市況・データ

足立区マンション売却相場2026年|成約価格と売出し価格の差を知る

この記事の結論

  • 足立区の土地相場データの中古マンション成約平均は直近で上昇傾向が見られ、売出し平均との間には時期によって200〜400万円程度の開きが生じることがあります。
  • 駅徒歩5分以内と15〜30分では㎡単価が異なり、駅距離が売却価格に最も大きく影響します。
  • 居住用マンションの売却では最高3,000万円の譲渡所得控除特例があり、手取り額の試算に欠かせません。

足立区のマンションを売ろうと考えたとき、「いったいいくらで売れるのか」が一番気になるところではないでしょうか。ネットで調べると「売出し価格」と「成約価格」という2種類の数字が出てきて、どちらを信じればいいか迷ってしまう方も多いはずです。この記事では、2026年9月時点の最新データをもとに、足立区のマンション売却相場をわかりやすく整理します。駅ごとの価格差、築年数による違い、税金の話まで、売却の判断に必要な情報をひとつひとつ丁寧に説明していきます。

「売出し価格」と「成約価格」は別物です

「売出し価格」と「成約価格」は別物ですのイメージ

まず押さえておきたいのは、不動産の相場には2種類の数字があるという点です。「売出し価格」とは売主が希望する値段、「成約価格」とは実際に売買が成立した値段のことです。この2つは必ずしも一致しません。

LIFULL HOME’Sの売出しデータ(2026年9月時点)によると、足立区の中古マンションの売出し平均価格は70㎡想定で4,061万円、平米単価58万円となっています。一方、不動産流通機構(REINS)の2024年度成約統計では、足立区の成約平均価格は3,608万円、平米単価58.17万円です。さらに2026年1〜3月期の成約平均は3,866万円(sumnara.jp調べ)と、直近では上昇傾向が見られます。

つまり、売出し価格と成約価格の間には、時期によって200〜400万円程度の開きが生じることがあります。「ネットで4,000万円台の物件をよく見かける」と感じても、実際に手元に入る金額はそれより低くなる可能性があることを、最初に理解しておくことが大切です。

ここまでのまとめ: 売出し価格は希望額、成約価格が実際の取引額で、足立区では200〜400万円の差が生じることがあります。

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駅と立地で価格はこれだけ変わる

駅と立地で価格はこれだけ変わるのイメージ

足立区の売却価格に最も大きく影響するのは、最寄り駅からの徒歩距離と、どの駅かという2点です。

駅徒歩5分以内と徒歩15〜30分では㎡単価が異なり、駅距離が売却価格に大きく影響します。仮に60㎡のマンションで計算すると、駅近物件と駅遠物件では数百万円単位の開きが生まれる計算です。これは築年数や間取りよりも大きな差になることがあります。

駅別で見ると、さらに差は鮮明です。足立区内の駅によって㎡単価に大きなばらつきがあり、LIFULL HOME’Sの売出し相場(2026年9月時点)では、千住大橋駅周辺が5,590万円、綾瀬駅4,892万円、北綾瀬駅4,260万円、西新井駅3,955万円、六町駅3,788万円と、エリアによって大きな差があります。

北千住駅周辺については、東京電機大学の進出や交通広場の整備に加え、駅前エリアで2つの再開発準備組合が設立されており(足立区公式サイト)、価格を押し上げる要因のひとつになっています。また北綾瀬駅前では、駅西側で約1.2ヘクタールの土地区画整理事業が進んでおり、施行期間は令和8年9月30日まで(東京都都市整備局)とされています。こうした再開発の動きは、周辺物件の価格に影響を与えることがあります。

ここまでのまとめ: 駅徒歩5分以内と15〜30分では㎡単価が異なり、どの駅かによっても数百万円単位の差が出ます。

築年数と間取りが価格に与える影響

実は、築年数による価格差も非常に大きいのが足立区の特徴です。LIFULL HOME’Sの推計(2026年9月時点)では、70㎡換算で築5〜10年が5,296万円、築10〜15年が5,326万円、築20年以上になると3,876万円まで下がります。築10年と築30年を比べると、同じ70㎡でも約700万円以上の差が生じる計算です。

さらに細かく見ると、2026年の集計データ(tochidai.info)では、築10年の平米単価が約87.4万円/㎡であるのに対し、築30年以上では約47.4万円/㎡と、ほぼ半値近くまで下がります。ただし、これはあくまで平均的な傾向であり、管理状態が良い物件や人気エリアの物件では、築古でも高値がつくケースがあります。

間取り別では、2026年の集計(tochidai.info)によると、1LDKの平均が約3,433万円、2LDKが約3,856万円、3LDKが約4,530万円となっています。ファミリー向けの3LDKが最も高い水準にあります。また、地域別では西新井栄町の平均が6,080万円、千住が5,040万円、千住橋戸町が4,538万円と(land-create.co.jp)、同じ足立区内でも1,500万円以上の差があります。

築年数と立地の組み合わせで、同じ足立区内でも価格は大きく変わります。自分の物件がどのゾーンに当てはまるかを確認することが、適正な売却価格を考える第一歩です。

ここまでのまとめ: 築10年と築30年以上では平米単価がほぼ半値近くまで変わり、間取りや地域によっても数百万円単位の差が生じます。

水害リスクと売却への影響

足立区は荒川や綾瀬川などの河川に囲まれた低地が多く、水害リスクへの理解が売却において欠かせません。足立区は洪水・内水・高潮ハザードマップを公表しており、東京都が令和6年2月に中小河川の洪水浸水想定区域図を公表したことにも言及しています(足立区公式サイト)。

