不動産の税金

固定資産税はいつ・いくら?23区の目安は年10万円前後

この記事の結論

  • 東京23区の納期は6月・9月・12月・翌2月の年4回です(自治体で異なります)。
  • 23区で100㎡の住宅用地なら固定資産税の目安は区によって大きく異なります。
  • 税額は評価額×1.4%が基本で、住宅の土地は200㎡まで課税標準が1/6になります。

納税通知書が届いて、いつまでにいくら払えばいいのか、初めて調べる方は少なくありません。封筒の中には見慣れない書類が何枚も入っていて、どこを見れば答えがあるのか分かりにくいものです。この記事では、東京23区の納期がいつなのか、100㎡の住宅用地なら区ごとにおおよそ年いくらなのか、そして税額がどういう仕組みで決まるのかを、順番に説明します。あわせて、自分の土地の評価額をどこで確認すればよいかもお伝えします。専門知識がなくても読み進められるよう、言葉の意味から一つずつ説明していきます。

固定資産税はいつ払うのか(東京23区は6月から年4回)

固定資産税はいつ払うのか(東京23区は6月から年4回)のイメージ

まず押さえておきたいのは、納める時期は住んでいる場所によって違うということです。東京23区の場合、固定資産税・都市計画税は6月(第1期)、9月(第2期)、12月(第3期)、2月(第4期)の年4回に分けて納める案内になっています(東京都主税局 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/real_estate/kotei_tosi )。

一方、他の自治体では時期が異なります。たとえば横浜市では、毎年4月上旬に納税通知書が送られ、全期一括用と第1期から第4期までの納付書が同封されます。納期限は第1期が4月末、第2期が7月末、第3期が12月末、第4期が翌年2月末です(横浜市 https://www.city.yokohama.lg.jp/faq/kukyoku/somu/koteishisanzei/20211021172632543.html )。つまり、23区と横浜市では最初の納期が2か月ずれています。全国共通の「この月に届く」という答えはありません。

もう一つ大切なのが、誰に課税されるかという点です。固定資産税は、賦課期日である毎年1月1日時点の所有者に課税されます(大阪市 https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000021272.html )。購入日ではなく毎年1月1日時点の所有者に課税されるという考え方です。所有期間に応じて日割りで計算される税ではないため、年の途中で建物を新築しても、その年度の固定資産税等は課税されません(国税庁 税務訴訟資料 https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/soshoshiryo/kazei/2015/pdf/12731.pdf )。

ご自身の納期を確かめるいちばん確実な方法は、手元の納税通知書を見ることです。見当たらない場合は、物件のある自治体の公式サイトで確認してください。

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固定資産税はいくらか、23区の区別の目安を見る

固定資産税はいくらか、23区の区別の目安を見るのイメージ

ここからは金額の話です。次の表は、東京23区それぞれについて、100㎡の住宅用地にかかる固定資産税と都市計画税の年額の目安を、相続税路線価の中央値から換算してまとめたものです。当社データベースの集計(2026年9月時点)にもとづく概算です。

路線価の中央値 (円/㎡)評価額の目安 (100㎡)固定資産税の目安 (年)都市計画税の目安 (年)
港区1,526,667円13,358万円311,700円133,600円
千代田区1,465,000円12,819万円299,100円128,200円
中央区1,146,667円10,033万円234,100円100,300円
渋谷区1,010,000円8,838万円206,200円88,400円
文京区806,666円7,058万円164,700円70,600円
目黒区736,667円6,446万円150,400円64,500円
新宿区676,667円5,921万円138,200円59,200円
台東区650,000円5,688万円132,700円56,900円
品川区633,333円5,542万円129,300円55,400円
世田谷区の土地相場データ583,333円5,104万円119,100円51,000円
豊島区550,000円4,813万円112,300円48,100円
杉並区503,333円4,404万円102,800円44,000円
墨田区478,334円4,185万円97,700円41,900円
中野区470,000円4,113万円96,000円41,100円
北区443,333円3,879万円90,500円38,800円
江東区440,000円3,850万円89,800円38,500円
大田区436,667円3,821万円89,200円38,200円
荒川区423,333円3,704万円86,400円37,000円
板橋区400,000円3,500万円81,700円35,000円
練馬区370,000円3,238万円75,500円32,400円
江戸川区316,667円2,771万円64,700円27,700円
葛飾区295,000円2,581万円60,200円25,800円
足立区265,000円2,319万円54,100円23,200円
東京23区 100㎡の住宅用地にかかる固定資産税の目安 (路線価から換算した概算・年額)
出典: 株式会社青山地所 自社データベース (集計 2026年09月 時点)

