この記事の結論
- 東京都・神奈川県の単身向け成約では、家賃の中央値は月84,000円です。
- 広さの中央値は23.1㎡で、ワンルームより1Kが高く、1DKはさらに高くなります。
- 同じ間取りでも東京都は神奈川県より高く、地域による家賃差があります。
「一人暮らしの家賃って、みんないくら払っているのだろう」。部屋探しを始めると、まずこの疑問にぶつかります。ネット上には色々な数字が並びますが、調べ方も対象地域もばらばらで、自分の参考になるのかが分かりません。
この記事では、当社が持っている実際の成約データでお答えします。東京都と神奈川県で直近数年に契約が決まった単身向けの部屋の集計結果です。実際に契約が成立した金額なので、募集広告の希望価格とは違います。
読み進めていただくと、ワンルームと1Kでいくら違うのか、東京と神奈川でどれくらい差があるのか、標準的な広さは何㎡なのかまで分かります。ご自身の予算を決める土台としてお使いください。
一人暮らしの家賃平均は月84,000円が中央値

まず答えからお伝えします。家賃の中央値は月84,000円、広さは23.1㎡です。東京都・神奈川県で直近数年に成約した単身向け物件を集計した結果になります。
ここで使っている「中央値」という言葉を説明します。中央値とは、全部の物件を安い順に並べたとき、ちょうど真ん中に来る物件の値です。平均値と違い、ごく一部の高額な高級物件があっても、その影響で数字が引き上げられにくいという特徴があります。ですから「よくある金額」を知りたいときには、中央値の方が実感に近くなります。
次の表は、都県と間取りの組み合わせごとに、成約件数・家賃・専有面積をまとめたものです。
| 都県 | 間取り | 成約件数 | 家賃 (月額) | 専有面積 |
|---|---|---|---|---|
| 神奈川県 | ワンルーム | 107,618 | 60,000円 | 19.7㎡ |
| 神奈川県 | 1 K | 338,034 | 70,000円 | 21.8㎡ |
| 神奈川県 | 1 DK | 36,706 | 79,000円 | 29.9㎡ |
| 東京都 | 1 DK | 94,381 | 125,000円 | 28.1㎡ |
| 東京都 | ワンルーム | 172,435 | 85,000円 | 21.0㎡ |
| 東京都 | 1 K | 418,909 | 98,000円 | 24.0㎡ |
出典: 株式会社青山地所 自社データベース (集計 2026年09月 時点)
ご自身が探しているエリアと間取りの行を見てください。たとえば神奈川県で1Kを探しているなら、表の神奈川県/1Kの行(70,000円・21.8㎡)がご自身の目安です。東京都でワンルームなら、東京都/ワンルームの行(85,000円・21.0㎡)になります。
なお、この集計は東京都と神奈川県に限ったものです。他の道府県には当てはまりませんので、その点はご注意ください。参考までに全国の水準を見ると、総務省統計局によると、借家(専用住宅)の1か月当たり家賃は2018年時点で全国平均55,695円とされています(総務省統計局 https://www.stat.go.jp/info/today/152.htm)。これは家族世帯も含めた借家全体の数字ですが、都市部の単身向けはそれよりかなり高い水準にあると分かります。
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ワンルームと1Kで家賃はどれくらい違うのか

間取りが1段階広がるごとに、家賃も段階的に上がります。まずは3つの間取りの違いを押さえておきましょう。
ワンルームとは、玄関を入ってからキッチンも居室もひと続きになっている間取りです。1Kは、キッチン部分が扉や仕切りで居室と分かれているタイプを指します。1DKになると、食事もできる広さのキッチンスペースが別にある間取りです。つまり、生活空間の仕切りが増えるほど、間取りの呼び名が変わっていきます。
東京都で見ると、ワンルームが85,000円(21.0㎡)、1Kが98,000円(24.0㎡)、1DKが125,000円(28.1㎡)です。ワンルームから1Kで13,000円、1Kから1DKで27,000円上がります。神奈川県も同じ傾向で、ワンルーム60,000円(19.7㎡)、1K70,000円(21.8㎡)、1DK79,000円(29.9㎡)と段階的に上がっていきます。
成約件数にも注目してください。どちらの都県でも1Kが最も多くなっています。一人暮らしの主流は1Kだと、この数字から読み取れます。キッチンが分かれているので料理のにおいが居室にこもりにくく、かといって1DKほど家賃も高くない。その手ごろさが選ばれている理由と考えられます。
東京都と神奈川県では同じ間取りで2〜4万円の差がある
同じ間取りでも、都県が違えば家賃はかなり変わります。当社データでは、ワンルームが東京都85,000円に対し神奈川県60,000円で25,000円の差、1Kは98,000円と70,000円で28,000円の差、1DKは125,000円と79,000円で46,000円の差でした。
この差を1年分に換算すると、生活実感が見えてきます。1Kは東京都と神奈川県で月28,000円の差ですから、年間では336,000円の差になります。ワンルームなら年間300,000円、1DKなら年間552,000円です。通勤時間が少し延びる代わりに、年に数十万円が手元に残る計算になります。
さらに面白いのが、間取りをまたいだ比較です。神奈川県の1DKは東京都のワンルームより安くて広いという逆転が起きています。神奈川県の1DKは79,000円で29.9㎡、東京都のワンルームは85,000円で21.0㎡です。6,000円安く、しかも約9㎡広い部屋に住めることになります。
ただし、この集計は都県という大きな単位でまとめたものです。同じ東京都内でも、駅の場所や築年数によって家賃はかなり上下します。この集計では駅からの距離や築年数ごとの内訳までは分かりません。あくまで大まかな地域差の目安としてお使いください。
一人暮らしの標準的な広さは20〜24㎡
広さの目安もお伝えします。全体の中央値は23.1㎡で、間取り別ではワンルームが19.7〜21.0㎡、1Kが21.8〜24.0㎡、1DKが28.1〜29.9㎡でした。一人暮らしの多くは、20㎡台前半に収まっていることになります。