不動産の売買では、買主への重要事項説明の際にハザードマップの内容を示すことが求められています。水害リスクが高いエリアの物件は、買主が慎重になるケースがあり、価格交渉に影響することもあります。一方で、ハザードマップ上のリスクが低いエリアであれば、それを積極的にアピールすることが売却を有利に進めるポイントになります。

自分の物件がどのリスクゾーンに該当するかは、足立区が公表しているハザードマップで事前に確認しておくことをおすすめします。売却を依頼する不動産会社にも、ハザード情報をふまえた価格設定の考え方を聞いてみると良いでしょう。

ここまでのまとめ: 足立区は水害リスクのある地域が多く、ハザードマップの確認と買主への説明が売却の重要なポイントになります。

売却にかかる費用と税金の基本

売却価格がいくらかと同じくらい大切なのが、手元に残る金額を正確に把握することです。売却には仲介手数料・登記費用・税金などの費用がかかります。

仲介手数料は一般的に「売却価格×3%+6万円(税別)」が上限とされています。たとえば3,866万円で売れた場合、仲介手数料は約122万円(税別)が目安です。なお、800万円以下の低廉な物件については、仲介手数料の特例上限が30万円×1.1倍以内とされています(国土交通省)。足立区の一般的なマンション売却ではあまり該当しませんが、築古・狭小・駅遠の物件では確認する価値があります。

税金については、居住用マンションを売却した場合、譲渡所得(売却益)から最高3,000万円まで控除できる特例があります(国税庁)。たとえば2,000万円で購入した物件が3,500万円で売れた場合、売却益は1,500万円ですが、この特例を使えば課税対象がゼロになる可能性があります。ただし、この特例にはいくつかの要件があるため、詳細は国税庁の公式サイト(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm)でご確認ください。

売却にかかる費用と税金を差し引いた「実際の手取り額」を事前に試算しておくことで、住み替えや相続の計画が立てやすくなります。不動産会社に査定を依頼する際は、費用の概算も一緒に確認するようにしましょう。

ここまでのまとめ: 仲介手数料や税金を差し引いた手取り額を把握することが、売却後の計画を立てる上で最も重要です。

まとめ

足立区のマンション売却相場は、2026年1〜3月期の成約平均で3,866万円、売出し平均で4,061万円と、指標によって数字が異なります。駅徒歩5分以内と15〜30分では㎡単価が異なり、駅の選択が価格に最も大きく影響します。築年数では築10年と築30年以上で平米単価がほぼ半値近くまで変わり、間取りや地域によっても数百万円単位の差が生じます。水害リスクの確認と、仲介手数料・税金を含めた手取り額の試算も、売却判断に欠かせない要素です。居住用マンションには最高3,000万円の譲渡所得控除特例(国税庁)があるため、税負担を正確に把握した上で計画を立てることをおすすめします。

ご自身の物件がいくらになるかは、実際の成約データと照らし合わせて確認するのが最も確実な方法です。

参考文献・出典

  • LIFULL HOME’S 足立区マンション売却相場 — https://lifullhomes-satei.jp/mansion/tokyo/adachi-city/b-list/
  • LIFULL HOME’S 足立区中古マンション価格相場 — https://www.homes.co.jp/mansion/chuko/tokyo/adachi-city/price/
  • LIFULL HOME’S 足立区マンション売却価格相場・査定経験者データ — https://www.homes.co.jp/satei/mansion/tokyo/adachi-city/
  • SUUMO 東京都足立区のマンション売却価格相場 — https://suumo.jp/baikyaku/ms/chuko/soba/tokyo/sc_adachi/
  • 不動産流通機構(REINS)中古マンションの区市町村別成約状況2024年度 — https://www.reins.or.jp/pdf/trend/nmw/NMW_2024/NMW_2024_1_24.pdf
  • sumnara 東京都足立区の中古マンション相場データ2026年第1四半期 — https://sumnara.jp/market/tokyo/adachi
  • 足立区公式サイト 宅地建物取引業法施行規則の改正に伴う洪水・内水・高潮ハザードマップの取り扱いについて — https://www.city.adachi.tokyo.jp/toshi/200930.html
  • 足立区公式サイト 北千住駅東口周辺地区のまちづくり — https://www.city.adachi.tokyo.jp/machizukuri/machi/machizukuri/kitasenju.html
  • 東京都都市整備局 北綾瀬駅前土地区画整理事業 — https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/machizukuri/shigaichi_seibi/tochikukaku/tk_seiri/kitaayase_01.html
  • 国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの特例 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
  • 国土交通省 不動産取引に関するお知らせ(仲介手数料特例) — https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000013.html
電宅男
監修 電宅男 宅地建物取引士 / MBA|株式会社青山地所 営業部

一橋大学大学院MBA修了。大手デベロッパー法人部門、買取再販会社を経て現職。区分リノベ再販・都心事業用物件の買取再販を手がけ、業界7年の知見で記事を監修。

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詳しいガイド売出価格と成約価格の差足立区でも成約平均と売出平均の間に200万円から400万円ほどの開きが出ているように、広告に出ている価格と実際に売れる価格がどれくらい違うのかは、首都圏全体の成約データでも確かめられる。売却ガイド一覧を見る →

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