相続・空き家

実家売却の相場確認と相談先、2026年版の選び方

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この記事の結論

  • 実家の売却相場は、国土交通省の不動産情報ライブラリで実際の成約価格を無料で調べられます。
  • 査定価格は会社ごとに異なるため、複数社への相談が適正価格を知る近道です。
  • 相続した実家は登記・税金の特例・共有名義の同意など、売却前に確認すべき手続きがあります。

「実家をそろそろ売りたいけれど、相場がわからないし、どこに相談すればいいのかも見当がつかない」——そんな悩みを抱えている方は、決して少なくありません。親が亡くなって相続した実家、遠方にあって管理が難しくなった実家、兄弟と共有名義になっている実家など、事情はさまざまです。この記事では、実家の売却相場を自分で調べる方法から、信頼できる相談先の選び方、売却前に必ず確認しておきたい手続きや税金の話まで、順を追って丁寧に解説します。難しい専門用語はできるだけ日常の言葉に置き換えながら説明しますので、不動産の知識がゼロでも安心して読み進めてください。

まず「売る・貸す・住む」のどれかを決める

まず「売る・貸す・住む」のどれかを決めるのイメージ

実家をどうするか迷っている方は、最初に「自分はどのケースか」を整理することが大切です。選択肢は大きく三つあります。売却して現金化する、賃貸に出して家賃収入を得る、あるいは自分や家族が住み続けるという選択です。

この記事を読んでいる方の多くは「売る方向で考えている」と思いますが、それでも一度立ち止まって確認してほしいことがあります。実家が空き家になってから時間が経つほど、建物の傷みが進み、売却価格が下がりやすくなります。また、固定資産税や管理費用も毎年かかり続けます。「とりあえず様子を見る」という選択が、結果的に損につながるケースも少なくありません。

一方で、売り急ぎも禁物です。相場をきちんと把握しないまま、最初に声をかけてきた不動産会社に任せてしまうと、本来より安く売ってしまうリスクがあります。まずは相場を知ることから始めましょう。

ここまでのまとめ: 売る前に「売る・貸す・住む」を整理し、相場を知ることが最初の一歩です。

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実家の売却相場を自分で調べる方法

実家の売却相場を自分で調べる方法のイメージ

相場を調べるとき、最も信頼できるのは実際に売れた価格のデータです。不動産会社の広告に出ている「売り出し価格」は、あくまでも希望価格であり、実際の成約価格とは異なります。

国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)では、全国の不動産の取引価格・成約価格を無料で検索・ダウンロードできます(国土交通省)。地図上で実家の近くのエリアを選ぶと、過去に実際に売れた物件の価格・広さ・築年数などが確認できます。「近所の似た家がいくらで売れたか」を自分の目で確かめられるのが、このサービスの大きな強みです。

さらに、不動産情報ライブラリは価格情報だけでなく、防災情報や都市計画情報も同時に確認できます(国土交通省)。これは「買い手が気にする条件」を先読みするうえでも役立ちます。たとえばハザードマップで浸水リスクが高いエリアは、買い手が慎重になりやすく、相場より価格が下がる傾向があります。

また、不動産会社が売り出し価格を決める際には、レインズ(不動産会社だけが使える成約情報のデータベース)の検索結果を根拠として使います(東日本レインズ)。一般の方がレインズに直接アクセスすることはできませんが、不動産情報ライブラリと組み合わせることで、かなり精度の高い相場感をつかむことができます。

ここまでのまとめ: 国土交通省の不動産情報ライブラリで、実際の成約価格を無料で確認できます。

相談先の選び方と査定の受け方

相場の目安がつかめたら、次は不動産会社への相談です。ここで重要なのは、必ず複数の会社に査定を依頼することです。査定価格は会社ごとに異なるため、複数社への相談が適正価格を知る近道です。1社だけに相談すると、その価格が高いのか低いのかを判断する基準がなくなってしまいます。

複数社への査定依頼には、一括査定サービスが便利です。たとえばHOME4Uは全国約2,500社から最大6社にまとめて査定依頼ができます(HOME4U)。遠方の実家でも、地元の不動産会社を含めて比較しやすいのが特徴です。SUUMOやLIFULL HOME’Sも同様のサービスを提供しており、LIFULL HOME’Sではオンライン・電話での相談も無料で受け付けています(LIFULL HOME’S)。ただし、ビデオ通話の通信料や電話の通話料は利用者負担になる場合があります。

査定には「机上査定」と「訪問査定」の二種類があります。机上査定とは、物件の情報をもとに会社がデータで計算する方法です。訪問査定は、担当者が実際に実家を見て価格を出す方法で、より精度が高くなります。最終的に売却を依頼する会社を決める前には、必ず訪問査定を受けることをおすすめします。

不動産会社と正式に契約する際は「媒介契約」(仲介を依頼する契約)を結びます。媒介契約には三種類あり、複数の会社に同時に依頼できる「一般媒介」、1社だけに依頼する「専任媒介」(2週間に1回以上の活動報告義務あり)、さらに制限が厳しい「専属専任媒介」(1週間に1回以上の活動報告義務あり)があります(アットホーム)。専任・専属専任で依頼した場合は、レインズへの登録証明書を受け取れるため、本当に情報が公開されているかを確認できます(東日本レインズ)。

