この記事の結論
- 西武大津店跡地は現在、総戸数708戸・地上15階の分譲マンション「シエリアシティ大津におの浜」になっている。
- 西武大津店は2019年10月にそごう・西武が閉店方針を公表し、2020年8月末に営業を終了した。
- 大津市は閉店後、跡地への商業施設の再誘致は行わない方針を明言していた。
「西武大津店の跡地、今どうなっているんだろう?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。かつて大津市のにぎわいの中心だった大型百貨店が閉店してから数年が経ち、跡地は大きく姿を変えています。この記事では、西武大津店がなぜ閉店したのか、その後の跡地がどのように再開発されたのか、そして現在の状況まで、公式発表や自治体の資料をもとに順を追って解説します。周辺の不動産への影響についても触れていますので、ぜひ最後までお読みください。
西武大津店はなぜ閉店したのか

まず押さえておきたいのは、西武大津店の閉店が突然の出来事ではなく、運営会社による経営判断の結果だったという点です。株式会社そごう・西武は2019年10月、西武大津店を含む複数店舗の営業終了を公式に発表しました(株式会社そごう・西武 公式発表)。同発表では「西武大津店、西武岡崎店、そごう徳島店、そごう西神店は2020年8月末日をそれぞれ予定しております」と明記されており、約10ヶ月前という早い段階で閉店が告知されていました。
百貨店業界全体として、郊外型の大型店舗は長年にわたって厳しい経営環境に置かれていました。インターネット通販の普及や消費者の購買行動の変化により、地方・郊外の百貨店は集客力を維持することが難しくなっていたとされています。西武大津店もその流れの中にあり、閉店は時代の変化を反映した決断だったと言えるでしょう。
こうして西武大津店は2020年8月末をもって営業を終了しました。長年にわたって大津市民に親しまれてきた店舗の閉店は、地域にとって大きな出来事でした。一方で、閉店後の跡地をどう活用するかという問題が、すぐに地域の関心事となっていきます。
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閉店後の跡地方針:商業施設の再誘致はしない

閉店直後、大津市がどのような方針を示したかも重要なポイントです。大津市長は令和2年(2020年)8月27日の定例記者会見において、「改めて商業施設をこの西武大津店の跡地に誘致するように大津市から求めるつもりはありません」と明言しています(大津市 市長定例記者会見 令和2年8月27日)。
この発言は、跡地の活用方向性を考えるうえで非常に重要な意味を持っていました。自治体が商業施設の再誘致に動かないということは、跡地が住宅や別の用途に転換される可能性が高まることを示唆していたからです。実際にその後、跡地は大規模な分譲マンション開発へと向かっていきます。
大津市が商業施設の再誘致を明確に否定したことが、跡地の住宅地転換を後押ししたと見ることができます。地方都市における百貨店跡地の活用は全国的な課題ですが、大津市の場合は比較的早い段階で方向性が定まったケースと言えるでしょう。
跡地の現在:大型分譲マンションへの転換

