市況・データ

渋谷区の一戸建て売却相場2026年|町丁目別の価格差と手取り計算

この記事の結論

  • 渋谷区の土地相場データの一戸建て売却相場は、売出価格の中央値で約1億6,480万円(2026年8月時点)です。
  • 神宮前・松濤などの高級エリアと初台・本町などでは、同じ渋谷区でも相場が数倍異なります。
  • 居住用なら譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があり、手取り額に大きく影響します。

「渋谷区の一戸建てを売りたいけれど、いくらで売れるのか見当もつかない」という方は多いはずです。渋谷区は東京でも特に価格帯の幅が広いエリアで、同じ区内でも町丁目によって相場が数倍変わることがあります。この記事では、2026年8月時点の最新データをもとに、渋谷区の一戸建て売却相場を町丁目ごとに整理しました。さらに、売却にかかる費用や税金の仕組みも、初めて売る方にわかりやすく説明しています。「自分の家はいくらになるのか」を判断するための材料として、ぜひ最後まで読んでみてください。

渋谷区の一戸建て売却相場は「どの町丁目か」で大きく変わる

渋谷区の一戸建て売却相場は「どの町丁目か」で大きく変わるのイメージ

まず押さえておきたいのは、渋谷区の相場には「区全体の平均」と「町丁目ごとの実態」の2つがあるという点です。区全体の数字だけを見ていると、自分の物件の価値を大きく見誤る可能性があります。

不動産情報サービスのデータによると、渋谷区の中古一戸建て売却価格の相場は約2億1,980万円(建物面積の中央値109㎡、土地面積の中央値71㎡、築年数の中央値17年)とされています(SUUMO、2026年8月)。一方、売出価格の中央値ベースでは民間データサービスによる数字も示されており、データの集計方法によって金額が異なります。「売出価格」とは、売主が市場に公開している価格のことです。実際に売れた「成約価格」とは異なる点に注意してください。

価格帯の幅も非常に大きく、売出価格ベースでは物件によって大きな開きがあると報告されています。つまり、渋谷区内でも「安い物件」と「高い物件」では数倍の開きがあるわけです。この差を生み出す最大の要因が、町丁目の違いです。

ここまでのまとめ: 渋谷区全体の相場は参考程度にとどめ、自分の物件がある町丁目の相場を確認することが先決です。

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町丁目別の相場比較|神宮前から初台まで

町丁目別の相場比較|神宮前から初台までのイメージ

渋谷区内の町丁目ごとの相場差は、想像以上に大きいものです。不動産データ分析サービスのCononeが公表している2026年第1四半期のデータをもとに、代表的な町丁目を比べてみましょう。

神宮前は渋谷区内で最も高い相場を誇り、戸建ての相場は高水準とされています。実際の成約事例では、230〜240㎡・1990年代築で20億円前後、280〜290㎡・2010年代築で23億円前後という取引も確認されています(Conone、2025年Q4)。これは一般的な住宅というよりも、富裕層向けの特別な市場といえます。

代々木の中央値は2.4億円、㎡単価は211.8万円です(Conone、2026年Q1)。ただし前年比では-16%と下落傾向にあり、同じ代々木でも面積差が価格に直結しています。340〜350㎡・2010年代築では6.5億円前後、70〜80㎡・1980年代築では1億円前後という事例があり、広さと築年数の組み合わせで総額が大きく変わります(Conone、2026年Q1)。

一方、初台の中央値は1.2億円、㎡単価は158.9万円で、区内12町中9位です(Conone、2026年Q1)。50〜60㎡・1970年代築では8,000万円台、120〜130㎡・2020年代築では4億円前後という事例があります(Conone、2026年Q1)。同じ初台でも、築年数と広さの違いで総額が5倍近く変わることがわかります。

ここまでのまとめ: 神宮前・代々木・初台では相場が数倍異なり、同じ町丁目内でも築年数と広さで価格が大きく変わります。

渋谷区の土地売却相場|公示地価から読み解く

一戸建てを売る場合、建物だけでなく土地の価値が価格を大きく左右します。国土交通省が毎年公表している「地価公示」のデータを見ると、渋谷区内の住宅地の地価がエリアごとにどれほど違うかがよくわかります。

2026年1月1日時点の公示地価によると、渋谷4丁目(渋谷4-2-23)の住宅地は230万円/㎡、松濤2丁目(松濤2-3-2)は190万円/㎡、千駄ヶ谷1丁目(千駄ヶ谷1-26-11)は175万円/㎡となっています(国土交通省不動産情報ライブラリ)。これらは渋谷区の中でも比較的地価が高いエリアです。

一方、上原2丁目(上原2-10-6)は153万円/㎡、初台2丁目(初台2-8-6)は127万円/㎡、本町1丁目(本町1-9-12)は95.2万円/㎡という数字が示されています(国土交通省不動産情報ライブラリ、2026年1月1日時点)。渋谷区内でも最高エリアと最低エリアでは地価が2倍以上異なることが、この数字からはっきりわかります。