ここでいう専有面積とは、玄関の内側にある、ご自身だけが使える部分の面積です。バルコニーや共用廊下は含みません。ですから同じ「25㎡」と書かれていても、バルコニーの有無で暮らしやすさは変わってきます。
広さの傾向は都県によっても違います。同じ1Kでも、東京都は24.0㎡、神奈川県は21.8㎡で、東京都の方が2㎡ほど広くなっています。一方で1DKは逆で、神奈川県が29.9㎡、東京都が28.1㎡と神奈川県の方が広い結果でした。間取りの呼び名だけでは広さを判断できない、ということです。
そして広さと家賃は連動しますが、常に比例するわけではありません。東京都のワンルーム(21.0㎡・85,000円)と神奈川県の1K(21.8㎡・70,000円)を比べると、広さはほぼ同じなのに家賃は15,000円違います。同じ広さでも、どこに建っているかで金額が変わるのです。
家賃の目安を決めるときの注意点
中央値をそのまま自分の予算にしてしまうと、判断を誤ることがあります。ここでは気をつけたい点を整理します。
まず押さえておきたいのは、中央値の意味です。中央値は真ん中の値で、半数はそれより高いことになります。同時に、半数はそれより安い部屋で決まっています。84,000円という数字は「これが標準額」ではなく「上にも下にも同じくらいの件数がある境目」だと理解してください。
次に、収入からの逆算も大切です。LIFULL HOME’SのFP監修記事によると、手取り30万円の場合の目安家賃は、手取りの30%で月9万円、40%で月12万円とされています(LIFULL HOME’S https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_01096/)。この考え方に当てはめると、当社データの中央値84,000円は、手取り30万円の方にとって3割弱という位置づけになります。
また、この集計に含まれていないものもあります。初期費用、管理費や共益費、駅からの距離や築年数ごとの内訳は、この集計では分かりません。この集計に初期費用や管理費は含まれないため、実際の月々の支払いは表の金額より増えると考えておいてください。分からない部分を推測で埋めるより、気になる物件ごとに確認する方が確実です。
最後に年代による違いにも触れておきます。総務省統計局の年代別家賃調査をもとにした解説では、月々の家賃が4〜6万円という人が全世代で4割以上を占め、35〜59歳では6〜8万円帯が約3割と最も多かったとされています。また34歳以下では2〜4万円の人が約3割いるという傾向も示されています(LIFULL HOME’S https://www.homes.co.jp/cont/money/money_00196/)。全国を対象にした一般的な傾向ですが、年齢とともに家賃帯が上がっていくことは覚えておくとよいでしょう。
よくある質問
Q. 東京都で一人暮らしをするなら、家賃はいくら見ておけばいいですか。
当社データの中央値では、ワンルーム85,000円、1K98,000円、1DK125,000円です。まず1Kの98,000円を基準に置き、予算を抑えたいならワンルーム、広さを取りたいなら1DKと考えると決めやすくなります。
Q. 神奈川県なら東京都よりどれくらい安くなりますか。
同じ間取りで25,000〜46,000円安くなります。たとえば1Kなら、東京都98,000円に対して神奈川県は70,000円で、差は28,000円です。年間にすると336,000円変わる計算になります。
Q. 大学生の一人暮らしの家賃はどれくらいですか。
LIFULL HOME’Sの記事では、2025年時点で一人暮らしをしている大学生の全国平均家賃は月55,452円とされています(LIFULL HOME’S https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00639/)。当社データの中央値84,000円との差は、全国と都市部という地域の違いに加え、学生向け物件が選ばれやすいことによるものと考えられます。
Q. 家賃は手取りの何割までが目安ですか。
手取り30万円の場合、30%で月9万円、40%で月12万円という目安が示されています(LIFULL HOME’S https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_01096/)。当社データの中央値84,000円は、手取り30万円の方で3割弱にあたります。
まとめ
東京都・神奈川県の単身向け成約では、家賃の中央値は月84,000円、広さの中央値は23.1㎡でした。間取りはワンルームより1K、1Kより1DKが高く、同じ間取りでも東京都は神奈川県より25,000〜46,000円高くなります。
中央値はあくまで目安です。手取りの30〜40%という基準と合わせて、ご自身の予算を決めていきましょう。
ご希望のエリアと間取りで実際にいくらで決まっているかは、成約データで見るのが早道です。
参考文献・出典
- 株式会社青山地所 自社データベース(集計2026年09月時点/東京都・神奈川県、直近数年の単身向け成約)
- 総務省統計局 統計調査ニュース No.152 – https://www.stat.go.jp/info/today/152.htm
- LIFULL HOME’S 一人暮らしの生活費の目安は? 地域や年代別データから解説 – https://www.homes.co.jp/cont/money/money_00196/
- LIFULL HOME’S 大学生の一人暮らしで家賃6万円は高い? 平均相場と生活費の内訳 – https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00639/
- LIFULL HOME’S 〈FP監修〉賃貸の家賃目安はいくら? 300人から集めたリアルなデータも公開 – https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_01096/
- LIFULL HOME’S 8畳の広さのマンションは一人暮らし向き? 家賃の目安やレイアウトのコツを紹介 – https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00892/