お住まいの区の行を探してください。たとえば世田谷区で100㎡前後の土地なら、119,100円の行がおおよその目安になります。土地が150㎡なら、単純に1.5倍して考えるとイメージがつかめます。23区全体で見ると、区によって税額に大きな開きがあります。いちばん高い港区が311,700円、いちばん低い足立区が54,100円ですから、同じ100㎡でも区によって5倍以上の開きがあります。これは土地の価格そのものが区によって大きく違うためです。

表のいちばん右の列は都市計画税の目安です。都市計画税は固定資産税とは別にかかる税金で、23区では固定資産税と一緒に納めます。世田谷区の例なら、固定資産税119,100円に都市計画税51,000円が加わる計算です。

ただし、この表はあくまで目安です。路線価から換算した概算であり、ご自身の土地の実際の評価額とはずれます。表の目安には家屋分の税額が含まれていない点にもご注意ください。建物にかかる税額は別に加わります。実際に納める額は、納税通知書に書かれている金額が正しいものです。

出典: 株式会社青山地所 自社データベース(集計 2026年09月 時点)

税額はどう決まるのか、評価額×1.4%の仕組み

ポイントは、税額の計算式がとてもシンプルだということです。固定資産税額の基本式は「課税標準額 × 税率1.4%」です(大阪市 https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000021272.html )。この1.4%は法律で決まっている標準税率です。

ここで出てくる「固定資産税評価額」とは、自治体が決める土地や家屋の価格のことです。売買で実際にやり取りされる価格とは別のもので、税金を計算するための価格だと考えてください。買ったときの値段がそのまま課税の基礎になるわけではありません。

さらにややこしいのが、「評価額」と「課税標準額」が同じとは限らない点です。土地では、固定資産の価格(評価額)と課税標準額が必ずしも一致せず、住宅用地特例などによって税額計算の基礎が下がることがあります(大阪市 https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000021272.html )。計算式に入れるのは評価額ではなく課税標準額だ、と覚えておくと混乱しません。

実際の計算例を見てみましょう。東京都主税局は、土地の価格4,500万円・家屋の価格900万円、土地150㎡・家屋100㎡の木造新築住宅について、固定資産税が土地99,750円と家屋63,000円、都市計画税が土地22,500円と家屋27,000円、合計212,250円になる例を示しています(東京都主税局 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/real_estate/kotei_tosi )。土地の価格は家屋の5倍ですが、固定資産税は土地99,750円に対し家屋63,000円と、差は縮まっています。これは次に説明する土地の軽減が効いているためです。

住宅用地の特例で税額はどれだけ下がるのか

実は、住宅が建っている土地には大きな軽減があります。住宅1戸につき200㎡までの小規模住宅用地は、固定資産税の本則課税標準額が価格の1/6、都市計画税が価格の1/3になります。200㎡を超える一般住宅用地の部分は、固定資産税が1/3、都市計画税が2/3です(東京都主税局 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/real_estate/kotei_tosi )。

「1/6になる」とは、税率が下がるという意味ではありません。1.4%を掛けるもとになる金額が6分の1に下がる、ということです。住宅の土地は200㎡まで課税標準が価格の1/6になるため、結果として税額も大きく軽くなります。先ほどの表の目安も、この特例を織り込んだ数字です。

建物のほうにも軽減があります。新築住宅の固定資産税は、国土交通省の案内では3年間(マンション等は5年間)2分の1に減額され、4年目(マンション等は6年目)から元の税額に戻ります。適用期限は令和13年3月31日と案内されています(国土交通省 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000021.html )。認定長期優良住宅の新築・未入居住宅用家屋なら、この減額期間が延長され、5年間(マンション等は7年間)1/2になります。申請先は市区町村です(国土交通省 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000022.html )。

ここで一つ注意があります。4年目(マンション等は6年目)から元の税額に戻るため、その年に税額が上がって見えます。これは値上げではなく、減額期間が終わった結果です。あらかじめ知っておくと、通知書を見て驚かずに済みます。

