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不動産屋のノルマの実態とは?知っておきたい営業の仕組み

「不動産屋で働くとノルマがきつい」という話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。転職を検討している方や、不動産会社に就職を考えている方にとって、ノルマの実態は非常に気になるポイントです。しかし、インターネット上の情報は「きつい」「やめておけ」といった極端な意見が多く、実際のところがよくわからないという方も少なくありません。この記事では、不動産屋のノルマの仕組みや種類別の実態、さらにノルマとうまく付き合うための考え方まで、初心者にもわかりやすく解説します。読み終えるころには、不動産業界のノルマに対する正確なイメージが持てるようになるはずです。

不動産営業にノルマがある理由

不動産営業にノルマがある理由のイメージ

まず押さえておきたいのは、なぜ不動産業界でノルマが設定されるのかという背景です。不動産は一般的に非常に高額な商材であり、1件の成約で動く金額が大きいという特徴があります。そのため、会社としては売上の見通しを立てやすくするために、営業担当者個人にノルマを設ける企業が多いのです。

Indeed Japan株式会社の情報によると、不動産営業がきついと言われる主な理由として、給与や休日が安定しない点と並んで、営業ノルマの存在が挙げられています。また、1件あたりの売り上げが高いため、多くの企業が営業担当者個人にノルマを設けているという実態も報告されています。つまり、高額商材を扱うビジネスモデルそのものが、ノルマ制度と密接に結びついているといえます。

さらに、不動産営業の給与体系にも注目する必要があります。多くの不動産会社では、固定給に加えてインセンティブが支給される給与体系を採用しています。この仕組みにより、ノルマを達成すれば高収入が得られる一方、未達成が続くと収入が不安定になるという両面があります。ノルマは単なるプレッシャーではなく、収入と直結した制度として機能しているわけです。

売買営業と賃貸営業でノルマの重さは大きく違う

売買営業と賃貸営業でノルマの重さは大きく違うのイメージ

実は、ひとくちに「不動産営業」といっても、売買営業と賃貸営業ではノルマの性質がかなり異なります。この違いを理解しておくことが、業界を正しく見るうえで非常に重要です。

売買営業は、マンションや一戸建て、投資用物件などを扱います。1件あたりの取引金額が数千万円から数億円に及ぶこともあり、成約件数は必然的に少なくなります。そのため、個人に対して厳しい数値目標が課されやすく、プレッシャーを感じやすい環境になりがちです。また、zcareer.comの情報によると、多くの不動産会社では目標達成の状況が定期的に見直される仕組みになっており、新たなスタートを繰り返すことになります。

一方、賃貸営業は状況が異なります。賃貸営業の多くは、ウェブサイトや広告を見て問い合わせをしてきた顧客に対応する完全反響型の営業スタイルが中心です(zcareer.com調べ)。来店した顧客を案内するという流れが基本なので、飛び込み営業や電話営業のような積極的な新規開拓が少ない傾向があります。また、国土交通省によると、居住用賃貸の仲介手数料は依頼者の一方から原則として賃料の0.55か月分以内であり、一件あたりの動く金額が売買営業と比べて小さいため、個人に過度なプレッシャーをかけにくい傾向があります(zcareer.com調べ)。賃貸営業では個人よりも店舗全体で目標を追うスタイルが多く、チームで協力しながら数字を積み上げていく文化が根付いている会社も多いです。

「ノルマなし」求人の落とし穴と正しい見方

転職活動をしていると、「ノルマなし」を売りにした不動産会社の求人を目にすることがあります。しかし、この表現には注意が必要です。

zcareer.comの情報によると、求人に「ノルマなし」と書かれていても、実際には「目標」という言葉で数値が設定されている場合があります。「ノルマ」と「目標」は言葉こそ違いますが、実質的には同じ数値管理が行われているケースも少なくありません。求人票の表現だけで判断するのではなく、面接の場で「目標未達成の場合にどのような対応があるか」「評価制度の詳細はどうなっているか」を具体的に確認することが大切です。