土地面積が70㎡の物件を例に考えると、渋谷4丁目なら土地だけで約1億6,100万円、本町1丁目なら約6,664万円という計算になります。つまり、同じ広さの土地でも、場所によって土地の価値が1億円近く変わることがあるわけです。一戸建てを売る際には、建物の状態だけでなく、土地の地価水準を把握することが非常に重要です。

ここまでのまとめ: 渋谷区の土地相場は場所によって2倍以上の差があり、地価公示データが自分の土地の価値を知る手がかりになります。

売却にかかる費用と税金の基本

物件が売れたとき、手元に残る金額は「売却価格」そのものではありません。仲介手数料や税金を差し引いた「手取り額」が実際に受け取れる金額です。初めて売る方が見落としがちなポイントを整理しておきます。

まず仲介手数料についてです。不動産会社に売却を依頼すると、成功報酬として仲介手数料がかかります。法律で上限が定められており、売主が支払う手数料は「物件価格に応じて一定の料率を乗じて得た金額を合計した金額」以内とされています(国土交通省)。一般的な計算式では、売却価格が1億6,480万円の場合、仲介手数料の上限は約500万円前後(税別)になります。これは決して小さな金額ではありません。

次に印紙税です。売買契約書を紙で作成する場合は印紙税がかかりますが、電子契約を利用すると印紙税はかかりません(国土交通省)。高額な物件ほど印紙税の金額も大きくなるため、電子契約を選べるかどうか不動産会社に確認してみる価値があります。

税金については、売却で利益が出た場合に「譲渡所得税」がかかります。ただし、自分が住んでいた家を売る場合は、譲渡所得(売却益)から最高3,000万円を控除できる特例があります(国税庁)。この特例を使えば、多くのケースで税負担を大幅に減らすことができます。なお、以前住んでいた家でも、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることが条件の一つです(国税庁)。相続した実家や、すでに引っ越した後の旧宅を売る場合は、この期限に注意してください。

ここまでのまとめ: 仲介手数料・印紙税・譲渡所得税の3つが主な費用で、居住用特例を使えば税負担を大きく抑えられます。

まとめ

渋谷区の一戸建て売却相場は、売出価格の中央値で約1億6,480万円ですが、町丁目によって相場は大きく異なります。神宮前では高い相場水準、初台では中央値1.2億円と、同じ渋谷区内でも大きな差があります。さらに同じ町丁目でも、築年数・広さ・土地の地価水準によって価格は変わります。売却を検討する際は、まず自分の物件がある町丁目の相場を把握することが第一歩です。費用面では仲介手数料と税金が大きく、居住用の特例(最高3,000万円控除)を活用できるかどうかで手取り額が変わります。売却のタイミングや方法を決める前に、費用と税金の概算を把握しておくと、後悔のない判断につながります。

ご自身の物件がいくらになるかは、実際の成約データをもとにした査定で確かめるのが最も確実な方法です。

参考文献・出典

  • SUUMO(リクルート) – https://suumo.jp/baikyaku/chukoikkodate/soba/tokyo/sc_shibuya/
  • HOME’S(LIFULL) – https://www.homes.co.jp/satei/kodate/tokyo/shibuya-city/
  • Urbalytics(渋谷区戸建マーケットレポート) – https://www.urbalytics.jp/market/area/tokyo/shibuya-ku/house
  • 東急リバブル(渋谷区周辺売出相場) – https://www.livable.co.jp/baikyaku/kodate/tokyo/a13113/max-minimum/?is-result-rate=1
  • Conone(渋谷区神宮前の戸建て相場) – https://conone.jp/market/tokyo/shibuya-ku/house/jingumae
  • Conone(渋谷区初台の戸建て相場) – https://conone.jp/market/tokyo/shibuya-ku/house/hatsudai
  • Conone(渋谷区代々木の戸建て相場) – https://conone.jp/market/tokyo/shibuya-ku/house/yoyogi
  • 国土交通省不動産情報ライブラリ(令和8年地価公示・渋谷-13) – https://www.reinfolib.mlit.go.jp/landPrices_/realEstateAppraisalReport/2026/13/2026131130013.html
  • 国土交通省不動産情報ライブラリ(令和8年地価公示・渋谷-26) – https://www.reinfolib.mlit.go.jp/landPrices_/realEstateAppraisalReport/2026/13/2026131130026.html
  • 国土交通省不動産情報ライブラリ(令和8年地価公示・渋谷-1) – https://www.reinfolib.mlit.go.jp/landPrices_/realEstateAppraisalReport/2026/13/2026131130001.html
  • 国土交通省不動産情報ライブラリ(令和8年地価公示・渋谷-7) – https://www.reinfolib.mlit.go.jp/landPrices_/realEstateAppraisalReport/2026/13/2026131130007.html
  • 国税庁(No.3302 マイホームを売ったときの特例) – https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
  • 国土交通省(不動産取引に関するお知らせ) – https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000013.html
電宅男
監修 電宅男 宅地建物取引士 / MBA|株式会社青山地所 営業部

一橋大学大学院MBA修了。大手デベロッパー法人部門、買取再販会社を経て現職。区分リノベ再販・都心事業用物件の買取再販を手がけ、業界7年の知見で記事を監修。

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