ここまでのまとめ: 査定は複数社に依頼し、訪問査定を経てから媒介契約を結ぶのが基本の流れです。

相続した実家を売る前に確認すべき手続きと税金

相続した実家を売る場合、価格の話の前に確認しなければならない手続きがあります。まず押さえておきたいのは、相続登記(不動産の名義を亡くなった方から相続人に変える手続き)の義務化です。

法務省によると、相続によって不動産を取得した場合、自分が相続したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をすることが義務付けられています(法務省)。この義務を怠ると過料(罰金のようなもの)が科される可能性があります。遺産分割の話し合いがまとまらない場合でも、「相続人申告登記」という簡易な方法で義務を一時的に果たすことができます(法務省)。売却を進めるためには、最終的に正式な相続登記が必要になりますので、早めに司法書士に相談することをおすすめします。

税金の面では、有利な特例を見逃さないことが大切です。国税庁によると、相続した空き家を売却する際、一定の要件を満たすと譲渡所得(売却で得た利益)から最高3,000万円を控除できる「空き家特例」があります(国税庁)。ただし、2024年1月1日以後の売却で相続人が3人以上いる場合は、控除上限が2,000万円になります(国税庁)。また、相続税を支払っている場合は、一定期間内に売却すると相続税の一部を取得費(購入費用)に加算できる特例もあります(国税庁)。これらの特例は要件が細かいため、税理士への相談を強くおすすめします。

共有名義(兄弟など複数人で所有している状態)の実家を売る場合は、共有者全員の同意がなければ売却できません(野村の仲介プラス)。家族間で意見が分かれているケースでは、この点が最大のハードルになることがあります。早い段階で家族全員で話し合いの場を設けることが重要です。

ここまでのまとめ: 相続した実家は、登記・税金の特例・共有名義の同意を売却前に必ず確認してください。

費用と仲介手数料の目安を知っておく

実家を売るときにかかる費用の中で、最も大きいのが仲介手数料です。仲介手数料とは、不動産会社に売却を手伝ってもらった対価として支払う費用のことです。国土交通省によると、仲介手数料には法律に基づく上限額が定められており、物件価格に応じた料率で計算されます(国土交通省)。

たとえば、一般的な計算式では「売却価格×3%+6万円(税別)」が上限の目安とされています。4,000万円で売れた場合、仲介手数料の上限は約138万円(税別)になります。これは上限であり、交渉によって下がる場合もありますが、まずはこの金額を念頭に置いておきましょう。なお、800万円以下の低価格物件には別途特例があります(国土交通省)。

仲介手数料以外にも、登記費用(司法書士への報酬)、建物の状況調査(インスペクション)を行う場合の費用、残置物の処分費用なども発生します。これらの費用は物件の状況や地域によって異なるため、具体的な金額は各専門家に個別に確認することをおすすめします。

大手不動産会社の中には、売却に関連したサポートを充実させているところもあります。たとえば東急リバブルでは、税務の無料相談会をほぼ毎週実施しており(東急リバブル)、三井のリハウスでは無料査定を通じて費用や売却時期の事前把握を支援しています(三井のリハウス)。こうしたサービスを活用して、費用の全体像を把握してから動き出すと安心です。

ここまでのまとめ: 仲介手数料には法定上限があり、4,000万円の売却なら約138万円(税別)が目安です。

まとめ

実家の売却は、相場の把握・相談先の選定・手続きの確認という三つのステップで進めることが基本です。まず国土交通省の不動産情報ライブラリで実際の成約価格を調べ、次に複数の不動産会社に査定を依頼して相場感を確かめます。相続した実家であれば、相続登記の義務・空き家特例・共有名義の同意という三つの論点を、売却活動を始める前に整理しておくことが重要です。

一人で抱え込まず、不動産会社・司法書士・税理士といった専門家をうまく活用することが、実家売却を成功させる近道です。東京都や府中市の土地相場データのように、自治体が無料の空き家相談窓口を設けているケースもあります(東京都・府中市)。まずは気軽に相談の一歩を踏み出してみてください。

ご自身の物件が実際にいくらになるかは、実際の成約データと複数社の査定を組み合わせて確かめるのが最も確実な方法です。

参考文献・出典

  • 国土交通省 不動産情報ライブラリ — https://www.reinfolib.mlit.go.jp/realEstatePrices?tradeType=4
  • 東日本レインズ 住まいを売りたい — https://www.reins.or.jp/selling/
  • 法務省 相続登記の申請義務化について — https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html
  • 国税庁 No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm
  • 国税庁 No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例 — https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3267.htm
  • 国土交通省 不動産取引に関するお知らせ(仲介手数料) — https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000013.html
  • 国土交通省 既存住宅流通について(建物状況調査) — https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/tochi_fudousan_kensetsugyo_const_tk3_000001_00063.html
  • アットホーム 実家の処分はどう進める? — https://www.athome.co.jp/contents/for-sellers/sellers-knowhow/jikka-disposal-flow/
  • 府中市空き地・空き家ワンストップ相談窓口 — https://www.city.fuchu.tokyo.jp/kurashi/sekatu/akiyataisaku/akiya_one-stop.html
  • 文京区 空家等に関すること — https://www.city.bunkyo.lg.jp/b032/p007802.html
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