また、ノルマに対するプレッシャーの感じ方は、会社の文化や上司のマネジメントスタイルによっても大きく変わります。段階的な目標設定を行うことで、プレッシャーに追われることなく働ける環境が整っている会社も多いとされています(西和スタッフサービス株式会社の情報より)。つまり、「不動産業界=ノルマが厳しい」と一括りにするのではなく、会社ごとの文化や制度をしっかり見極めることが重要です。

さらに、ノルマのプレッシャーを避けたい方には、営業職以外の選択肢も存在します。営業事務や契約業務のアシスタントといった職種であれば、直接的な売上ノルマを課されることはほとんどありません(zcareer.com調べ)。書類作成や電話対応などで営業担当者をサポートする役割であり、不動産業界で働きながらもノルマとは距離を置いた働き方が可能です。

ノルマと法律の関係:知っておきたい労働者の権利

ノルマが達成できなかった場合、解雇や給与カットなどのペナルティを心配する方もいるかもしれません。この点については、労働法の観点からしっかり理解しておくことが大切です。

厚生労働省の公式情報によると、解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合は、労働者をやめさせることはできないとされています(労働契約法第16条)。つまり、ノルマを達成できなかったというだけで即座に解雇することは、法律上認められていない可能性があります(厚生労働省「労働契約の終了に関するルール」https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/chushoukigyou/keiyakushuryo_rule.html)。

また、労働契約法(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000128)は、労働者と使用者の合意の原則をはじめとする労働契約に関する基本的事項を定めており、一方的な不利益変更には制限があります。ノルマ未達成を理由に給与を大幅にカットしたり、不当な扱いをしたりすることは、この法律の趣旨に反する可能性があります。もし職場でノルマに関連した不当な扱いを受けていると感じた場合は、厚生労働省の相談窓口や労働基準監督署に相談することを検討してください。

ただし、歩合制の場合は成約件数によって収入が変動することが契約上認められているケースが多く、固定給部分と歩合部分の仕組みを入社前にしっかり確認しておくことが重要です。労働条件の詳細は、雇用契約書や就業規則で必ず確認するようにしましょう。

まとめ

不動産屋のノルマの実態は、「きつい」という一言では語れない複雑な側面を持っています。売買営業では個人に厳しい数値目標が課されやすい一方、賃貸営業ではチーム全体で目標を追うスタイルが多く、プレッシャーの度合いは業種や会社によって大きく異なります。また、「ノルマなし」の求人でも実態は「目標」という形で数値管理が行われているケースがあるため、求人票の表現だけで判断しないことが大切です。

不動産業界への転職や就職を検討している方は、面接で評価制度や目標管理の仕組みを具体的に確認し、自分のライフスタイルや価値観に合った会社を選ぶことが成功への近道です。ノルマに不安を感じる方は、営業事務などノルマのかかりにくい職種から業界に入るという選択肢もあります。正確な情報をもとに、自分に合った働き方を見つけてください。

参考文献・出典

  • Indeed Japan株式会社「不動産営業がきついと言われる理由|仕事内容や向いている人の特徴」 — https://jp.indeed.com/career-advice/finding-a-job/why-real-estate-work-is-said-to-be-tough
  • zcareer.com「不動産営業のノルマはきつい?種類別の実態やノルマなし求人の探し方」 — https://zcareer.com/guide/f2/s024/t079/real-estate-sales-quota/
  • 西和スタッフサービス株式会社「不動産営業の仕事はきついのか?仕事内容や給与についても解説!」 — https://www.seiwa-stss.jp/recruit/column/introduction/sales-job/
  • e-Gov法令検索「労働契約法」 — https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000128
  • 厚生労働省「労働契約の終了に関するルール」 — https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouseisaku/chushoukigyou/keiyakushuryo_rule.html
  • 国土交通省「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買又は交換の媒介に従事する場合の報酬の額」 — https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000013.html

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