りで仙台をわずかに上回り、大阪を大きく上回っています。

区分マンションに目を向けると、札幌市は他の物件タイプと同様に、主要都市より高めの利回りが確認できます。これだけ見ると「札幌は投資妙味が高い」と感じるかもしれませんが、重要なのはその数字がどのような構造から生まれているかを理解することです。

なお、これらはあくまで掲載ベースの数字であり、成約後の実際の利回りとは異なる場合があります。また、表面利回りは諸費用や維持費を差し引く前の数字である点も忘れないようにしましょう。

高利回りの正体は「取得価格の安さ」にある

高利回りの正体は「取得価格の安さ」にあるのイメージ

札幌の収益物件が高利回りになる最大の理由は、家賃が特別に高いからではなく、物件の取得価格が相対的に安いからです。この構造を理解することが、札幌投資を正しく評価するうえで最も重要なポイントです。

利回りは「年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100」で計算されます。つまり、家賃が同じでも物件価格が下がれば利回りは自動的に上がります。札幌市の移住定住ガイドブックによると、札幌の平均家賃は5大都市のなかでも比較的安い水準にあると紹介されています。家賃水準は決して高くないにもかかわらず利回りが高いのは、物件価格がそれ以上に抑えられているからです。

不動産投資情報サイトのデータを見ると、一棟アパートの平均価格は札幌が他の主要都市と比べて低い水準にあります。大阪と比べると取得価格は約半分以下であり、家賃の差以上に価格差が大きいことがわかります。つまり、「家賃が安くても、物件がもっと安い」という構造が高利回りを生み出しているのです。

この構造は、初心者にとって重要な示唆を含んでいます。高利回りを見て「家賃がたくさん入ってくる」と期待するのではなく、「価格が安い分、家賃収入の割合が高く見える」という冷静な視点を持つことが大切です。

賃貸需要が底堅い理由と区別の地価格差

高利回りの物件が「空室だらけで実際には稼げない」という状況では意味がありません。札幌の場合、賃貸需要の観点からも一定の安心感があります。

札幌市の住民基本台帳によると、近年の札幌市は転入超過の状態にあり、人口が純増している都市では、賃貸住宅への需要が継続的に生まれやすく、空室リスクを一定程度抑える効果があります。北洋銀行のレポートでも、「転入超過率は全国的に見て高い水準にあること等、賃貸住宅に対する堅調な需要」があると指摘されています(ほくよう調査レポート2026年2月号)。

また、同じ札幌市内でも区によって地価が大きく異なる点も、利回りを考えるうえで重要です。都心部と周辺区では土地単価に大きな差があり、周辺区ほど利回りを作りやすい構造になっています。

さらに、札幌市は都心・苗穂駅周辺地区をはじめとした再開発事業が進行中であり、中央区・札幌駅周辺の賃料競争力は今後も維持されやすいと考えられます(札幌市公式サイト「札幌の再開発」)。一方で、再開発エリアは価格も上昇しやすいため、利回りは周辺区より低くなる傾向があります。

エリア別の利回り目安と駅近の重要性

実際に物件を選ぶ際は、エリアごとの特性を把握したうえで投資戦略を立てることが大切です。札幌市内でも、エリアによって利回りの目安や物件価格帯は大きく異なります。

収益JPのエリア別データによると、中央区の利回り目安は5〜8%・価格帯800万〜2,800万円、北区・白石区・豊平区はいずれも7〜10%・価格帯500万〜1,600万円程度とされています。中央区は利回りこそ低めですが、賃料の安定性や空室リスクの低さという点で一定の優位性があります。一方、北区・白石区・豊平区は利回りを高めに取りやすい半面、物件の個別状況をより慎重に見極める必要があります。

具体的な物件例として、三井不動産リアルティに掲載された白石区の物件では、地下鉄東西線「南郷18丁目」駅徒歩9分・12戸1LDKの一棟マンションが価格8,000万円・現行表面利回り約7.93%・12戸中12戸稼働という実績を示しています(三井不動産リアルティ掲載情報)。駅近・全室稼働という条件が揃えば、周辺区でも安定した収益が期待できることがわかります。

札幌では「駅近の価値が本州以上に高く、駅距離が稼働率に直結する」という特性があります(収益JP)。これは冬季の積雪・寒冷という気候条件から、徒歩での移動距離が入居者の物件選びに大きく影響するためです。駅から遠い物件は、表面利回りが高くても空室リスクが高まりやすいという点を念頭に置いておきましょう。