評価額が分からないときの調べ方と、目安を鵜呑みにしない注意点

自分の土地の評価額を知りたいときは、毎年届く納税通知書に同封されている課税明細書を見てください。そこに土地と家屋の価格が記載されています。手元に見当たらない場合は、物件のある自治体の担当窓口に問い合わせるのが確実です。

先ほどの表の数字は、そのまま自分の税額として使わないでください。路線価から換算した概算なので、実際の評価額とはずれます。また、土地の分だけの目安で、家屋分の税額は含んでいません。建物がある場合は、その分が上乗せされます。

都市計画税についても同じことが言えます。都市計画税の有無や税率、独自の軽減は自治体によって異なります。23区の数字を他の地域にそのまま当てはめることはできません。

なお、評価額が小さければ課税されない場合もあります。大阪市の案内では、同一区内で所有する課税標準額の合計が土地30万円、家屋20万円、償却資産150万円に満たない場合は課税されません(大阪市 https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000021272.html )。これを免税点と呼びます。また、不動産の売買でよく行われる固定資産税の日割精算については、日割精算は契約上の精算金で法定の納税義務ではないという点を覚えておいてください。買主の納税義務にもとづくものではなく、契約による取り決めとして扱われます(国税庁 税務訴訟資料 https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/soshoshiryo/kazei/2015/pdf/12731.pdf )。

よくある質問

年の途中で家を売ったら、その年の固定資産税は誰が払うのですか。 その年度の納税義務者は、1月1日時点の所有者、つまり売主です(大阪市 https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000021272.html )。売買のときに買主と日割りで精算する慣行はありますが、これは契約上の精算金であって、買主の法定の納税義務ではありません(国税庁 税務訴訟資料 https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/soshoshiryo/kazei/2015/pdf/12731.pdf )。精算するかどうか、どう計算するかは契約書で確認してください。

納税通知書は何月に届きますか。 自治体によって違います。東京23区は6月が第1期です(東京都主税局 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/real_estate/kotei_tosi )。横浜市は毎年4月上旬に発送し、第1期の納期限は4月末です(横浜市 https://www.city.yokohama.lg.jp/faq/kukyoku/somu/koteishisanzei/20211021172632543.html )。全国共通の月はありませんので、物件のある自治体の公式サイトで確認してください。

新築から数年たって固定資産税が急に上がったのはなぜですか。 新築住宅の減額が終わったためと考えられます。減額は3年間(マンション等は5年間)で、4年目(マンション等は6年目)から元の税額に戻ります(国土交通省 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000021.html )。認定長期優良住宅なら5年間(マンション等は7年間)です(国土交通省 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000022.html )。

世田谷区で100㎡の土地なら固定資産税はいくらですか。 表の世田谷区の行では、固定資産税が年119,100円、都市計画税が年51,000円が目安です。ただし、これは土地の分だけで、家屋分は別途加わります。正確な額はお手元の納税通知書をご覧ください。

まとめ

東京23区の納期は6月・9月・12月・翌2月の年4回で、自治体によって時期は異なります。23区で100㎡の住宅用地なら、固定資産税の目安は区によって大きく異なります。税額は課税標準額×1.4%で決まり、住宅が建つ土地は200㎡まで課税標準が1/6に下がります。正確な額を知るには、納税通知書に同封された課税明細書で評価額を確認するのが確実です。まずは封筒を開けて、課税明細書の「価格」の欄を探すところから始めてみてください。

ご自身の土地が今いくらで評価され、税額がいくらになるのかは、区ごとの実際の集計で見比べるのが早道です。

参考文献・出典

  • 東京都主税局 – https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/real_estate/kotei_tosi
  • 大阪市 – https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000021272.html
  • 横浜市 – https://www.city.yokohama.lg.jp/faq/kukyoku/somu/koteishisanzei/20211021172632543.html
  • 国土交通省(新築住宅に係る税額の減額措置) – https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000021.html
  • 国土交通省(認定長期優良住宅を取得したときに利用できる減税制度) – https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000022.html
  • 国税庁(税務訴訟資料 第265号-148) – https://www.nta.go.jp/about/organization/ntc/soshoshiryo/kazei/2015/pdf/12731.pdf
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