現在、西武大津店跡地には関電不動産開発が手がける分譲マンション「シエリアシティ大津におの浜」が建設されました。所在地は滋賀県大津市におの浜二丁目1-14(地番)で、総戸数708戸・地上15階建ての鉄筋コンクリート造という大規模な住宅開発です(関電不動産開発株式会社 プレスリリース 2023年1月25日)。
関電不動産開発の公式資料によれば、竣工予定は2024年3月、引渡予定は2024年5月とされていました(同プレスリリース)。なお、実際の竣工完了日や引渡完了日の確定記録については、2026年10月時点で公式な完了告知を確認できていないため、詳細は関電不動産開発の公式サイトでご確認ください。
大津市が2026年8月に公開した記事においても、設置場所として「大津市におの浜二丁目 シエリアシティ大津におの浜前(西武大津店跡地)」という表記が使われており(大津市公式サイト 2026年8月7日)、跡地がマンション用地として現在も認識・活用されていることが確認できます。かつての百貨店の面影は既になく、街の景観は大きく変わっています。
におの浜エリアの特徴と不動産への影響
西武大津店があったにおの浜エリアは、琵琶湖に面した大津市の中心部に位置しています。湖岸沿いの立地は眺望や環境面での魅力が高く、もともと住宅需要が見込まれるエリアでした。大型百貨店の跡地に700戸超の分譲マンションが誕生したことは、このエリアの居住人口を大きく増やす出来事です。
一般的に、大規模マンションの開発は周辺の不動産相場に複合的な影響を与えるとされています。居住人口の増加によって周辺の商業施設や交通インフラへの需要が高まる一方、供給戸数が一気に増えることで近隣の賃貸・売買物件の競合が激しくなる側面もあります。におの浜エリアにおける具体的な相場変動については、個別の物件状況や市場動向によって異なるため、最新の情報は不動産会社や公的機関の公式サイトでご確認いただくことをおすすめします。
大型再開発は街の人口構成や生活利便性を変えるため、周辺に不動産を持つ方や購入を検討している方にとっては、長期的な視点で動向を追うことが大切です。にぎわいの核だった百貨店がなくなった一方で、新たな居住者コミュニティが形成されることで、エリアの性格そのものが変わっていく可能性があります。
跡地再開発が示す地方都市の変化

西武大津店跡地の事例は、地方都市における百貨店閉店後の再開発の典型的なパターンを示しています。商業施設から住宅へという転換は、全国各地で見られる傾向であり、人口動態や消費行動の変化を反映したものと言えます。
大津市のケースで注目すべきは、自治体が早期に商業再誘致を否定し、民間の住宅開発に道を開いたことです。これにより、閉店から数年という比較的短い期間で、跡地の活用方向性が定まりました。自治体の方針表明が再開発のスピードを左右するという点は、他の地域の事例を見るうえでも参考になるポイントです。
一方で、大型商業施設がなくなることで、周辺住民の買い物環境や地域のにぎわいが変化することも事実です。新たに入居した700戸超の住民がエリアにどのような変化をもたらすか、今後も注目されるところです。跡地の土地所有者や売却先の詳細、またマンション以外の複合用途の有無については、2026年10月時点で公式な一次資料による確認ができていないため、詳細は関電不動産開発または大津市の公式情報をご参照ください。
まとめ
西武大津店は2019年10月に公式発表を経て、2020年8月末に営業を終了しました。その後、大津市が商業施設の再誘致を行わない方針を示したことで、跡地は住宅開発へと転換。現在は関電不動産開発による分譲マンション「シエリアシティ大津におの浜」(総戸数708戸・地上15階)が建設され、2024年3月の竣工・5月の引渡しが予定されていました。大津市の2026年8月の公式資料でも、同マンションが跡地として認識されていることが確認できます。かつての百貨店の姿はなくなりましたが、新たな住宅地として生まれ変わったこのエリアの今後の変化を、引き続き注目していきましょう。
参考文献・出典
- 株式会社そごう・西武「店舗の営業終了等に関するお知らせ」(2019年10月) — https://www.sogo-seibu.co.jp/pdf/20191010_01.pdf
- 大津市「市長定例記者会見(令和2年8月27日)」 — https://www.city.otsu.lg.jp/soshiki/001/1003/g/mayor/kishakaiken/R2/35849.html
- 関電不動産開発株式会社「News Release 2023年1月25日」 — https://www.kanden-rd.co.jp/pdf/%E3%80%90%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%91e-STAND%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%81%AE%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%88HP%E6%8E%B2%E8%BC%89%E7%94%A8%EF%BC%89
- 関電不動産開発「【公式】シエリアシティ大津におの浜」 — https://www.cielia.com/m/nionohama708/
- 大津市「『成瀬は信じた道をいく』がデザインされたマンホール蓋を設置しました」(2026年8月7日) — https://www.city.otsu.lg.jp/kigyo/about/koho/76161.html
- 大津市「地域防災計画資料編」 — https://www.city.otsu.lg.jp/material/files/group/113/siryouhenn10-18.pdf