高利回りに潜む寒冷地コストと借入金利の確認

高利回りの数字だけを見て飛びつくのは危険です。札幌の収益物件には、本州の物件にはない固有のコストが存在し、それを差し引いた実質利回りで判断することが不可欠です。

まず、雪国特有の維持費として、除雪・排雪費用、暖房・給湯設備の更新費用、凍結対策費用などが挙げられます(収益JP)。特に排雪費用については、札幌市のパートナーシップ排雪制度のページでも「ここ数年、地域支払額は値上がりしており、これは人件費(労務単価)と機械経費(機械損料)の上昇による」と説明されており、コストは増加傾向にあります(札幌市「パートナーシップ排雪制度」)。表面利回りが高くても、これらの維持費が積み重なると手残りが想定より少なくなるケースがあります。

次に、借入金利との関係も重要です。オリックス銀行の不動産投資ローンは2026年8月3日時点で変動金利型年2.425%〜年4.425%という水準が公開されています(オリックス銀行「不動産投資ローン」)。表面利回り9%の物件でも、金利・諸費用・維持費・空室損失を差し引いた実質的なキャッシュフローがプラスになるかどうかを必ず試算してください。金融機関によって金利条件は異なるため、複数の機関に相談することをおすすめします。

また、賃料水準についても区ごとに差があります。LIFULL HOME’Sのデータによると、ワンルーム・1K・1DKの家賃相場は中央区5.34万円、北区4.89万円、白石区4.58万円、豊平区4.95万円、西区5.25万円となっています。周辺区は賃料が低めになる分、空室時の影響も考慮したうえで収支計画を立てることが大切です。

まとめ

札幌の収益物件が高利回りになる最大の理由は、家賃が高いからではなく、物件の取得価格が他の主要都市より相対的に安いからです。不動産投資情報サイトの集計では札幌の一棟アパートが高い利回りを示しており、大阪と比べると、価格差が利回り差を生み出している構造がよくわかります。一方で、転入超過による堅調な賃貸需要や、再開発による都心エリアの競争力維持など、需要面でも一定の裏付けがあります。

ただし、高利回りの数字をそのまま信じるのは禁物です。除雪・排雪費用や設備更新コストといった寒冷地特有の維持費、駅距離による空室リスク、借入金利との差など、実質的なキャッシュフローを左右する要素を丁寧に確認することが成功への近道です。エリアごとの地価・賃料・利回り目安を把握し、自分の投資目的に合った物件を冷静に選ぶことが、札幌での不動産投資を成功させる第一歩となります。

参考文献・出典

  • 札幌市「令和7年中の札幌市の人口動態(住民基本台帳による)」 — https://www.city.sapporo.jp/toukei/tokusyu/documents/r7dotai.pdf
  • 札幌市「令和7年地価調査概要 7 札幌市の区別・用途別の平均価格及び平均変動率」 — https://www.city.sapporo.jp/keikaku/chika/documents/r7chosagaiyou.pdf
  • 札幌市「札幌の再開発」 — https://www.city.sapporo.jp/toshi/saikaihatsu/redevelopment/index.html
  • 札幌市「移住定住ガイドブック」 — https://www.city.sapporo.jp/kikaku/citypromote/move/documents/r7ijuguide.pdf
  • 札幌市「パートナーシップ排雪制度」 — https://www.city.sapporo.jp/kensetsu/yuki/haisetsu/partner.html
  • 北洋銀行「ほくよう調査レポート 2026年2月号」 — https://www.hokuyobank.co.jp/pdf/company_report_2026_No350.pdf
  • LIFULL HOME’S「札幌市の地域から家賃相場を調べる」 — https://www.homes.co.jp/chintai/hokkaido/sapporo-mcity/city/price/
  • 収益JP「札幌市の収益物件・アパート投資」 — https://shueki.jp/sapporo
  • 三井不動産リアルティ「エレガントハウス(投資用・収益物件)」 — https://pro.mf-realty.jp/investmentProperty/detail/F9BBAA03/
  • 三井不動産リアルティ「札幌市中央区の収益物件一覧」 — https://pro.mf-realty.jp/searchInvestmentProperty/c-01101/
  • オリックス銀行「不動産投資ローン」 — https://www.orixbank.co.jp/personal/property/

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